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『いぬやしき』

2018年04月29日 | 映画(あ行)
『いぬやしき』
監督:佐藤信介
出演:木梨憲武,佐藤健,本郷奏多,二階堂ふみ,三吉彩花,
   福崎那由他,濱田マリ,斉藤由貴,伊勢谷友介他

TOHOシネマズ梅田で3本目、十三と梅田で4本ハシゴのラスト。

原作は『GANTZ』の奥浩哉の大ヒットコミック、未読です。
監督は『GANTZ』(2010)、『アイアムアヒーロー』(2015)の佐藤信介
予告編を観ると、少なくとも綺麗ではなさそうだし、
背中にあんなものをつけてノリさんが飛ぶところ見たくないしと思っていましたが、
次のダンナの出張までに6,000マイル貯めたいから、
TOHOシネマズで上映している作品重視で選びました。

冴えないサラリーマン、犬屋敷壱郎(木梨憲武)。
定年間近になんとか一戸建てを購入したのに、
妻の万理江(濱田マリ)も娘の麻理(三吉彩花)も息子の剛史(福崎那由他)も、
小さくて日当たり最悪のショボイ家だとまったく喜んでくれない。

出社すれば自分より遙かに若い上司(山本浩司)から罵倒され、
家にも会社にも犬屋敷の居場所などない。
医者から末期癌で余命わずかと宣告され、家族に打ち明けようとするが、
誰も犬屋敷の話を聞こうとせず、言い出せないまま。

ある日迷い込んできた犬を捨ててくるようにと万理江から言われ、
とぼとぼと歩く犬屋敷。
辿り着いた公園のベンチでひとり座る高校生の獅子神皓(佐藤健)を見かける。
と、そのとき、謎の光に包まれた犬屋敷と獅子神。

目覚めた犬屋敷は、自分の身体がサイボーグ化していることに気づく。
それとともに、傷ついた人の身体を治癒する力を宿したことに気づき、
病院を訪れてはこっそり人助けをするように。

一方、獅子神は自分に宿った力を犬屋敷とは真逆の方向へ利用しはじめていた。
幼なじみで、いじめに遭うがゆえに不登校の安堂直行(本郷奏多)を学校へ連れてくると、
いじめっこたちを痛めつけて怯えさせる。
どこかの家庭から漏れ聞こえる幸せそうな声に腹立ち、殺人にまで手を染めて……。

犬屋敷家の父親の扱いがアンマリで悲しくなってしまうほど。
獅子神のほうもとにかく不幸で、父親(渋川清彦)の浮気が原因で離婚、
向こうは新しい家族と楽しくやっているのに、
それに対して恨み言も言わない母親(斉藤由貴)はどこまでもいい人。
そんな母を守りたいのに、自分の殺人のせいで母親は自殺に追い込まれます。

獅子神がどうしてこんなになってしまったのか、
もう少し詳しく知りたい部分もありますが、
佐藤健の演技によって、世の中を理不尽に思う気持ちはわかるような。
いつもは主役級の二階堂ふみの起用法なども面白く、まぁまぁ楽しめます。

奥さんや子どもに冷たくされている父ちゃんたち。
これを見たらがんばろうと思えるかも。思えない!?

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