夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『ラスト・クリスマス』

2020年01月04日 | 映画(ら行)
『ラスト・クリスマス』(原題:Last Christmas)
監督:ポール・フェイグ
出演:エミリア・クラーク,ヘンリー・ゴールディング,ミシェル・ヨー,
   リディア・レオナルド,ロブ・ディレイニー,エマ・トンプソン他
 
“午前十時の映画祭”で『ウエスト・サイド物語』を観た後に。
TOHOシネマズなんば別館にて。
 
鑑賞日はクリスマス直前の日曜日でした。
日本で知名度の高い俳優が出ているわけでもないのにチケット完売、満席です。
しかもカップル率90%。これはやはりクリスマスゆえか。
 
私はすでに「貯まったポイントで観る月間」に入っていたため、無料鑑賞。
でもワム!の同名曲をモチーフにしていること、
ヘンリー・ゴールディングが出演していることも気になって選択した作品。
アメリカでは凡庸だという評判で、ほんとそのとおりなんですが、泣けた。
私はこれ、大好きでした。
 
ジョージ・マイケル命のケイトは、ユーゴスラビア出身。
まだ幼い頃に家族でロンドンへと移住してきた。
心配性の母親は扱いづらく、一緒にいるとこちらまで気が変になりそう。
父親も同様らしく、タクシー運転手をして家に居る時間を減らすように務めている。
 
そんなわけで友人の部屋を渡り歩いているケイトだが、
酒を飲んでは男を逆ナンパ、すぐに連れ込むものだから、
どんなに親しい友人も堪忍袋の緒が切れてケイトを放り出す。
 
本業は歌手だと言いたいところだが、それも駄目。
寝坊してオーディションに遅刻、駆けつけても失態ばかり。
彼女を雇ってくれたクリスマスショップの女性オーナー・サンタも
そのうちケイトに愛想を尽かすかもしれない。
 
そんなある日、風変わりな青年トムと遭遇。
トムはケイトが落ち込むたびにどこからか現れ、
いつのまにかケイトは彼に惹かれていくのだが……。
 
ケイト役のエミリア・クラークがたまらなくキュート。
彼女のことを私は“スター・ウォーズ“ターミネーター”で観ているはずなのですが、
全然記憶にない。たぶん本作の彼女のほうが断然イイ。
エミリアは何年か前にクモ膜下出血で倒れて言語障害も残っていたそうで、
そんな彼女がここまで喋りまくる役というのが嬉しいです。
 
トム役のヘンリー・ゴールディングとサンタ役のミシェル・ヨーは、
『クレイジー・リッチ!』(2018)で親子を演じています。
ミシェル・ヨーっていいなぁ。美しく気高くこんなコメディも演じられる人。
 
エマ・トンプソンの原案と脚本だというのが驚き。
凡庸でもいいじゃないか。
完全なハッピーエンドとも言えないけれど、
クリスマスのカップルにうってつけのいい話。
 
「毎日のおこないがその人の人格を形成する」。
ひとつひとつ、善いこと、正しいことができたなら、
そのひとの人生は豊かなものになる。

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