ラヴェンダーの咲く庭で

「みゃーきんぐ・ぷあ」から変更。保護猫と綴る日々の備忘録、独り言にすぎない半径5mの記録です!基本、読み専です。

照っても、曇っても、 -ガンの自壊・出血の手当て-

2012-10-14 20:22:02 | 猫病気

前回の記事と重複します。

009

貧血が進んできており、ふらふらたが、頑張ってふとによりそうアカメ。
トイレ以外、全介助が必要なアカメに、私はした事を、
常に傍らにスケッチブックを開けっ放しにし、時系列にずらずら、乱暴でいいのでひたすら記録してゆく。
消せない黒板のように。
スケッチブック一冊の表を使い切り、今、裏がえして記入している。
そして、猫の具合を考える時に、いちいちめくって振り返ると、食餌の間隔(食餌の混ぜ方による消化の時間)、便の間隔、熱の出るパターンなどがつかめていく。
そうやってお世話にようやく慣れてきた矢先に、
ついにピンポン玉台に膨れ上がったガンの自壊と、ガンが作り出した毛細血管からの止まらない出血が始まった。
問題は、永久気道というせっかく皮膚にあけた人工的な空気の通り入れ口を、ガンが追いかけてきて壊している事。
元々気道というものは一つのクダであり、溝である。
その溝を表面に露わにしたのに、そこを素直に沿って血と老廃物は流れ込んでいく。
猫は入り込んだそれらに苦しんでごぼごぼ咳で噴き出す。
普段もちょぼちょぼ出血しっ放しであるけど、ネブライザーの時は本当に喜び、深く息をするのだろう、
だから咳き込んで血だらけになり、その出た血はガンの影響で貧血傾向なので止まらない。
圧迫していて膝が震える。
また、唯一楽しみにしているネブライザーをしないとどうなるか、
乾き気味の呼吸(いびきのようなズー、ズーという音)で苦しそうなうえ、結局乾いた血糊で呼吸がしずらそう、
濡れた血も、乾いた血も結果的に猫を苦しめている。
怖いなら一日一回でもいい、ネブライザーかけてお手入れさえすれば猫は楽なのだ。
輸液については腎臓病食で太ってきており、体は見事に水和されてきた。
あともう少しと欲を出すと、これも解放創のようになった自壊から水分が滴り落ちる。
だから現在はしていない。

「あれれ、血が止まらないぞ?」と5日の病院からのお電話の後、漠然と思い、
その分こまめに拭いて、手作りの首に巻いたターバン交換で手入れをし、血の付いた洗濯物の多さに驚いていた。
しかし、その時は総体量としていったいどのくらい血を失っているのかという感覚はなく、「また手入れだ、また手入れだ、頑張れ、頑張れ、自分!」という感じ。
連休中の7,8日中にはあまりにも止まらないので、猫の死を意識した。
その時の血を吸った敷物の一部の重さは忘れられない。
壊れた蛇口のようにぽたぽたと、体温と同じ温度の温かい綺麗な血がずっと頸から滴り落ちるのだ。頑張って圧迫しても。
蜂窩織炎のような汚いものなら排膿で絞ってもいいと納得出来る、でも本当に綺麗な血であり、怖いのだ。
また、首の孔から呼吸しているので、圧迫は窒息にもなる。圧迫で私が殺すこともあると思った。
いつも猫の永久気管孔の手入れに、可哀そうだが冷蔵庫でキンキンに冷やした精製水を使っている。
血管を収縮させるためであり、この冷たさで出血は止まっており、汚れも取れていたのだが、どうにもここのところ駄目だった。 もう、皮膚自体がガンでボロボロなのだ。
そして「やまいだれに岩」の漢字通りに、硬い癌が皮を突き破って出てきていた。
触ると、猫が咳き込むと、、吐くと、そのつど刺激で即出血である。
今までのような圧迫では止まらない、
とっさに私がした事、ボクサーを思い、ワセリンの缶をつかんで出血しているところに塗る、それが気道孔に流れ込んだとしても、塗って圧迫である。 夢中であった。
そして、血は止まった。その後も膝は数時間震えっぱなしである。

連休の次の日9日は、自分のがんセンター、
行きたくはなかった(元々予約しても、自分自身の質問をまとめてこない、自分の人生、自分のことであるのに宣告された病気を調べない人は多く、予約の時間は意味がない)
案の定、えらい混みようで、真っ暗になって、動物病院なぞ閉まる時間になってからの帰宅である。
いない間の事故を思い、首のターバンを外してやっていたが、帰ってきたら猫は血だらけで、空腹でしょんぼりしていた。
ゲージから、外の床に散った血糊、猫の世話をし、血が止まっている事に感謝をし、
翌日病院に「止血剤(トラネキサム酸のような)はあるのか?」次の受診までの不安、怒られるかもしれないがワセリン使用の件、この数日の出血量を訴えた。
折り返し先生からのお電話で「アカメちゃんには有効な手段がない、ゼラチンスポンジも体内でないので取れるであろう、トラネキサム酸は効かない、氷で圧迫後、ワセリンが有効」との事であった。
また、私の妄想「癌が太い血管までついに達した、失血死?」の質問に、
先生は「そこまで太い血管なら結索しなくては止まらない。」とのお返事、結局受診してレーザーで焼ければ焼くことにしようとなったのだが、
私が怖くて猫を動かせない状態、
お隣は車を出してくださるというが、ちょうど世田谷で猫の餌やりなど発端らしいお年寄りの立てこもり事件、持ちつ持たれつのむずかしさなんかをニュースで痛感しており、
あほな猫オバサンだが、介護認定を受けるほどのお歳よりでもないし、出来れば自力で今まで通りがいいのだと思う。
私の止血法でいいというので、 先生には、13日の土曜日の午前中に予約を取り、昼にレーザー治療と一部抗がん剤注射で気道を治すことになった。
酸素室のレンタルよりも、
取り込むところがガンでふさがり、通常の空気すらが吸えない、
もしくは失血で酸素が運べないという、もはや恐ろしいことになりそうであった。
顔の扁平上皮癌で穴が開いて塞がらないケース、
痛いのに人工的にわざわざオペで穴をあけても塞がる、ガンの勢いでじわじわと窒息していきそう、もしくはガン以外の窒息事故で死にそうなケース、なんと恐ろしい病気なのだろう。
そして、共通の悩みは止まらない恐ろしい出血。


生あるものは必ず死ぬ、わかっている。
こんな苦しみはいらない、死ぬなら静かにそっと死なせてくれないものかと思う。

アカメだけのつもりだったが、猫風邪の後遺症と思っていたが、同じく努力呼吸をしているように思える姉妹のふとも一緒に捕まえて連れていった。。。

010_2
10年前の不妊オペの時には違う病院だったけど、仲良く二人で入院したっけね。
二人揃っては、これが今の先生の最後の受診だろうと感慨にふけってしまう。






◆自宅での出血の現在のお手入れ法です。 怖いけど飼い主が、頑張ってやるしかないのです。猫はあなただけが頼りなのですから。

キンキンに冷えた氷、ワセリンを用意します。

005

003
ひたすら出血の場所に氷を包んだロールペーパーをあてます。
この場合ロールペーパーは氷に引っ付き、血が流れている患部を吸い取りますが、
患部には引っ付きません。
血が出ないときは、個別包装の滅菌パックの清拭用の脱脂綿で汚れを拭いていたのですが、氷+濡れていないもの(出来ればガーゼ等)のほうが、血がジワーッとにじまない気がします。薄い血でとにかく固まりにくいので、「汚れなんてあとあと、とにかく固まってー、祈。」という気持ちになります。
アカメは気持ちいいと枕のように当ててくれますが、当てない場合人間が押さえて圧迫です。

008
氷を包んだ布やチリ紙をあてているうちに、体温並の血が出てこなくなります。
ネブライザーでぬれていることもあり、拭いて、ブラッシング、食道チューブカバーのための洋服も着替えです。
血が途切れた時に、焦らずにワセリン、押さえて、氷、またワセリンの繰り返しで止血します。
氷のほうが冷たくていいのですが、体温で溶けだして寝床が濡れるので、お菓子の保冷剤の大きさのものを、ペットシートを切ったもので包んで枕にしてやります。(今回も大量の出血で、汚れたロールペーパーは、同じく血を吸ったペットシートにくるんでまとめてあります。)

009_2
猫は、先生も言っていたけど、本当に協力的であり、こんなにお利口なのかと驚くばかり。知らなかったアカメの一面を見ました。それだけに本当に切ないのです。(以前いた訓練されたゴールデンレトリーバーのようです。)

013
着替えも、過去に毛布を切って何枚もあるお気に入りの敷物も替えて、ゲージに戻りしばらく氷枕で落ち着かせます。
ペットシーツの上より喜ぶので、入院中はともあれ自宅ではあえて敷物にする、今までの猫もしなかったし、最後までオムツはしないつもり、辛いけど、私にはそのくらいしか猫に快適なことをしてあげる事は無くなってきています。

とっ散らかっていますが、実際に止血はこのくらい慌てます。

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19 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
アカメちゃん 小さな身体からの出血、辛いですね。  (さつき)
2012-10-16 01:07:50
アカメちゃん 小さな身体からの出血、辛いですね。 
少しでも早く安全に楽にして上げようとの工夫の数々、頭が下がるばかりです。
今日はいかがでしょう?穏やかにいてくれることを願っています。
みゃー大工さん、全速力で走り続けているようでお身体が心配ですが、そのまま思いのままアカメちゃんに寄り添って上げて下さい。心から応援しています。
返信する
さつき様、楽しくもない記事にあたたかいコメント... (みゃー大工)
2012-10-16 08:14:23
さつき様、楽しくもない記事にあたたかいコメントありがとうございます!

いやー、検索しても、検索しても、なかなか同じようなケースはないですね。
普段も、自分の工夫したい問題を解決したくて検索、
「近いけどこれじゃない」と次々に開いていくうちに自分のブログが出てきて、「誰も考えていないや」とがっかりが多いのですが、今回もそれになりつつあります。
しかし、レアであろうと、なかろうと、
忘れないうちに、誰かの何かのヒントになる事もあるかもと、自分の猫に家庭でできる事などを書き残しています。
首のターバンも、先生は初めは危ないと思っていたようですが、つけていい、つけたほうがいいと妥協?していっています。何も、いい案がないのです。
本当にどうしようもない、やりようのない病気です。
返信する
Unknown (テクテク)
2017-10-29 09:37:57
記事拝読。
これから何があるかも分からないけど、
ぐうたらな私に喝が入りました(・へ・)

あまりにも壮絶な介護で言葉が有りません。
みゃー様、来月の検査、気が重いと思いますが・・

良い結果で有りますよう祈っています。


昨日の、
猫の下痢情報、ありがとうございました<m(__)m>
気付かなかった点が多々ありました。
大変参考になりました。<m(__)m>
返信する
おお、古い記事ですのに、 (みゃー大工)
2017-10-29 12:17:37
テクテク様、こんな古い記事に、コメント申し訳ございません。
読んでくださりありがとうございますm(_ _"m)

なんだろうな、
全体的にに、猫や(実家、義実家)については、
悲しいことだらけの事が多いですが、
それでもくすっと笑えるユーモアや、
日常の何も事件が無いという事や、
無事に一日が終わる事が、
この頃は宝物のようでした。

テクテク様のぐうたらは御謙遜で、
本当は、
良い妻、お母さんなのでしょうと思います。

毎日、ボヤっとして、
手のひらからさらさらと零れ落ちてしまう、
何か貴重な物、
そういった気がつかない物を大事にして生きていこう、
残りの人生をって、
久し振りに故アカメちゃんの顔を見て、
私も誓いましたね。

温かいコメントありがとうございます。

子猫ちゃんは急変しやすいので、獣医さんが一番です。頑張れ~。


返信する
我が家の愛犬 (みー)
2019-01-17 16:22:29
我が家の愛犬も癌からの出血に毎日心を傷め何かよ止血の良い方法がないかとこちらを拝見させていただきました。
参考にさせていただきたいと思います。
返信する
お辛いでしょうが、踏ん張って! (みゃー大工)
2019-01-18 00:01:21
みー様。

大変な時に、
こんな古い記事に、わざわざコメントありがとうございます!

この闘いは味わった者でないと、この壮絶さは文章で書けるものでもないのです。
今はお辛いでしょうけど、踏ん張って、
愛犬ちゃんに「あなたをとても愛していて大事な存在だ」と、手当てで伝えてあげてください。
看護するみー様も、インフルが流行っているのでご自愛くださいね。
体力、気力勝負です。
返信する
ありがとうございます (みー)
2019-01-30 04:23:13
お返事ありがとうございました
暖かいお言葉にうれしくなりました
ありがとうございました
返信する
いえいえこちらこそ、 (みゃー大工)
2019-01-30 10:37:18
書いていて良かったと思う瞬間でした。
本当にありがとうございました。

どうぞ患者の愛犬ちゃんも、
看護されるみーさまも、引き続き、ご自愛くだされ、
応援しております!
返信する
Unknown (みー)
2019-06-04 08:26:18
しばらく前にコメントさせていただきました。
暖かいお言葉いただきありがとうございました。
癌と心臓で患っていた愛犬が今朝亡くなりました。
今は悲しくて涙がとまりません。
ただ愛犬はやっと苦しみ、痛さから解放されたんだと、もう苦しまなくていいんだね。と思って送り出してあげたいとおもいます。
少しでも多くの人に生きた証をわかってほしくてコメントさせていただきました。ありがとうございました。
返信する
それが貴方の生きてきた一コマなのですよ。 (みゃー大工)
2019-06-04 13:05:24
みー様。

大変お辛い中、こちらにご報告下さり、ありがとうございます。
よく頑張りました、
そして、大変持った方だと思います、
それは貴女の愛情の賜物です。

愛犬ちゃんの看取り、
人間のようにどうしてほしいか、意思の疎通ができないだけに、最後まで、飼い主の貴女が苦しみぬいた事は、
十分理解しているつもりですが、、、
それでも、
今のこの時点では、どんな言葉が投げかられたとしても、無味乾燥であることでしょう、
心は疲れ切っていると思っております。
でも、
優しい貴女と暮らした愛犬ちゃん側の日々は素晴らしかった、それだけは私は保証できます。

そして世の中には飼わざる愛犬家と、
飼う愛犬家がいらっしゃいますが、
今は到底ご無理でも、
その溢れた愛情が、もしも恵まれない動物に向かった時は、その時は、
また、天国に行かれた愛犬様のように、
身代わりというわけではなく、別の個体として、
愛していただけると、いいかなとも思います。

いずれにせよ、貴女と愛犬様の歩んだ軌跡は、
貴女の歴史の一頁であり、素敵な日々であったと思います。
動物とのお別れは辛いものですが、
こういう思い出が無い人生の人より、
私はあった人の方が、人間味があって魅力的だと思っています。

今は何をしても無力感、脱力感しかないと思うのですが、
愛犬さんに代わって「ありがとう、貴女にあえて幸せだった」と言わせてください。

ご報告ありがとうございました、
お体ご自愛くださいね。
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