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『ビヨンド・ザ・エッジ 歴史を変えたエベレスト初登頂』

2014年07月19日 | 映画(は行)
『ビヨンド・ザ・エッジ 歴史を変えたエベレスト初登頂』(原題:Beyond the Edge)
監督:リアン・プーリー
出演:チャド・モフィット,ソナム・シェルパ他

友人とランチのために有休を取っていた14日、
TOHOシネマズデーだというのにTOHOシネマでは観たい作品がなく、
肥後橋でランチの前にシネ・リーブル梅田で1本。

1953年5月29日、ネパール時間の午前11時30分、
人類で初めてエベレスト登頂に成功したエドモンド・ヒラリーとテンジン・ノルゲイ。
その様子を当時の記録映像と再現ドラマによって振り返るドキュメンタリーです。

ニュージーランド人のエドモンド・ヒラリーは、登山家にして養蜂家
養蜂業を営む父を手伝って重い巣箱を運ぶうち、
病弱だったエドモンド少年の足腰と心肺が鍛えられたそうです。
それにしたって、山に登ろうと思うところが面白い。

それまでにも何人もが世界最高峰の山頂を目指して登ったエベレスト。
しかしいずれも失敗、命を落とした人も多数。
イギリス遠征隊のメンバーに選ばれたエドモンドは、
当初アタック隊に指名されることはないだろうと思っていました。
だって自分はニュージーランド人。
イギリス人が人類初登頂の手柄を立てる機会を自分に与えるとは思えません。

案の定、第1次アタック隊にはイギリス人ペアが指名されますが、
山頂まで100mを切ったところで酸素ボンベが故障。
登頂を断念せざるを得なくなります。

第2次アタック隊に指名されたのは、エドモンドとテンジン。
テンジンはエベレストの麓に住むネパール人少数民族シェルパで、
かねてからエベレスト登頂を目指す登山隊のポーターとして同行していました。
ポーターとして高く評価されていた彼が、
今回はエドモンドと組んで世界最高峰登頂を目指すことに。

エベレストほどの山になると、人は通常の8倍呼吸するそうです。
空気が薄くなって意識が朦朧とする様子に『パイオニア』を思い出しました。
酸素を大事に使いながら、一歩ずつ山頂に近づいていくふたり。
エドモンドもテンジンもリラックスするのが非常に上手いと。
どんな場面でもパニックに陥らず、笑う余裕さえ持っています。
それでも、冷静な判断をしてきたはずの彼らが、
無謀だと思いつつ歩くのをやめられなかったエベレスト。
みごと登頂に成功したときの再現フィルムには感動というよりもホッ。

ふたりとも、自分のほうが先に着いたとは決して言わず、
「ふたり同時に」と言った、という話を映画の観賞後に知りました。

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