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『バッドマン 史上最低のスーパーヒーロー』

2022年07月22日 | 映画(は行)
『バッドマン 史上最低のスーパーヒーロー』(原題:Superwho?)
監督:フィリップ・ラショー
出演:フィリップ・ラショー,ジュリアン・アルッティ,タレク・ブダリ,エロディ・フォンタン,
   アリス・デュフール,ジャン=ユーグ・アングラード,アムール・ワケド他
 
シネ・リーブル梅田にて、『ボイリング・ポイント/沸騰』『神々の山嶺』→これ。
3本ハシゴするのは久しぶり。
 
どうせおバカな映画だし、パスしようかと思ったけれど、観てよかった。楽しかった。
『シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』(2018)のフィリップ・ラショーだもの、
下ネタ満載、アホくさくて、でもお下劣でゲンナリする一歩手前の下品さ。
 
警察署長の父親の反対を押し切って俳優となる道を選んだセドリック。
鳴かず飛ばずの彼の代表出演作は短小男性専用のコンドームのCMのみ。
そんな彼にスーパーヒーローものの映画『バッドマン』に主演する話が舞い込む。
 
役作りに励んで撮影初日を迎え、順調にスケジュールをこなすが、
妹エレオノールから父親が倒れたとの連絡を受けたセドリックは、
バッドスーツを着たままバッドモービルに飛び乗って病院へと向かい、途中で事故に遭う。
目覚めたときには記憶がなく、自分はスーパーヒーローだと思い込むのだが……。
 
展開は思いっきり読めます。
映画の中で妻子が誘拐されたのを現実の出来事だと疑わずに救出に行く。
ロケ地に侵入して騒ぎを起こし、やることなすこと無茶苦茶。
 
でも、ちょっと天然の女性ロールとの出会いや、彼女との行く末など、
思いのほかしんみりさせられてしまいます。
父子の確執もばっちり解消されて、観ていて気持ちの良い作品です。
 
おバカですよ、ほんとにおバカなんですけどね。
アクションは意外にもというのか、すごくきっちりしていて、キレ味がよい。
ラショーがちゃんと鍛えているから、脱いでも見苦しくないんですよね(笑)。
それに、スーパーヒーローものへの憧憬も込められて、
“バットマン”はもちろんのこと、“アベンジャーズ”になりきった面々のシーンが可笑しい。
 
おバカなのはいいことだ。楽しかった!

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