夜な夜なシネマ

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今年観た映画50音順〈ま行〉

2013年12月28日 | 映画(ま行)
《ま》
『マーヴェリックス/波に魅せられた男たち』(原題:Chasing Mavericks)
『L.A.コンフィデンシャル』(1997)のカーティス・ハンソン監督によるサーフィンもの。
カリフォルニア州に母親と二人で暮らす少年ジェイは、
名サーファーとして知られる隣人フロスティの跡をつけ、
サンタクルーズ沖で世界中のサーファーが憧れる大波マーヴェリックスに挑むのを目撃する。
自分もあの波に乗りたいと切望するジェイはフロスティにコーチを依頼。
渋々承諾したフロスティだったが、やがて親子のような強い絆で結ばれる。
実在したサーファー、ジェイ・モリアリティの話が基。
主演はジェラルド・バトラー、ジェイの母親役にエリザベス・シューとちょい豪華。
わりと淡々とした構成は『ソウル・サーファー』(2011)より好み。
どちらもディズニーの配給で、安心して観られる点は同じ。
海に生まれ、海に還る。

《み》
『みんなで一緒に暮らしたら』(原題:Et Si On Vivait Tous Ensemble?)
2011年のフランス/ドイツ作品。
アルベールとジャンヌ夫妻、ジャンとアニー夫妻、そして男やもめのクロードの5人は、
半世紀ほどのつきあいの友人同士。
毎日の生活にそれぞれが不安を持ち、5人の共同生活案も出るが、合意には至らない。
ある日、クロードが心臓発作を起こして無理やり施設へ入居させられたことから、
哀れに思った仲間たちはクロードを連れ出して共同生活を開始するのだが……。
認知症の兆候が見られたり、余命いくばくもないことがわかったり、
40年前の浮気、しかもクロードがジャンヌとアニーの両方と浮気していたとバレたり、
いろいろと明るみに出て、穏やかな老後というわけにはいきません。
フランス映画への出演は40年ぶりだというジェーン・フォンダが、
参列者の度肝を抜くような色の棺桶を生前に注文、
隣にはシャンパンタワー、飲んだグラスは棺の上に置いてくれと希望するのが粋。
また、犬の散歩係に雇った青年ディルクへのプレゼントもシャレています。
男性は「エキゾチックで巨乳の美女」がお好き。

《む》
『武蔵野線の姉妹』
ユキヲの同名マンガを加藤夏希AKB48の仲谷明香主演で映画化。
埼玉県の武蔵野沿線に暮らす姉妹、ランとパンドラ。
頭脳明晰な姉のランは、一流企業から内定をもらうが、
株で大儲けして余りある金を持っていることから、
ふと就職するのがバカバカしくなり、「や~めた」と家でゴロゴロ。
一方のパンドラはそんな姉から自立しようとメイドカフェで働きはじめる。
AKBのメンバーは、映画に出演している子しかわからなかったため、
本作でようやく仲谷明香と中田ちさとが認識できるようになりました。
しかし、彼女たちがいくら頑張ろうとも、加藤夏希のキレ味には敵わず。
『キキコミ』(2007)の恐ろしいイメージが一変されました。
ゴスロリファッションが別の意味で恐ろしいですけれど。(^^;

《め》
『メモリーズ・コーナー』(原題:Memories Corner)
2011年のフランス作品。
フランスの女流監督のデビュー作で、キャストはほぼ全員日本人。
女性ジャーナリストのアダ(デボラ・フランソワ)は、阪神・淡路大震災の回顧式典を取材するため神戸に到着。
海外からの一行にはマンツーマンで通訳が付き、アダの担当は岡田(西島秀俊)。
ボランティア団体のリーダー(國村隼)の案内で復興住宅を回り、石田(阿部寛)と出会う。
新聞記者だった石田が地震後失職するまでに書いていたのは「孤独死」に関する記事。
興味を引かれたアダは石田の話を聞きたいと思うが、なぜか岡田が強く反対し……。
石田は実はすでに孤独死していて、アダの前に現れたのは亡霊なのですね。
過去にやはり亡霊に会った経験のある岡田はそれを悟り、ゆえに反対していたという。
日本人と西洋人の死生観の違いが面白いです。
西島秀俊の流暢なフランス語と阿部寛の英語にも聞き惚れましょう。

《も》
『モンスター・ホテル』(原題:Hotel Transylvania)
アダム・サンドラーが製作総指揮を務めたアニメ。
人間を恐れることなく安心できる場所をモンスターに提供したいと、
ドラキュラが建設したモンスターのためのホテル。
妻を亡くしてから男手ひとつで育ててきた愛娘のメイヴィスはもうじき118歳。
彼女の誕生日に開催するパーティーに出席しようと、今年も客が続々と。
そこへ迷い込んだのが、能天気な人間の若者ジョニー。
人間がここへやってきたと噂になれば、商売あがったりになる。
ドラキュラはジョニーをなんとか追いだそうとするが、
あろうことかメイヴィスとジョニーがお互いに一目惚れしてしまい……。
ジョニーの乗る飛行機を追うドラキュラに手を貸す人間たち。
このくだりには思わず胸が熱くなります。

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