『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』(原題:Wonka)
監督:ポール・キング
出演:ティモシー・シャラメ,クララ・レイン,キーガン=マイケル・キー,パターソン・ジョセフ,サリー・ホーキンス,
ナターシャ・ロスウェル,ローワン・アトキンソン,ジム・カーター,オリヴィア・コールマン,ヒュー・グラント他
109シネマズ大阪エキスポシティにて『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』を観たあと、
109シネマズ箕面に移動して。その間、20分。これも余裕で間に合います。
ロアルド・ダールの児童文学『チョコレート工場の秘密』に登場する工場主がウィリー・ウォンカ。
本作はその前日譚と言える、若き日のウィリーの姿を描いています。
監督は“パディントン”シリーズのポール・キング。
主演のティモシー・シャラメって、出始めた頃からフランス人っぽいけどアメリカ人なの?と思っていましたが、
アメリカとフランスの二重国籍なのですね。
美しい青年役が似合う人ですが、こんな役もできるんだなぁ。
貧しい暮らしのなか、カカオ豆を一粒ずつ買って絶品チョコレートを作ってくれた母親。
そんな母親に世界一のチョコレート店を持つ約束をした青年ウィリー・ウォンカ。
夢こそがすべてのスタートになるのだから、夢を持ち続けなさいというのが母親の教え。
一流のチョコレート店が集まる“グルメ・ガレリア”へとやってきたウィリーだったが、
そこにはチョコレート店組合なるものが存在し、新規開店しようとする者を排除していた。
ウィリーがとんでもなく美味しいチョコレートを作ることを知った店主たちは、
さっそく警察署長にチョコレートの賄賂を贈り、ウィリーを追放しようとする。
そうとは知らないウィリーは、翌日にはチョコレートを売って金を稼ごうと、野宿することに。
すると、通りすがりの中年男ブリーチャーが寒さを凌げる宿を紹介してくれると言う。
喜んでついていった先はクリーニング店兼ホテル。
女主人のクラビットはブリーチャーと結託して客を騙し、ぼったくりの宿代を請求する常習犯。
ウィリーもまんまと騙されて、先客たちと一緒にクリーニング業務に就くことに。
チョコレート店を持つ夢をあきらめるつもりのないウィリーは、
クラビットのもとで働かされている少女ヌードルの協力を得て、宿を抜け出してチョコレートを売るように。
また、解放されることをあきらめていた先客たちもウィリーと共に活動を始めて……。
ミュージカル要素はないと思っていたので、いきなり歌で始まったときは驚きましたが、楽しかった。
悪役たちの憎たらしいことと言ったら。
名女優オリヴィア・コールマンが演じるクラビット夫人はもう顔も見たくないほどだし、
グルメ・ガレリアの店主たちの悪すぎる顔、阿呆すぎる顔、もう嫌(笑)。
緑の髪をしたオレンジの小人、ウンパルンパ役のヒュー・グラントが最高です。
ロマンチックコメディの主演だった頃とは全然違う役ばかりだけど、
年老いてもラブシーンを撮りたがる俳優たちより断然イイ(笑)。ちょっと行きすぎの感もあるか。(^^;
それぞれ得意分野を生かしてウィリーに協力するところが素敵です。
楽しくて、ちょっと切ない。サリー・ホーキンス演じる母親の仕草がじわりと心に染みる。
通常の字幕版で観ましたが、今度はIMAXかScreenXで観るのもいいかなと思っています。