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『オオカミ狩り』

2023年05月28日 | 映画(あ行)
『オオカミ狩り』(英題:Project Wolf Hunting)
監督:キム・ホンソン
出演:ソ・イングク,チャン・ドンユン,ソン・ドンイル,パク・ホサン,
   チョン・ソミン,コ・チャンソク,チャン・ヨンナム,チェ・グィファ他
 
ソ・イングクの久々の出演作だという『パイプライン』を先日観たばかり。
梅田や心斎橋で見逃しつづけていた本作を塚口サンサン劇場にて。
 
「血糊の量」の凄さで韓国にセンセーションを巻き起こしたそうです。
血糊の量ってどないやねんと思っていましたが、確かに凄かった。
笑ってしまうほど残酷に殺されるから、直視できない場面多数でした。ひょえ~。
 
2017年、フィリピンと韓国の間で犯罪者たちを移送しようとしたところ、
犯罪者のうちのひとりに恨みを持つ一般人が自爆を仕掛け、死傷者が出る。
その失敗を踏まえて、5年後の2022年、フィリピンから韓国へ船で移送することに。
 
フィリピンで逮捕された凶悪犯と、彼らの護送を命じられた刑事たち、
もしものときに備えて医師と看護師も乗せた船がマニラから出航。
犯罪者の中には数え切れないほどの重罪を犯した国際手配中のパク・ジョンドゥや、
ナイフ使いの達人で寡黙なイ・ドイルなどの姿が。
 
それぞれに手錠をかけ、足にも枷を付けて部屋に閉じ込める。
逃げることは不可能だと思われたが、いつのまにか船内で暴動が勃発。
外との通信も絶たれ、船は海上の監獄と化すのだが……。
 
ソ・イングクがジョンドゥ役。これは「名なしのゴンベ」から付けたのでしょうね。
『パイプライン』のときの可愛らしさとは打って変わり、
人を殺すことにまったく躊躇がない極悪人を演じています。
 
しかし驚いたのは、彼が主役ではなかったということ。
ネタバレになりますね。すみません。
 
こんな極悪人を主人公にしてどんなふうに話が終わるのだろうと思っていたら、
終わるどころか中盤にはジョンドゥが死んでしまうんですよ。たまげた。
 
製薬会社人体実験で蘇った化け物が船内の人を片っ端から殺して回る。
ジョンドゥもその中に含まれていて、ほぼ抵抗できずにあっさりと。
 
で、誰が主人公なのよと思ったら、チャン・ドンユン演じるドイルのほう。
ま、確かに彼もカワイイ。
彼って、コンビニ強盗を捕まえたときにニュースになり、イケメン大学生として有名になって、
スカウトされて俳優になったんだとか。そんな話があるのか。
 
面白かったのですけれど、ソ・イングクを観に行った私としてはちょっと拍子抜け。
だってポスターも彼が主役っぽかったでしょ。
でも最後まで観てみれば、そうして観客をミスリードしていたわけですね。なるほどだなぁ。
と言いつつ、ソ・イングクがゾンビみたいに復活しないか期待してしまった(笑)。
 
本当に、血糊の量は半端じゃありません。グロいのが苦手な人はやめておくほうが無難。

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