恩師の御講演「ブッダのことば」より ~
第三 大なる章
七、セーラ
566.(セーラは言った)、―――
「これら三百人のバラモンたちは、
合掌してお願いしています。
『先生! わたくしたちは、あなたのみもとで、
清らかな行いを実践しましょう。』」
567.師(ブッダ)が答えた、―――セーラよ。
清らかな行いが、みごとに説かれている。
それは、目のあたり、即時に果報をもたらす。
怠ることなく道を学ぶ人が、出家して〔清らかな行いを
修めるのは〕、空しくはない。」
セーラ・バラモンは仲間とともに師のもとで出家して、
完全な戒律を受けた。
ときに、結髪の行者ケーニヤは、その夜が過ぎてから、
自分の庵で味のよい硬軟の食物を用意させて、
師に時の来たことを告げて、「ゴータマ(ブッダ)さま。
時間です。食事の用意ができました」と言った。
そこで師は午前中に内衣を着け、重衣をきて、
鉢を手にとって、結髪の行者ケーニヤの庵に赴いた。
そうして、修行僧とのつどいとともに、
あらかじめ設けられた席についた。
それから結髪の行者ケーニヤは、ブッダを初め修行僧らに、
手ずから、味のよい硬軟の食物を給仕して、
満足させ、あくまでもてなした。
そこで結髪の行者ケーニヤは、師が食事を終わり
鉢から手を離したときに、みずから一つの低い座を占めて、
傍らに坐した。
そうして結髪の行者ケーニヤに、師は次の詩を以て、
喜びの意を表した。―――