『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』
監督:前田哲
出演:大泉洋,高畑充希,三浦春馬,萩原聖人,渡辺真起子,宇野祥平,韓英恵,
宮澤秀羽,矢野聖人,竜雷太,綾戸智恵,佐藤浩市,原田美枝子他
“仮面ライダー”の次はこれ。
『極道めし』(2011)がよかった前田哲監督の作品。
渡辺一史のノンフィクションの映画化とのこと。
原作のタイトルは『こんな夜更けにバナナかよ 筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち』。
それをそのまま映画のタイトルにするわけにはいかないのでしょうが、
「実話だから感動する」という売り方が好きでない私は、
この映画のサブタイトル「愛しき実話」がどうも苦手です。(--;
北海道札幌市に暮らす青年・鹿野靖明(大泉洋)。
幼い頃から筋ジストロフィーを患って徐々に病状が進行。
34歳となった今、体の部分で自力で動かせるのは首と手のみ。
それでも自立したいと、医師・野原博子(原田美枝子)の反対を押し切り、
病院ではなく市内のケア付き住宅でボランティアに囲まれて生活している。
ボランティアたちは24時間体制で靖明を介助し、毎日誰かが泊まり込み。
彼のわがままにも嫌な顔ひとつせずに付き合っている。
医大生・田中久(三浦春馬)もそんなボランティアのひとり。
彼と合コンで知り合った恋人・安堂美咲(高畑充希)は、
ボランティアを言い訳にしょっちゅうデートをキャンセルされて不機嫌。
本当は浮気しているのではないかと靖明宅を訪ねたのをきっかけに、
美咲もボランティアのメンバーに入れられてしまう。
靖明をわがまますぎると思う美咲は、それを本人にぶつけて衝突。
しかし意外にも靖明は美咲を気に入って……。
駄目出しするのはよくない雰囲気を持っています。
難病患者だもの、ボランティアだもの、悪く言ってはいけないと。
でも命がけというわがままを私はちょっと受け入れられない。
「自立する」とはどういう状態を指すのか。
この場合、「入院せずに生活すること」を指しているように思うのです。
自分ひとりでできるのはああしたいこうしたいと言うことだけ。
それをすべて叶えてくれるボランティアを集めて24時間のシフトを組めば
自立したと言えるのかなぁ。
今日のアソコは元気かななどと女性ボランティアたちが布団の中を確認する。
エロ本の購入やAVのレンタルもボランティアにさせて、
それを見るときも隣に男性ボランティアがティッシュを箱ごと抱えて付き添う。
これが障害者の現実だからわかってほしいという意味があって
そんなシーンも描かれているのだと思うものの、
ノンフィクションの映画化はフィクションであり、ドキュメンタリーではない。
きゃんきゃら笑ってそういうシーンも入れられても私は違和感をおぼえます。
人って、「やったってるんや」という気持ちと「やってもらってるんや」という気持ちが
五分五分ならばちょうどいい具合に物事が進むと私は思っています。
もちろん鹿野さんは、心の中では「やってもらっている」という気持ちが十分にあって、
それをわかっているからボランティアが続いているのでしょう。
でもあまりに横柄な態度に「やらせてやっている」みたいなものすら感じてしまう。
それと、本作だけ観れば高畑充希上手いと思えるのですが、
表情とかしゃべり方がいつも同じように感じられてきてしまって、
土屋太鳳と同じく、そろそろ別の役どころが見たいのです。
いい役者がいっぱい出ているし、感動して当たり前の作品。
感動できない私は相当ひねくれています。すみません。
監督:前田哲
出演:大泉洋,高畑充希,三浦春馬,萩原聖人,渡辺真起子,宇野祥平,韓英恵,
宮澤秀羽,矢野聖人,竜雷太,綾戸智恵,佐藤浩市,原田美枝子他
“仮面ライダー”の次はこれ。
『極道めし』(2011)がよかった前田哲監督の作品。
渡辺一史のノンフィクションの映画化とのこと。
原作のタイトルは『こんな夜更けにバナナかよ 筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち』。
それをそのまま映画のタイトルにするわけにはいかないのでしょうが、
「実話だから感動する」という売り方が好きでない私は、
この映画のサブタイトル「愛しき実話」がどうも苦手です。(--;
北海道札幌市に暮らす青年・鹿野靖明(大泉洋)。
幼い頃から筋ジストロフィーを患って徐々に病状が進行。
34歳となった今、体の部分で自力で動かせるのは首と手のみ。
それでも自立したいと、医師・野原博子(原田美枝子)の反対を押し切り、
病院ではなく市内のケア付き住宅でボランティアに囲まれて生活している。
ボランティアたちは24時間体制で靖明を介助し、毎日誰かが泊まり込み。
彼のわがままにも嫌な顔ひとつせずに付き合っている。
医大生・田中久(三浦春馬)もそんなボランティアのひとり。
彼と合コンで知り合った恋人・安堂美咲(高畑充希)は、
ボランティアを言い訳にしょっちゅうデートをキャンセルされて不機嫌。
本当は浮気しているのではないかと靖明宅を訪ねたのをきっかけに、
美咲もボランティアのメンバーに入れられてしまう。
靖明をわがまますぎると思う美咲は、それを本人にぶつけて衝突。
しかし意外にも靖明は美咲を気に入って……。
駄目出しするのはよくない雰囲気を持っています。
難病患者だもの、ボランティアだもの、悪く言ってはいけないと。
でも命がけというわがままを私はちょっと受け入れられない。
「自立する」とはどういう状態を指すのか。
この場合、「入院せずに生活すること」を指しているように思うのです。
自分ひとりでできるのはああしたいこうしたいと言うことだけ。
それをすべて叶えてくれるボランティアを集めて24時間のシフトを組めば
自立したと言えるのかなぁ。
今日のアソコは元気かななどと女性ボランティアたちが布団の中を確認する。
エロ本の購入やAVのレンタルもボランティアにさせて、
それを見るときも隣に男性ボランティアがティッシュを箱ごと抱えて付き添う。
これが障害者の現実だからわかってほしいという意味があって
そんなシーンも描かれているのだと思うものの、
ノンフィクションの映画化はフィクションであり、ドキュメンタリーではない。
きゃんきゃら笑ってそういうシーンも入れられても私は違和感をおぼえます。
人って、「やったってるんや」という気持ちと「やってもらってるんや」という気持ちが
五分五分ならばちょうどいい具合に物事が進むと私は思っています。
もちろん鹿野さんは、心の中では「やってもらっている」という気持ちが十分にあって、
それをわかっているからボランティアが続いているのでしょう。
でもあまりに横柄な態度に「やらせてやっている」みたいなものすら感じてしまう。
それと、本作だけ観れば高畑充希上手いと思えるのですが、
表情とかしゃべり方がいつも同じように感じられてきてしまって、
土屋太鳳と同じく、そろそろ別の役どころが見たいのです。
いい役者がいっぱい出ているし、感動して当たり前の作品。
感動できない私は相当ひねくれています。すみません。