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『国家が破産する日』

2019年11月26日 | 映画(か行)
『国家が破産する日』(英題:Default)
監督:チェ・グクヒ
出演:キム・ヘス,ユ・アイン,ホ・ジュノ,チョ・ウジン,ヴァンサン・カッセル他
 
土曜日の朝、タイ出張からダンナが帰国。晩は北新地で食事予定。
通常は私は電車、ダンナは車で出かけて、予約している店で落ち合うのですが、
この日の新御堂筋は工事のために18時から南行き規制の情報。
ダンナが車で大阪市内へ向かうとなると、きっと渋滞ど真ん中。
で、昼間に私が車に乗って行くことにしました。
別にふたりとも電車で行けばいいのですけれど、
食事の帰りに下戸のダンナに運転してもらえば、私は酔っぱらいでいいので(笑)。
 
蛍池までダンナを迎えに行き帰宅。まず出張で出た衣類を洗濯。
12時に家を出て、中之島のコインパーキングに駐車。
国立国際美術館で“ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道”を観覧して、
パン屋その1に寄ってから地下鉄四つ橋線肥後橋駅へ。
四つ橋駅で下車して何かつまもうと南堀江のカフェで軽食。
それからシネマート心斎橋にて本作を鑑賞。
 
話題作なのか、結構混んでいます。
私はといえば政治ネタに疎いにもほどがあるというのか、バカです。
韓国が国家破綻の危機に陥ったことなんてあったんだっけ、
というぐらいのバカ。もうほんとに恥ずかしい。(--;
 
「史実に基づいてはいるが、フィクション」、最初にそういう注意書き。
当時政府がどう動いていたのかなんてわかりません。
『新聞記者』なんかでもそうでしたが、徹底的に隠される。
こういう動きがあったのかどうか、とても興味深い。
 
1997年。大半の国民が景気はいいと信じて疑っていないが、
韓国銀行の通貨政策チーム長ハン・シヒョンは、崩壊寸前であることを察知。
このままでは1週間以内に国家が倒産することになるとして、
チームで報告書を作り上げ、政府の金融担当者に連絡する。
 
直ちに国民に告知すべきべきだとするハンの主張を財政局次官は一蹴。
国民に知らせれば不安を招くだけ、告知の必要などないとして、
非公開のチームを立ち上げて対策を練るように命じる。
 
同じ頃、やはり国家倒産の危機を察知した金融コンサルタントのユンは、
勤務先をとっとと退職すると、自分に投資してくれる金持ちを探し、大儲けを狙う。
 
一方、国家がそんな状況にあるとは知らない町工場の経営者ガプスは、
大手百貨店から大量の発注を受けて大喜び。
現金のみで商売をしてきたため、担当者から手形で払うと言われて躊躇ったものの、
これを受けない手はないと承諾する。
 
ハン、ユン、ガプスを軸にして物語は進みます。
綿密なリサーチをおこなったという触れ込みどおり、ノンフィクションさながら。
池井戸潤のドラマを観ているようでもあります。
 
大統領に現状を説明するようにと秘書官から言われたとき、
「大統領は難しい話がお嫌いだから簡単に」と付け加えられます。
このシーンには苦笑い。
今週中に国家が破綻するというときに、難しい話が嫌いだと言うてる場合か。
でも、さもありなんと思ってしまうのですよねぇ。
 
映画の中だけの話じゃないし、他人事とも言えないと思います。
何しろ政府は都合の悪いことを隠そうとする。
そして国家が破綻することに期待して金儲けに走る人もいる。
悪徳政治家の顔といったら。
 
結局、金持ちはさらに金持ちになるようにしかできていない。
国の言うことを信じた結果、首を括るしかなかった人のことを思うと痛ましい。
 
ちなみに本作を観た後は肥後橋に戻り、パン屋その2へ。
肥後橋のパーキングから出庫して北新地のパーキングへ移動。
中崎町まで歩いて友人の写真展におじゃま。
阪急三番街でグラスワイン飲みながら本を読み、
やっと晩ごはんを食べるべく北新地へ。へとへと(笑)。

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