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『よしもと新喜劇 映画 商店街戦争 SUCHICO』〈舞台挨拶付きの回〉

2017年03月11日 | 映画(や行)
『よしもと新喜劇 映画 商店街戦争 SUCHICO』
監督:谷口仁則
出演:すっちー,武田幸三,松本穂香,高野祐衣,松浦真也,吉田裕,安井まさじ,
   浅香あき恵,未知やすえ,酒井藍,丹古母鬼馬二,土平ドンペイ,志賀勝他

日曜日はたいてい映画を2本ハシゴします。
何を観るかを決めるのはたいていその週の木曜日。
金曜日や土曜日に封切られるラインナップを眺め、
どの劇場で何と何をハシゴするか考えます。

先週そうして悩んでいたときに、ふと目についた本作。
近ごろ落語に怠けていましたが、同様に吉本新喜劇にも怠けていたので、
タイトルを聞いてもピンときません。
「すち子って何?」と職場で尋ねたら、多くの人が笑い出す。
「すっちーですよ」と言われてもわからんし、写真を見てもわからへん。
だけど、とても面白いらしく、その舞台挨拶付きの回に空席が。
凄い勢いで席が埋まっていっているようで、オンライン予約するなら今。
ということで、運良くその回をゲット。
この日はこれありきでその前の時間帯の『映画 ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』も予約。
TOHOシネマズなんばでハシゴしたのでした。

TOHOシネマズなんばでは小さめの、しかも若干高級感のあるセレクトスクリーンにて。
11:00から15分ほどの舞台挨拶にお見えになったのは、
すっちー、武田幸三、松本穂香、高野祐衣、吉田裕、そして谷口仁則監督。
写真撮影時間も設けられていました。
写真を撮っていなかったのは私ぐらいじゃないでしょか。
だってスマホないし、そんなんあると思わへんからデジカメ持参してないし(泣)。

さて、何年か前から映画にも本気で取り組んでいるとおぼしき吉本興業
本作もただのおちゃらけかと思いきや、かなり頑張っています。

吉本新喜劇の座長で、老若男女に人気の芸人すち子(すっちー)。
舞台に遅刻しそうだと急いでいると、「乗って行け」と停まる車が。
運転していたのは刑事の春日(武田幸三)で、銃の発砲現場へ向かう途中。
婦警の衣装を着ていたすち子を本物の警官とまちがえて声をかけたのだ。

血の気の多い春日は、いつも現場で犯人をぼこぼこにする。
それがやりすぎだということで、東京から大阪へ左遷されてきたばかり。
この日も勝手に現場へ向かって犯人を殴る蹴る。
しかも最終的には人質を取った犯人に手を出せなくなっていたところ、
すち子が犯人の頭をはたいて無事解決。おもしろくない春日。

二度と会うことはないと思われていたすち子と春日だったが、
暴走する春日に呆れた上司(兵藤大樹)が、現場を離れるようにと言い渡す。
代わりに命じた任務は、一日署長に就任したすち子のお伴。
春日は渋々、すち子が“さんせん商店街”を練り歩くのに同行する。

事件など起こりそうにもない平和な商店街のはず。
ところが最近この商店街で行方不明者が続出しているらしい。
すち子とともに興行に訪れていた団員も3名が姿を消す。
春日の娘ですち子のファンだというゆい(高野祐衣)もいなくなったことから、
すち子と春日が捜索を開始すると、驚愕の真相があきらかになり……。

これ、全部ネタバレしちゃっていいですか。
ご覧になる予定の方はこの先お読みになりませぬよう。

売り上げの減った商店街は、なんとか利益を出そうと必死。
商店会会長の鮫島(志賀勝)らは商店街を訪れる客を拉致。
肉屋の夫婦(丹古母鬼馬二&三木美加子)や魚屋(土平ドンペイ)、
洋服屋(お〜い!久馬)が客を解体、縫合してフィギュアを製作。
秘密のオークション会場でそれを売るのです。
この商店街で育った内場勝則もそれに協力していました。
誰もが商店街の将来を思って手を染めたことでしたが、
実は鮫島会長の孫娘ニナ(松本穂香)が儲けた金を奪って高飛びを画策。
バレるとニナは開き直り、『セーラー服と機関銃』ばりに銃をぶっ放します。

すち子の冒頭の台詞にあるように、新喜劇のわりにバイオレンスすぎ(笑)。
商店街の客を拉致してエグいことしていると思いきや
そんなことはなくて笑えた……という展開が個人的には望ましかった。
なんとも悪趣味な話ではあるけれど、フィギュアにされちまうのはひとりだけ。
その過程のシーンも映し出されるわけではありませんから、ご安心を。

新喜劇を舞台で観るほうがおそらく楽しかろうと思います。
でもこんなのもありかと。これはこれで楽しかった。

ロケ地は大正区の三泉商店街の模様。
こんな悪趣味な展開でも撮影OKする皆さん、器がデカい。
こりゃ行かなあきませんね。

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