失恋に似ている

某掲示板に「買い逃した服が忘れられず一日中考えてしまう」とあった。
それを読んで、なんだか失恋したときと似ているなと思った。

あの時ああしていれば、もっと早く気付いていれば、なぜあのチャンスを逃してしまったのだろうなど。
手に入らないと分かってから後悔の感情が押し寄せてくる。

しばらくして落ちついてくると「結局は縁がなかったんだ」と諦めがつく。
それでも諦め切れない感情には、「本当に運命の人だったら必ずまた再会する」という思いでそっと蓋をする。

今の私は蓋もいらない位、失恋の傷は癒えたけど、
今でも同じ車を見るとナンバーを確認してしまう。
そして違うナンバーに安心する。

失恋した当時、年上の友達に「５年もすりゃ忘れるよ」と言われたが、
５年経った今「忘れる」という程、風化してはいない。

今の生活を壊してまで手に入れたい訳ではないし、
ただの美化された思い出なので、
心の引き出しにしまっておくだけのものに過ぎない。