~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~
第三 大なる章
11、ナーラカ
691、ときに仙人は自分の行く末を憶うて、ふさぎこみ、涙を流した。
仙人が泣くのを見て、シャカ族の人々は言った、―――
「われらの王子に障りがあるのでしょうか?」
692、シャカ族の人々が憂いているのを見て、仙人は言った、―――
「わたくしは、王子に不吉の相があるのを思いつづけているのではありません。
またかれらに障りはないでしょう。
この方は凡庸(ぼんよう)ではありません。
よく注意してあげてください。
693、この王子は最高のさとりに達するでしょう。
この人は最上の清浄を見、多くの人々のためをはかり、
あわれむが故に、法輪をまわすでしょう。
この方の清らかな行いはひろく弘(ひろ)まるでしょう。
~ 感謝・合掌 ~