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『思いやりのススメ』

2021年12月08日 | 映画(あ行)
『思いやりのススメ』(原題:The Fundamentals of Caring)
監督:ロブ・バーネット
出演:ポール・ラッド,クレイグ・ロバーツ,セレーナ・ゴメス,ジェニファー・イーリー,
   ミーガン・ファーガソン,フレデリック・ウェラー,ボビー・カナヴェイル他
 
またまたNetflixオリジナル、独占配信作品です。
2016年のアメリカ作品で、サンダンス映画祭で上映されたのみ。
ポール・ラッド主演で見逃していた作品があるなんて。
この手の邦題はあまり好きではないのですが、彼主演なら観てみましょう。
結果、やっぱりいいんだよなぁ、ポール・ラッド。
 
売れない作家だったベンは、あることをきっかけに妻と別居。
作家として生計を立てることをあきらめ、介護士を目指す。
6週間の介護訓練コースを受講した後、介護して初の仕事に就くことに。
 
彼の雇い主となったのは、イギリス人のシングルマザー、エルサ。
バリバリのキャリアウーマンで、銀行の支店長を務めている。
彼女の息子で18歳のトレヴァーは、デュシェンヌ型筋ジストロフィー患者。
独特のユーモア感覚を持つトレヴァーと上手くやれる介護士はなかなか見つからず、
何事にも対処できる経験豊富な介護士をエルサは望んでいたのに、
まさかこれが初仕事のベンが派遣されてくるなんて。
 
しかしその場に顔を見せたトレヴァーが「尻の拭き方」を問うたとき、
ベンの答えを気に入って「合格」と言う。
こうしてベンとトレヴァーの日々が始まるのだが……。
 
あらすじとしては月並みと言ったほうがいいでしょう。
傷心の中年男が難病を患う若者と出会い、時に喧嘩しつつも絆を深めてゆく。
今まで誰にも心を開こうとしなかったトレヴァーがベンには打ち解け、
まだ幼い息子を失った過去から立ち直れずにいたベンも気持ちの整理をつけはじめる
 
家にこもりきりだったトレヴァーをベンが旅に連れ出してからはロードムービー
ポール・ラッド演じるベンと、クレイグ・ロバーツ演じるトレヴァー、
それにヒッチハイカーの少女ドット役のセレーナ・ゴメスの会話のテンポがとても良い。
トレヴァーとドットのデートの光景をそっと見つめるベンの表情が大好きです。
 
トレヴァーはおそらくあと10年は生きられないだろうという台詞はあるけれど、
彼が亡くなってお涙頂戴に走るなんてこともありません。
ブラックユーモアがお得意のトレヴァーらしいオチが効いていてニヤリ。
 
これからも観ます、ポール・ラッドの出演作は必ず。

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