西園美彌 Blog ~情熱的にGoing My Way~

バレエ・モダン・コンテンポラリーダンサー 振付家 西園美彌(Miya Nishizono)のブログです。

読者からの質問「怪我をした時には」

2015-05-15 18:00:02 | 読者からの質問

読者の方からご質問がありました。

「ダンスに支障が出るほどの怪我をしたことはありますか?

また、その時のケアや心持ちはどのようにしていましたか?」



お答えします



1.ダンス歴23年間の中でダンスに支障が出た怪我の経験


・左足首捻挫・剥離骨折(小6)
・左足小指骨折(大学2年)
・頚椎捻挫(大学院2年)


上記3つは完全に動けなくなるものだったので病院に通い治療に専念しました。


その他は幸い大事には至らないものだったため運動負荷を抑えるなどして騙し騙しやってきた感じです。軽い肉離れや軽い頚椎捻挫もよくやってましたし、背中を痛めたり腰を痛めたりもありました。でも少し違和感を感じるとすぐに対処するようにしていたので酷くならなかったのだと思います。


しかしながら、私は痛みにさほど強くなく、いつも自分に甘いため、酷使してこなかっただけということも考えられます(笑)なので痛める人は少々のことにはめげないがんばり屋さんなのだと思っています。なので、私はそういう方を尊敬しています


私の場合、痛めるたびに自分の身体の使い方を反省し、その原因を探るようにしていました。


怪我や痛める原因のほとんどは身体を“固めて使う”ことにより一部分に大きな負荷がかかることで起こっているようなので、

怪我をするたびにいろいろな発見がありました。


怪我の巧妙」という言葉があるように、その怪我は私に何かを気づかせるためのもの、そしてチャンスであると捉えるようにしています。


怪我をして踊れない期間に何を考えるか、どんな行動をするか、ではないでしょうか。


私の場合、

小6の捻挫・剥離骨折の時は、

レッスンが出来ない代わりに、医者から止められていた2週間、毎日お教室へ見学しに行き、先生の注意を一語一句もらさぬようメモを取っていました。この時のノートは今でも宝物です。


大学2年(19歳)の骨折の時は、

骨折の原因がダンス中ではなくかなりドジなものだったのでアホとしか言いようがなかった怪我でしたが…

大学にリハビリ施設があったため、トレーナーさんについてもらいリハビリと共に課題であった体幹を鍛えました。そのお陰で復帰後は見違えるように上手くなりました。


大学院2年(23歳)の時の頚椎捻挫では、

首を振り回した時に起こった怪我で、それはもう酷い痛みで筋肉注射も打ちましたが、回復のため1ヶ月ほど首にカラーを巻いてすごしたら、今まで凝り固まっていた首の筋肉が落ち、初めて本当の脱力の感覚を手に入れました。この時、首に力を入れて軸をつくるバレエの身体から、身体の重さを利用するモダンやコンテの動きへと自分の身体が変化しました。


怪我のたびに進化する私。


まさに「怪我の巧妙」(笑)



さて、がっぴーさんは膝の痛みということですが・・・
私が膝が痛いと感じた時に考えるのは


股関節・膝関節・足関節のどこかで捻れが生じてアライメントが乱れている←鏡の前でスクワットしてみて自分で確認するor理学療法士に相談


インナーマッスルが使えていないことで関節を通り抜けるはずの力が膝にかかっている←インナーマッスルを鍛えるorバレエなどで内側の筋肉を鍛える


無理な負荷がかかっている←痩せる



アライメントが崩れる一因として、内側の筋肉と外側の筋肉の偏りが生じている場合があります。誤解してほしくないのは、内側の筋肉=インナーマッスルではありません。しかし大きく関係しています。なのでインナーマッスルを鍛えることは一つの改善策になり得ます。


ちなみに、私も大学1年の時に膝に痛みが出たことがありました。その時先輩から言われたのは

「美彌、それ、太ってるからだから」

・・・ガーン

実際、かなり太ってましたからね~
痩せると痛みは消えました(笑)




最近の私↓




実は3月からずっと左足首に違和感がありました。

爪先立ちをすると足首が痛くて力が入らず、軸がぶれぶれだったのですが、

股関節に原因があるはずと思ってこっちにきてからのレッスンで意識を向けて動いてきたら、痛みが少し減ってきました。



アライメントの問題、インナーマッスルの問題、重心位置の問題をパズルのように組み立てて考えます。



自信満々に書いてますが間違っている可能性ももちろんあるため、専門家に聞くのが最短だとは思うんですけどね。私は人体実験をするのが好きなので楽しみつつやってます


自分の身体なのでどうかなってしまえば自分で責任をとるつもりですけど、他人の身体は無責任にできないですから、私の自己流のやり方は、あまりオススメもできないんですが(とかいってブログに書いてる…)





2.怪我をした時の心持ちについて



“身体の声”を聞くこと
ポジティブにいること
そして
ピンチをチャンスに変えること


を自分はしています。




しかし、

どうしてもネガティヴから抜け出せないような時は、自分でどん底まで行きます。すると、必ず上を向きたくなるんですよね~不思議と。

例えば、

(あぁこんなことで失敗するなんて、自分はなんてつまらない人間なんだ)
→(自分には生きている価値はない)
→(いっそ死んでしまいたい)
→(死ぬか)
→(…自分が死んだって誰も関心ないはず…)
→(そうだ、他人はたいして人に関心など持っていない)
→(ならこんな自分が生きていたっていっか)
→(自由になったら何がしたい?)
→(踊りたい!)

→はい、元気!(笑)


ぐるっと一周するんです。


急には元気にならなくても、ネガティヴな時は動きたくなくなるものですから「とりあえずちょっとだけ動いてみよう」「机に向かってみよう」くらいで小さなことから始め、できた自分を褒めてあげるようにしていけば、ネガティヴだった重い身体が不思議と身軽になっていきます。



ポジティブであれネガティヴであれ、立ち止まらなければどこかに辿り着くような気がします。


そしてその間にアドバイスをくれる人や応援してくれる人がいることに気づき、普段気にしてなかったことに感謝する気持ちを持てるようになったりするものだと思いますよ。



がっぴーさんのダンス活動、応援しています!

頑張ってください