緑陰茶話   - みどりさんのシニアライフ -

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大阪能楽大連吟、無事終了

2023年05月26日 | 謡曲
5月14日、四天王寺五智光院にて、大阪能楽大連吟が開催され、無事終了しました。

今年はコロナの影響もなく、お客様の人数制限もありませんでした。
演目は、最初にプロの能楽師による「清経」後、全員が謡う「高砂」でした。
「清経」は地味で、来てもらった友人が「ウトウトした」と言ってました。
「高砂」の方は迫力あったと思います。

私も3回目だと少しは慣れました。
公演終了後に打ち上げがあるので、洋服で来て四天王寺の中で着物に着替えました。

着物は帯結びだけ手伝ってもらいました。
手伝ってもらったのは、同じ出演者の女性で、髪をきれいにセットした、物腰や話し方が柔らかな、北新地のママさんかなと思うような素敵な女性でした。
帯はいつもの私のとは違う、大きめのふっくらしたお太鼓に結ばれました。

着替えたらランチです。

これこそお茶席の点心にしたら良さそうな上品なお弁当です。
お味は良かったです。

後は控室で時間待ちです。
窓から四天王寺内の庭園が見えました。




井戸が気になります。

本番が終わって、お客様がお帰りになって五智光院で集合写真。


その後はお楽しみの打ち上げです。
皆で阿倍野まで行き、アベノハルカス14階のハワイ料理店で歓談しました。

窓からは大阪の景色が一望できます。

はるか向こうに見えるのは生駒の山々?

お話を伺っていると、皆さん色々と異なる興味と背景をもって大阪能楽大連吟に参加されているみたいです。
私同様、何度目かの参加の人も多くいました。

大阪能楽大連吟、一年の内、半年足らずの稽古と本番。
それでも私にとっては節目のイベントとして意味があります。
来年もまた参加したいです。

大阪大連吟、お稽古開始

2023年02月23日 | 謡曲

大阪大連吟、今年も参加します。

大連吟というのは、簡単に説明すると、何十人もの一般の参加者が地謡方として能の演目「高砂」を上演する催しです。
地謡以外はプロの能楽師の方々が演じます。
大連吟は西日本の各地で行われています。

先日、オリエンテーションを終え、最初のお稽古にも行ってきました。
お稽古の場所は大阪市中央区にある大槻能楽堂です。

お稽古の日、玄関前から撮った写真。




本番は大槻能楽堂ではなく、大阪市天王寺区にある四天王寺の中の五智光院で催されます。

大阪能楽大連吟 - 謡でつなげる、にっぽんの心

大阪能楽大連吟 - 謡でつなげる、にっぽんの心

あの能楽大連吟が大阪にやってくる プロの能楽師による数ヶ月のレッスンのあと、参加者みんなで能の舞台に立ちます。謡の発声法を身につけることで、伸びやかな声となり、ま...

大阪能楽大連吟


お稽古では、久しぶりに声を張り上げて謡いました。

オフの期間が昨年の5月から半年以上あったのですが、なんとなく覚えているものですね。
私、今年で3回目ですから、覚えていなけりゃ「アホ」って感じですけど(笑)。
本番まで、お稽古を積み重ね、細かい部分までブラッシュアップしていきます。

大阪大連吟は主催者がやる気満々で、コロナで中止の年もありましたが、無観客で催行されたり、去年はなんとか有観客で催行されました。
こういうのって、主催者のやる気がものを言います。
やる気が無ければコロナを口実に終わってしまいます。
とにかくやろうという気持ちが大切で、その気が無ければ滅びるだけです。

伝統的なものはコロナにとても弱かったように思います。
茶道関連では、茶道の稽古やお茶会が開かれなくなって、和菓子店がずいぶん潰れたそうです。
茶道そのものも危ないのではないかと言われていましたが、とにかくやろうという気持ちで工夫を凝らし乗り切ったみたいです。
でもまだ元には戻っていません。

大阪大連吟、本番は5月14日、マスク無しで謡いたいです。





大連吟が終わりました

2022年05月21日 | 謡曲
先の日曜日、大阪の四天王寺内の五智光院にて大阪大連吟が終わりました。
今回の能楽の演目は「高砂」と「橋弁慶」でした。
心配していたお天気もよく、暑くも寒くもない、爽やかな一日でした。

四天王寺さんの控室の窓からの景色。


着くと、ちょうどお昼でしたので直ぐに用意されていたお弁当をいただき、その後、着物に着替えました。
2時からリハーサルで色々と打ち合わせもして・・・。
ついに本番、お客さんもいっぱいでした。

この写真は大阪大連吟様のHPからお借りしました。⇒ここ
これは今回の写真ではなく、過去のものですが、演目が同じですので今回もほぼ同じだと思います。
荘厳な趣きの舞台は五智光院の内陣で、中央にいるのは現れ出でたる住吉明神です。
神々しく神舞が舞われます。

私もその内の一人である地謡は両脇にいました。
舞台が演じられている間は、絶対にキョロキョロしないように言われていましたので、真っすぐ前を向いたままでした。
でも最初に囃子方の太鼓の迫力には驚いて、つい首をそちらに向けて思わずジト目💦

無事、大連吟が終わり、その後は天王寺のてんしばまで歩いて行き、予約してあったイタリアンのお店で打ち上げ。(遊連吟の時もイタリアンだったし、先生はよほどイタリアンが好きらしい。)
打ち上げの後も、てんしばの芝生の上で付け祝言(高砂の一節)を謡ったり、大盛り上がりの一日でした。

能楽師の先生は、早くも来年の予定を「5月の2回目の日曜日じゃ」と、ぶち上げておられました。
そして、今年度は住吉大社に行った遊連吟を、次年度はあちこちに何度も行うとも。
よほどコロナで何もできず、フラストレーションが溜まっておられた様子。

私の知人2名が観にきてくれていました。
二人は互いに知り合いではないのでバラバラに観劇です。
お誘いするのも有料なので気を遣いました。

後日二人に別々に感想を聞くと、二人ともチケット代2000円以上に堪能できたとのこと。
素人の地謡が入りますが、舞台はプロの能楽師さんが演じますし、間に狂言も演じられました。
客席から近いので大迫力だし、何より五智光院という場所の荘厳さが良かったみたい。
来年も来たいと言われました。

まずは大成功でした。

                  


以下、近事片々。
先日、市の博物館のボランティアの令和4年度の総会に行きました。
でも、私は令和3年度はコロナでほぼ何もしてませんでした。
最初に挨拶した館長さんが「皆さん、フラストレーションを溜められて、今年度は大爆発されるのでは・・・」みたいなことをおっしゃっていました。
皆さん、大爆発、するかも。

私はコロナでも動いていた場所、シニアの学校とか茶道教室とかで忙しくなってしまって、ボランティアが再開されてもできるかどうか。
今年度は日にちに余裕があれば行くことになりそう。

主な活動である市内の小学校に出向いての昔の暮らし体験は、今でもほぼ中止状態です。
今は子供がコロナの中心だからだそうです。
コロナで学級閉鎖なんて話も聞きます。
でもコロナが収まれば秋くらいから再開されるかな。

シニアの学校の家庭園芸の講座、3回目くらいに野菜の苗の植え付けがあり、小雨が降る中、雑草を引き抜き、耕し、施肥し、畝立てまで行って、それでも時間が足りません。
次の日に時間がある人が出てきてマルチングして苗の植え付けを終わらせてくれました。
(私は大連吟の直前だったので行かず。エネルギーは残しておかなくちゃ)
小雨でも作業を行ったのは苗は植え付けを待ってくれないからです。

そもそも実習はあまりないという話だったのに、それこそ夏場はどうなるのだろう、続けられるのかと思いました。
ところが先日行ったところ、「最初に一番大変な作業をやってもらいました。次回からは大したことはないです」みたいな話。
私は内心『それ、事前に言って欲しい・・・』

前回を最後に、3人の受講生が退学したとのことです。
理由は腰が悪くなったとか体調が思わしくないとか。
受講生の面倒をみてくれるCD(クラスディレクター)さんは気づかなかったのかどうか、あの雨の日の作業で、自分にはできないと思われたのじゃないかと私は推測。
「こんなきつい作業は今回だけですよ」と事前に一言いってくれてたら・・・。

実習はともかく、講座自体はとても役に立ちます。
樹木の剪定時期など、理由も含めて詳しく教えてくれましたし、その他園芸についての知らなかった知識が身につきます。

最近知ってちょっと驚いた話。
公民館で一緒に茶道の稽古をしているKさん。
なんと女子の団体徒手体操が新体操になる直前の世代の選手だったとのこと。
まさに生きている化石。💦
御年77歳で今でも180度開脚ができるらしい。

同じく一緒にお稽古しているTさんは、若かりし頃フィギュアスケートをやっていたということだし、茶道ってやはり体育会系?
やってたスポーツが芸術系のスポーツという点が茶道に通じるのかなと思いました。



住吉大社で謡曲の奉納

2022年04月30日 | 謡曲
四天王寺で能楽の「高砂」を地謡の一人として参加する大阪大連吟の本番が近づいてきてます。
今年の大連吟の詳しいことはココです。
今年はコロナも下火と判断されたのか有観客での開催となりました。

大連吟では遊連吟といって、先生も含め大連吟に参加する人達の有志で、ゆかりの神社へ謡の奉納に行くことがあったそうです。
コロナでそれもここ数年はなかったのですが、今年は行おうということになりました。
例年は謡曲「高砂」にちなんで兵庫県高砂市にある高砂神社に行くことが多いのだそうですが、今年は同じく「高砂」の舞台の一つ、大阪市住吉区にある住吉大社に行くことになりました。

あいにくその日は雨でした。
住吉大社の有名な反橋(そりはし)のたもとが待ち合わせ場所でした。

この写真、古いコンデジで歩きながら撮ったのでピンボケです。
子豚のようなワンコが写っていたことには気がつきませんでした。

住吉大社は若い頃に何度かお詣りしたことがあります。
この反橋に苦労した覚えがあります。


今は足元に階段状のものが付いていて渡りやすいですが、昔は途方もなく渡りにくかったような記憶が・・・。

神主さんの話によれば、さらに昔々はもっと渡りにくかったようで、渡る人は転げながら滑りながら、渡っていたとのことです。

心配しなくても近くに平橋がありますので自信のない人はそちらで渡ればよいです。
但し、反橋は渡るだけでお祓いの意味があるとのことで、ネガティブなモノが心身に纏わりついているなと思われる方は是非反橋を渡られることをお勧めします。

この橋を渡ることで俗界から聖域に入ることになります。
私はもちろん反橋を渡りました。

昔々はこの反橋から先に海が広がっていたとか。
四天王寺が、大鳥居の先から海が広がっていたのと同じです。
そしてこの反橋が大阪の八百八橋の第一番目なのだそうです。

神主さんの案内で、建物の内部に入り、祝詞(のりと)の奏上、神楽女(かぐらめ)さんの舞、謡の奉納と続きました。
その後、別室にて神主さんのお話を聞きました。
予定では神主さんの案内で歩きながら国宝である4つの社殿の説明を受ける筈だったのですが、とにかく雨がひどくて、建物の軒下から説明を聞くことになりました。

神主さんは雨のなかです。


実は私の短大時代の友人が、20代前半の頃、住吉大社で神楽女さんとして勤めていました。
神楽女というのは巫女さんのことですが、住吉大社では舞を舞うことが多く、神楽女というのだそうです。
住吉大社の御田植神事は特に有名で、カメラのフラッシュが凄かったと聞いていました。
それ以外にも友人からは色々と面白い話を聞かされています。

神主さんの話は真面目で、歴史的なお話でした。
住吉大社は航海の神、港の神で、遣唐使は住吉大社がある場所から唐へ出発したとのこと。
その時、代々、住吉大社の神官であった津守氏が同乗し、海が荒れて沈没しそうな時は津守氏が生贄として海に身を投じたというような話。


津守氏は古代から続く住吉大社の神官の家柄だったそうですが、明治以降、神官は官僚となり、津守氏が神官となることはなかったそうです。
明治期、神社が国家神道に取り込まれる話は、廃仏毀釈と並んで色々と考えさせられます。

その後は近くのイタリアンのお店に行き、皆でイタリアンのコースをいただいて帰りました。
なかなか有意義な一日でした。