浄心庵・長尾弘先生「明来闇去」

 ~ 誰れもが幸せになれる御教え ~

明来闇去

2020-02-14 00:30:44 | 明来闇去

~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

    
               第三 大なる章 

                  八、矢

583、迷妄にとらわれ自己を害っている人が、
     もしも泣き悲しんでなんらかの
     利を得ることがあるならば、
     賢者もそうするがよかろう。

584、泣き悲しんでは、心の安らぎは得られない。
     ただかれにはますます苦しみが生じ、
     身体がやつれるだけである。

585、みずからが自己を害いながら、
     身は痩せて醜くなる。
     そうしたからととて、
     死んだ人々はどうにもならない。
     嘆き悲しむのは無益である。



明来闇去

2020-02-13 00:35:10 | 明来闇去

~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

  
               第三 大なる章 

                  八、矢

580、見よ。
    見守っている親族がとめどなく悲嘆に暮れているのに、
    人は屠所に引かれる牛のように、
    一人ずつ、連れ去られる。

581、このように世間の人々は死と老いとによって害われる。
    それ故に賢者は、他のなりゆきを知って、悲しまない。

582、汝は、来た人の道を知らず、
    また去った人の道を知らない。
    汝は(生と死の)両極を見極めないで、
    いたずらに泣き悲しむ。



明来闇去

2020-02-12 01:17:58 | 明来闇去

~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~


               第三 大なる章 

                  八、矢

577、たとえば、陶工のつくった土の器が
    終わりにはすべて破壊されてしまうように、
    ひとびともまたそのとおりである。

578、若い人も壮年の人も、愚者も賢者も
    すべて死に屈服してしまう。
    すべての者は必ず死に至る。

579、かれらは死に捉えられてあの世に
    去って行くが父もその子を救わず、
    親族もその親族も救わない。



明来闇去

2020-02-11 00:23:09 | 明来闇去

~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

   
               第三 大なる章 

                  八、矢

574、この世における人々の命は、
       定まった相(すがた)なく、
       どれだけ生きられるか解らない。
       惨(いた)ましてく、短くて、
       苦悩をともなっている。

575、生まれたものどもは、
       死を遁(のが)れる道はがない。
       老いに達しては、死ぬ。
       実に生あるものどもの定めは、
       このとおりである。

576、熟した果実は早く落ちる。
       それと同じく、生まれた人々は、
       死なねばならぬ。
       かれらにはつねに死の恐れがある。



明来闇去

2020-02-10 00:30:26 | 明来闇去

~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

   
               第三 大なる章 

                七、セーラ

570、「先生! 眼ある方よ。今から八日以前に、
     われらはあなたに帰依しましたが、
     七日のあいだに、われらはあなたの教えの中で
     身をととのえました。

571、あなたは覚った方(ブッダ)です。
     あなたは師です。
     あなたは悪魔を征服した聖者です。
     あなたは煩悩の潜在的な可能力を断って、
     みずから渡りおわり、
     またこの人々を渡してくださいます。

572、あなたは生存の素因を超越し、
     諸々の煩悩の汚れを滅ぼしておられます。
     あなたは執着することのない獅子のようです。
     恐れおののきを捨てておられます。

573、これら三百人の修行僧は、合掌して立っています。
     健き人よ、足をお伸ばしください。
     諸々の竜(行者)をして師を拝ませましょう。」



明来闇去

2020-02-09 00:30:09 | 明来闇去

~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

  
               第三 大なる章 

                七、セーラ

先の続き・・・

そこでセーラさんは、自分の仲間と共に、
独り他人から遠ざかり、怠ることなく、
精励し専心していたが、まもなく―――
諸々の立派な人々がそれを得るために正しく家を出て
家なきに赴く目的であるところの―――
無上の清らかな行いの究極を現世において自ら悟り、
体得し、具現していた。
「〔迷いの生存のうちに〕生まれることは消滅した。

清らかな行いはすでに完成した。
なすべきことをなしおえた。
もはや再びこのような生存を受けることはない」とさとった。
そうしてセーラさんとその仲間とは、
聖者の一人一人となった。
そののちセーラさんはその仲間とともに
師のおられるところへ赴いた。
そうして、衣を一方の(左の)肩にかけて
〔右肩をあらわして〕、師に向かって合掌し、
次の詩を以って師に呼びかけた。
―――



明来闇去

2020-02-08 01:11:15 | 明来闇去

~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

   
               第三 大なる章 

                七、セーラ

568、火への供養は祭祀のうちで最上のものである。
    サーヴィトリー〔賛歌〕はヴェーダの詩句のうちで
    最上のものである。
    王は人間のうちで最上の者である。
    太洋は、諸河川のうちで最上のものである。

569、月は、諸々の星のうちで最上のものである。
    太陽は、輝くもののうちで最上のものである。
    修行僧の集いは、功徳を望んで供養を行う人々にとって
    最上のものである。

師はこれらの詩を唱えて結髪の行者ケーニヤに喜びの意を示して、
座から起って、去って行かれた。



明来闇去

2020-02-07 00:35:36 | 明来闇去

 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~


       第三 大なる章 

        七、セーラ

566.(セーラは言った)、―――
「これら三百人のバラモンたちは、
合掌してお願いしています。
『先生! わたくしたちは、あなたのみもとで、
清らかな行いを実践しましょう。』」

567.師(ブッダ)が答えた、―――セーラよ。
清らかな行いが、みごとに説かれている。
それは、目のあたり、即時に果報をもたらす。
怠ることなく道を学ぶ人が、出家して〔清らかな行いを
修めるのは〕、空しくはない。」
セーラ・バラモンは仲間とともに師のもとで出家して、
完全な戒律を受けた。

ときに、結髪の行者ケーニヤは、その夜が過ぎてから、
自分の庵で味のよい硬軟の食物を用意させて、
師に時の来たことを告げて、「ゴータマ(ブッダ)さま。
時間です。食事の用意ができました」と言った。
そこで師は午前中に内衣を着け、重衣をきて、
鉢を手にとって、結髪の行者ケーニヤの庵に赴いた。
そうして、修行僧とのつどいとともに、
あらかじめ設けられた席についた。

それから結髪の行者ケーニヤは、ブッダを初め修行僧らに、
手ずから、味のよい硬軟の食物を給仕して、
満足させ、あくまでもてなした。
そこで結髪の行者ケーニヤは、師が食事を終わり
鉢から手を離したときに、みずから一つの低い座を占めて、
傍らに坐した。
そうして結髪の行者ケーニヤに、師は次の詩を以て、
喜びの意を表した。―――


明来闇去

2020-02-06 04:34:41 | 明来闇去

~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~


         第三 大なる章 

          七、セーラ
        
563.聖者な者、無比なる者、悪魔の軍勢を撃破する者、
    を見ては、誰が信ずる心を抱かないであろうか。
    たとい、色の黒い種族の生まれの者でも、(信ずるであろう)。

564.従おうと欲する者は、我に従え。
    また従いたくない者は、去れ。
    わたしもすぐれた智慧ある人のもとで出家しましょう。」

565.(セーラの弟子どもが言った、)――
    「もしもこの完全にさとった人」の教えを、先生が喜ばれるのでしたら、
    わたくしたちもまた、すぐれた智慧ある人のもとで、
    出家しましょう。」



明来闇去

2020-02-05 00:59:06 | 明来闇去

~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

  
               第三 大なる章 

                七、セーラ

560. かれら(さとりを開いた人々)が、
    しばしば世に出現することは、
    そなたらにとって、
    いとも得がたいことであるが、
    わたしは、その(さとった人)なのである。
    バラモンよ、わたしは(煩悩の)矢を抜き去る
    最上の人である。

561. わたしは神聖な者であり、
    無比であり、悪魔の軍勢を撃破し、
    あらゆる敵を降伏させて、
    なにものをも恐れることなしに喜ぶ。」

562. (セーラは弟子どもに告げていった)、
     ―――「きみたちよ。
     眼ある人の語るところを聞け。
     かれは(煩悩の)矢を断った人であり、
     偉大な健(たけ)き人である。
     あたかも、獅子が林の中で吼えるようなものである。

  

明来闇去

2020-02-04 01:49:19 | 明来闇去

 ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

 
               第三 大なる章 

                七、セーラ

557、師が答えた、
     「セーラよ。わたくしがまわした輪、
     すなわち無上の〈真理の輪〉(法輪)を、
     サーリップタがまわす。
     かれは〈全き人〉につづいて出現した人です。

558、わたしは、知らねばならぬことをすでに知り、
     修むべきことをすでに修め、
     断つべきことをすでに断ってしまった。
     それ故に、わたしは〈さとった人〉(ブッダ)である。
     バラモンよ。

559、わたしに対する疑惑をなくせよ。
     バラモンよ。
     わたしを信ぜよ。
     もろもろの〈さとりを聞いた人〉にしばしば
     見(まみ)えることは、
     いともむずかしい。  



明来闇去

2020-02-03 00:39:29 | 明来闇去

~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

   
               第三 大なる章 

                七、セーラ

554、師(ブッダ)は答えた、
     「セーラよ。わたくしは王ではありますが、
     無上の真理の王です。
     真理によって輪をまわすのです。
      ―――(だれも)反転しえない輪を。」

555、セーラ・バラモンがいった、
    「あなたは〈完全にさとった者〉であると、
     みずから称しておられます。
     ゴータマ(ブッダ)よ。
     あなたは『われは〈無上の真理の王〉であり、
     法によって輪をまわす』と説いておられます。

556、では、誰が、あなたの将軍なのですか?
      師の相続者である弟子は、誰ですか?
      あなたがまわされたこの〈真理の輪〉を、
      誰が(あなたに)つづいてまわすのですか?」



明来闇去

2020-02-02 03:00:53 | 明来闇去

~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

 
               第三 大なる章 

                七、セーラ

551、あなたは見るも美しい修行者(比丘)で、
    その膚は黄金のようです。
    このように容色が優れているのに、
    どうして〈道の人〉となる必要がありましょうか。

552、あなたは転輪王(世界を支配する帝王)となって、
    戦車兵の主となり、四方を征服し、
    ジャンプ州(全インド)の
    支配者となるべきです。

553、クシャトリヤ(王族たち)や地方の主どもは、
    あなたに忠誠を誓うでしょう。
    ゴータマ(ブッダ)よ。
    王の中の王として、人類の帝王として、
    統治をなさってください。」 



明来闇去

2020-02-01 00:49:58 | 明来闇去

~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

 
               第三 大なる章 

                七、セーラ

548、「先生!あなたは身体が完全であり、
       よく輝き、生まれも良く、見た目も美しい。
       黄金の色があり、歯は極めて白い。
       あなたは精力のある人です。

549、実に、生まれの良い人の具えるすがた・かたちは、
       すべて、偉人の相として、
       あなたの身体のうちにあります。

550、あなたは、眼が清らかに、容貌も美しく、
       (身体は)大きく、
       真っ直ぐで、光輝あり、
       〈道の人〉の群れの中にあって、
       太陽のように輝いています。