夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『神々の山嶺』

2022年07月21日 | 映画(か行)
『神々の山嶺』(原題:Le Sommet des Dieux)
監督:パトリック・アンベール
声の出演:堀内賢雄,大塚明夫,逢坂良太,今井麻美他
 
シネ・リーブル梅田にて、前述の『ボイリング・ポイント/沸騰』の次に。
 
原作は夢枕獏のベストセラー小説。映画化されるのはこれが初めてではありません。
『エヴェレスト 神々の山嶺』(2016)は岡田准一阿部寛の共演ながらヘナチョコ。
本作は海外でも大人気の谷口ジローによる漫画をフランスでアニメ映画化。
話の筋はヘナチョコ実写版と同じはずなのに、どうしてこうも違うのか。素晴らしい。
 
まるでノンフィクションのようですが、フィクションなのだそうです。
名前が出てくるジョージ・マロリーのみ実在の登山家
 
山岳カメラマンの深町誠は、ネパールで偶然、羽生丈二を見かける。
羽生は何年も消息を絶っていた孤高の天才クライマー
深町が見かけたとき、羽生が手にしていたカメラはおそらくマロリーの遺品。
 
人類で初めてエベレスト登頂に成功したのは1953年のエドモンド・ヒラリー
シェルパのテンジン・ノルゲイだと言われているが、
それ以前にエベレストを目指したあと行方不明になったマロリーは
実は登頂に成功していたのではないか。
 
羽生を追いかけ、あのカメラの中身を見れば、その謎が解ける。
そう考えた深町は、羽生の居所を突き止めるべくネパールへと渡るのだが……。
 
山に登りたいから登るはずなのに、いつのまにか競争になる。
いちばん高い山に誰かが登れば、今度は少しでも難しいルートで登ることを競い、
過酷なシーズンに、無酸素で、単独で、などなど、競う点がいくらでも出てくる。
 
深町最期の挑戦は、人に称えられることなど問題ではない。
自分さえわかっていればいいと言いたげで、マロリーもそうだったのかなと思いました。
 
山もの、特に冬山ものの作品はやっぱり大好きです。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『ボイリング・ポイント/沸騰』 | トップ | 『バッドマン 史上最低のスー... »

映画(か行)」カテゴリの最新記事