緑陰茶話   - みどりさんのシニアライフ -

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55年前の雑誌を発見

2015年08月19日 | 着物
先日、仏壇の下の地袋の奥を整理していたら、面白いものを見つけました。

55年前、昭和34年2月発行の雑誌「婦人倶楽部」の付録の「初歩の方でもよくわかる和裁の独習書」です。母が持っていたものです。


表紙のモデルは白川由美。

当時はファッションモデルを使わなかったのか、中のモデルの人達は、皆、映画や劇団のスターです。

男性のモデルの中にはメチャメチャ若い田村高広がいます。
私の知らない名前も多いですが、知っている名前もちらほら。
淡路恵子、十朱幸代、木暮実千代、小山明子。皆さん、とてもお若いです。

雑誌の内容も、当時の着物に対する考えが窺えて興味深いです。
当時は、普段にも着物を着ていた人がまだ少なくなかった時代。
当然のことながら、合理的に、おしゃれにって感じです。

特集として「ふとんと寝具のすべて」とあって着物の裁ち方だけでなく、和ふとん、洋ふとん、子供用、赤ちゃん用、かいまきetc、色んなふとんの作り方も載ってます。

当時はふとんは買うものではなく、綿や布等の材料を買って自宅で主婦が作っていた時代だったんですね。
打ち直しをしてもらった綿を使って、母が家で作っていたの、私も覚えています。

着物も、女性用だけでなく、男性用、子供用、赤ちゃん用と、それはそれは色んなタイプの着物の裁ち方縫い方が載っていて、感心します。

ただ、この独習書、私のような、まったくの初心者が読んでも着物は縫えません。
ある程度、縫える人が読む本です。
当時の主婦は、多少の和裁はできて当たり前だったから役に立ったのかもしれません。
私の母も浴衣はもちろんのこと、単衣、つまり裏地のない着物だったら自分で縫ってました。

今は、着物は自分で縫わないどころか、滅多に着ない時代。
隔世の感があります。