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『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』

2018年06月21日 | 映画(あ行)
『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』
監督:李闘士男
出演:榮倉奈々,安田顕,大谷亮平,野々すみ花,浅野和之,品川徹,螢雪次朗他

火曜日、109シネマズのポイント会員デーにつき、1本だけ観て帰る。
職場と自宅の間にある109シネマズは2軒。
どちらでも上映していたけれど、時間がちょうどよかった箕面にて鑑賞。

「Yahoo!知恵袋」の投稿から生まれた漫画とのこと。
監督は『お父さんのバックドロップ』(2004)、『ボックス!』(2010)、
『神様はバリにいる』(2014)の李闘士男。楽しいです♪

都内の会社に勤めるバツイチのサラリーマン、加賀美じゅん(安田顕)。
出張先で知り合ったちえ(榮倉奈々)と結婚、3年目を迎えるところ。

一生を共にすべき相手かどうかは結婚3年目にわかると思っているじゅんは、
ちえと結婚したときに「3年目にあらためて考えよう」と約束していた。
この結婚はこれからも継続していけるのだろうか。

そんなことを考えていたある日、家に帰るとちえが口から血を流して倒れている。
気が動転して慌てまくるじゅんの前で、笑顔で起き上がるちえ。
なんとそれは「死んだふり」。以来、毎日手が込んだ「死んだふり」を続けるちえ。

同僚の佐野壮馬(大谷亮平)に相談すると、寂しいのではないかと言われ、
「死んだふり」につきあってみたりもしたが、いいかげん疲れる。
ひきこもりはよくないと、近所のクリーニング店のパートをちえに勧めるのだが……。

榮倉奈々って、なんか可愛い。
可愛いけれど演技は上手くないなぁと思っていました。
『のぼうの城』(2011)のときなどは特にそう。
時代劇より普通の女性の役のほうがいい。

これはちょっとしたハマリ役で、彼女の愛らしさに泣かされます。
口下手な彼女が態度でもって誰かを元気づけようとするしぐさ。
不妊や夫の無理解に悩む壮馬の妻(野々すみ花)といるときもそうだし、
クリーニング店の店主(品川徹)に向ける顔など、
こりゃ誰が見ても笑ってしまって元気になるだろうという表情。
ちえの父親役の螢雪次朗が昔の話をするところも泣けました。

「どういう答えかは観客の皆さんに委ねます」風のラストはちょっとズルいけど、
そこそこ(笑)仲良しのカップルは、これを見てどう思うか話すのもいいかも。

「聞きゃあいいんだよ。聞いても駄目なら別れりゃいいんだ」。
言わなわからんと思っている私は、じゅんの上司(浅野和之)の言葉に妙に納得するとともに、
「優しい言葉が人を傷つける」というちえの言葉にも感じ入るところがあります。

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