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『人間失格 太宰治と3人の女たち』

2019年09月22日 | 映画(な行)
『人間失格 太宰治と3人の女たち』
監督:蜷川実花
出演:小栗旬,宮沢りえ,沢尻エリカ,二階堂ふみ,成田凌,
   千葉雄大,瀬戸康史,高良健吾,藤原竜也他
 
TOHOシネマズ西宮で4本ハシゴの2本目。
 
読書好きを自負しておりますが、太宰治って読んだことがない。
お恥ずかしいことですみません。
こんな破天荒な人だったということも知りませんでした。
昔の作品をもっと読まなあかんと思うものの、なかなか。
 
何人もの女性と浮名を流し、自殺を図っては未遂に終わる作家・太宰治(小栗旬)、
自堕落な私生活は皆の知るところであり、振り回される担当編集者・佐倉潤一(成田凌)。
 
太宰には妻・美知子(宮沢りえ)と子どもふたりがすでにいて、
美知子のお腹のなかにはさらにもうひとり。
にもかかわらず太宰は歌人・太田静子(沢尻エリカ)と逢瀬を重ね、
静子が太宰との日々を綴った日記を手に入れるとそれをもとに小説を執筆する。
『斜陽』という題名で出版されたその本はたちまちベストセラーに。
 
静子から妊娠したという電報を受け取ると、太宰は連絡を絶つ。
太宰を囲むパーティーに静子は弟・薫(千葉雄大)を伴って顔を出すが、
太宰に徹底して無視される。憤る薫。
その様子を見ていた未亡人・山崎富栄(二階堂ふみ)は静子に声をかける。
 
富栄は、太宰と静子の関係にまるで気づかないまま太宰の虜に。
太宰は今度は富栄の自宅に入り浸るようになり……。

蜷川実花監督の作品は今まで観たどれも、良かったという感想は持てません。
最後まで眠くならないからつまらないわけではないのでしょうが、
魅力的な登場人物もいなくて、惹かれる部分がまるでない。
 
小栗くん演じる太宰治にもまったく魅力を感じられず、
同じ作家を演じた作品なら、『響―HIBIKI―』(2018)の彼のほうがずっと人間味があってよかった。
蜷川監督の『ヘルタースケルター』(2012)で脱いで話題になった沢尻エリカが今回は胸隠す。
代わりに(?)脱いで見せた二階堂ふみも、これで脱ぐのはなんだかもったいない気が。
 
血を吐いても酒を飲んで女を抱き続けた太宰がちっともいい男に見えない。
彼に尽くす女たちにも全然共感できなくて、退屈でした。
ただ、終盤の宮沢りえ演じる妻だけはちょっとカッコよかったけど。
 
蜷川監督は私はもういいよと思うんですが、一応は観ちゃうんだろうなぁ。

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