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『ライト/オフ』

2021年12月09日 | 映画(ら行)
『ライト/オフ』(原題:Lights Out)
監督:デヴィッド・F・サンドバーグ
出演:テリーサ・パーマー,ガブリエル・ベイトマン,ビリー・バーク,マリア・ベロ,
   アリシア・ヴェラ=ベイリー,アレクサンダー・ディペルシア,アンディ・オショー他
 
 
基はデヴィッド・F・サンドバーグ監督が2013年にネットで発表して話題となった同名短編動画。
“死霊館”シリーズのジェームズ・ワン監督がプロデュース、サンドバーグ監督自身が長編化。
「電気を消すと何か来る」って、怖いよその設定がすでに。
最初からホラーっぽい音楽が流れて明るさのかけらもない。震えながら観ます(笑)。
 
テキスタイル工場を経営するポールが何者かに惨殺される。
ポールは従業員のエスターから「工場内に誰かいる」と警告を受けていたが真に受けなかった。
自分も帰ろうとしたとき、闇から現れたのは女性のシルエットだが人間とは思えない何か。
その何かによって、ポールは瞬殺されてしまう。
 
ポールの妻ソフィーは精神疾患を抱え、一日中ひとりでぶつぶつ話している。
まだ幼い息子のマーティンが頼れるのは父親しかいなかったのに、その父親が死んだ。
不安を感じていたある晩、電気を消すと何かが現れて驚く。
あまりの恐ろしさに、以来、電気を消すことも眠ることもできなくなるマーティン。
 
授業中に居眠りをするマーティンの家庭に問題があると見て、児童福祉局が連絡してくる。
ソフィーが電話に出なかったせいで、マーティンの異父姉レベッカが対応することに。
 
一人暮らしのレベッカは、マーティンをソフィーのもとへ連れて行くが、
マーティンはとにかく眠りたい、一晩でいいからレベッカの家に泊めてほしいと言い募る。
マーティンを泊めたレベッカだったが、彼を脅かしていた何かがレベッカのもとにも現れて……。
 
電気が点いていれば大丈夫なのに、消すと姿を現すそれ。
マーティンはそれを「ダイアナ」と呼び、レベッカもその名前に覚えがある。
レベッカが家を出た理由というのもそのダイアナのせいなんですね。
 
かつて精神病院で何が起こったか。
報われなかった患者の思いがこういう形になるところは『MAMA』(2013)と似ています。
あっちも怖かったけれど、こっちのほうがビジュアル的に怖い。
そして、あっちは一致団結してママをなんとかしようとしていたけれど、
こっちはソフィーが死人との繋がりを絶とうとしないからヤバイ。
 
もろネタバレになりますが、ダイアナの狙いはソフィーを独り占めすること。
ソフィーと自分との間に入ろうとする者はどこにいようと襲いに来ます。
明るいところでは安心なのに、電気や火を消す力もおありのようで怖すぎ(笑)。
 
レベッカ役のテリーサ・パーマーは相変わらず美人。
マーティン役のガブリエル・ベイトマン、可愛い。
ソフィー役は『コヨーテ・アグリー』(2000)が懐かしいマリア・ベロ
アレクサンダー・ディペルシア演じるレベッカの恋人ブレットは、
情けないかと思いきや役に立ったやんか~。
 
オチがまた凄絶で唖然呆然。お母さんはやっぱり強かった。
忘れられるって悲しいことだと思うけど、怖すぎて同情でけん。
 
ホラー苦手な人はやめておきましょうね。どうしても観たい場合は、直視は避けて(笑)。
今日は電気は点けたまま寝よう。

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