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『ドント・ウォーリー・ダーリン』

2022年11月21日 | 映画(た行)
『ドント・ウォーリー・ダーリン』(原題:Don't Worry Darling)
監督:オリヴィア・ワイルド
出演:フローレンス・ピュー,ハリー・スタイルズ,オリヴィア・ワイルド,
   ジェンマ・チャン,キキ・レイン,ニック・クロール,クリス・パイン他
 
母が元気であることを確認してから109シネマズ大阪エキスポシティへ。
 
監督は女優のオリヴィア・ワイルド
こんなものを見せられたら、美人で、演技も上手くて、監督もできるって、
天は二物を与えるどころか三つも四つもブツをお与えになるのだなぁと思います。
 
アメリカ・カリフォルニア州郊外の街ビクトリー。
夫たちは皆、カリスマ創業者のフランクが経営するビクトリー社に勤務。
毎朝車で出勤する夫たちを見送る妻たちは、完璧な暮らしが保証されたこの街で、
掃除に洗濯、料理に育児、綺麗に化粧して高価な服を身にまとい、
頻繁にパーティーをおこなうなど、理想的な専業主婦生活を送っている。
 
ジャックとアリスもこの街の住人。
何の不自由もない毎日に満足していたはずが、アリスは違和感をおぼえはじめる。
きっかけは、同じ街に暮らすマーガレットの様子がおかしくなったこと。
マーガレットは医師から精神を患っていると診断されるが、アリスにはそうは思えない。
それをジャックや隣人で親友のバニーに話しても取り合ってくれない。
 
ある日、自宅の屋根の上でマーガレットが自ら喉を掻き切って転落するのを目撃。
彼女は明らかに自殺したはずなのに、誰もがただの事故だと言い……。
 
1950年代風のファッションや街並みに『ステップフォード・ワイフ』(2004)を思い出しました。
女は男の庇護のもとで生活するものであり、妻を優位には立たせたくない。
妻を愛しているし、虐待などは絶対にしないけど、主は自分。
そんな考えを持つ男性が理想とするのはこんな暮らしなのでしょうか。
 
監督のオリヴィア・ワイルドはバニー役で出演もしていますが、凄い才能の持ち主だと想います。
キャスティングも素晴らしくて、アリス役のフローレンス・ピューにはイライラさせられながら目が釘付け。
この人にこの役を振るかと驚いたのは、フランク役のクリス・パイン
派手なアクションものがメインの兄ちゃんだと思っていたら、これは新境地ですね。
 
ネタバレになりますが、すべて虚構世界の出来事。
ろくでなしの男共が夢見る世界がつくりあげられていただけのこと。
ここからアリスが脱出できるか。
また、虚構世界にいるとわかっていながら居続けようとするバニーの悲哀も感じられます。
 
すごく面白かったけど、相当嫌な話なので、普通にはお薦めしません。(^^;

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