それは、先週のツーリングでのこと…。
前を走る夫に続いて 短い隧道を抜けた時、私は 夫の姿越しに ある生き物を発見しました。
その生き物は 舗装された道路から左側の森へ、ピョン!と跳びはねて入ってゆきます。
そう、それは 鹿さんでした。
まだ仔鹿なのでしょうか…身体に白い斑点が見えます。
お尻の辺りの毛が白くて、ほわほわしています。
まるで絵に描いた様な “ バンビ ” です。
バンビは森の中へ数歩行くと 立ち止まって、こちらをジッと見ています。
さらに 数m奥に もう一頭、一回り大きな鹿さんが居ます。
夫がオートバイを停めましたので、私もオートバイを停めて降り、鞄からカメラを取り出しました。
240kg程もある重たい車体なので、いつもは スタンドをシッカリ出して慎重に停めているのですけれども、その時は 早く撮影したい気持ちで 慌ててしまったのでしょう…。
スタンドの掛け方が甘かったのか、カメラをケースから出した途端、オートバイがゆっくりと倒れてゆくではありませんか!
急いで支えるも、腕力の無い私が一人で支えられるはずもなく…。
空しく横たわる喜代松号…。
吃驚して、ピョンピョン跳びはね、崖を登ってゆく鹿さん達…。
大きな故障も怪我も無かったのは幸いですけれども、ちょっぴり気持ちが凹みました。
ごめんね、喜代松号…。
夫に引き起こしてもらった後、森を見ると もう 鹿さん達の姿はありませんでした。
でも、崖の上の方から 「 キュ~~ン 」 「 キュンッ!」 という鳴き声が聴こえています。
お馬鹿な私を笑っているのでしょうか?
それとも、仲間に 「 危険だよ!」 と知らせているのでしょうか?
いえいえ、きっと 「 運転に気を付けて お帰りよ。」 と言ってくれているのでしょう。
…前向き…。
せっかくなので、鹿さん達が上って行った森の崖をパチリ
撮影している間も、ずっと 「 キュ~~ン 」 という鳴き声が響いていました…。
いつか鹿さんの姿を撮れるとイイな♪