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『LOVEHOTELに於ける情事とPLANの涯て』

2019年01月30日 | 映画(ら行)
『LOVEHOTELに於ける情事とPLANの涯て』
監督:宅間孝行
出演:三上博史,酒井若菜,波岡一喜,三浦萌,樋口和貞,伊藤高史,阿部力
声の出演:柴田理恵

前述の『家へ帰ろう』とシネ・リーブル梅田にてハシゴ。
舞台挨拶付きの本作をオンライン受付開始と同時に予約していました。
テアトルグループ会員でも割引なし定価1,800円だから、
舞台挨拶なくてもいいから1,300円で見せてよと鑑賞前は思ったけれど、
この舞台挨拶はめちゃくちゃ楽しかった。1,800円に不満なし。

『くちづけ』(2013)や『あいあい傘』(2018)の宅間孝行監督。
役者としては多種多様な作品に出演されていますが、
舞台挨拶時にご本人がおっしゃっていたとおり、
監督作にはどちらかといえば感動ドラマのイメージがあります。
今回は低予算作品だから、お金をかけられない分、逆に制約も少ない。
撮りたいものを撮ろう、たまにはこんなサスペンスを、という腹で。
しかし監督らしく、舞台で観てみたいなぁと思えるところは同じ。

新宿・歌舞伎町ラブホテル、828号室。
刑事の間宮(三上博史)は、勤務時間中にもかかわらず、
お気に入りのデリヘル嬢・麗華(三浦萌)を呼ぶ。

麗華と事に及んでいると、けたたましく鳴らされるチャイム。
間宮が出てみると、そこには彼の妻・詩織(酒井若菜)が。
詩織も同業者で婦警。夫と浮気相手を罵倒しはじめ、どうにも止まらない。
夫婦喧嘩は勝手にやってくれと逃げ出そうとする麗華に銃が発砲され、
あろうことか麗華は死んでしまう。

慌てた間宮と詩織はとりあえず麗華の遺体を浴室へ。
間宮は貸しのあるヤクの売人ウォン(波岡一喜)に連絡し、
死体の処理を任せるのだが……。

とにかく悪い奴ばっかりなんです。
普通、誰かひとりは肩入れしたくなる登場人物がいそうですが、
まとめて地獄へ墜ちるのを願いたくなるぐらいみんな悪い(笑)。

何かあるよねと思っていても騙されるドンデン返し。
さらにラストは唖然として口開きました。
私なんて声に出して「えっ!」と言うちゃいましたからね。(^O^;

舞台挨拶がなかったら、この上なく後味の悪い作品だと思ったかも。
でも、宅間監督と三上さんの話がすげぇ面白かったから、
こりゃもう一度観たらもっと楽しめそうだと思っています。
トレンディドラマに出ていたころの三上さんが懐かしい。
久しぶりに見た気がしますが、相変わらずいい役者さんだなぁ。

質疑応答時にまっさきに挙手して当てられて、
感激のあまり泣きだしちゃったお姉ちゃん。
泣くほど嬉しかったのは、宅間さんと三上さん、どちらに会えたから?
涙をこらえながら質問するのを温かく見守る壇上の人と客席、
劇中の悪人とちがって善人ばかりでした。(^^)

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