勝った、勝った、勝った~!
2005年6月8日。遮二無二勝ちに行く!という、チームプレーが実ったワールドカップ予選・対北朝鮮戦で、ひたすら頭脳プレーでブロックにつとめ、柳沢敦選手や大黒将志選手の花道を作った男、全日本サッカーの主将・Tsuneさんこと宮本恒靖選手に会ったのは、3年あまり前のことだ。
折しも婚約中の光子さん(現夫人)と、両家のご両親が揃った席でのこと…。
真っ赤なセーターに黒の革パンツ、襟元に黒いシャツを覗かせた長身の彼は、意外にも寡黙で物静かな人のようで、そんなスタープレーヤーの彼を当時の私は、恥ずかしながら存じ上げなかった。というより、サッカーについて何の興味もない、さっぱりのサッカー音痴であった。
やがて座が和んで、Tsuneさんが言った。
「サッカー選手では、誰を知ってます?」
「ん~、釜本選手とか、アルシンドとか…」
「そうなんや…。じゃあ、サッカーチームでは?」
「…ガンバ大阪とか…」
「あ、ガンバは知ってくれているんや!」
気取らない肩肘張らない大阪弁からあったかい人柄が伝わって、いっぺんにこの青年に好感を持った。
トイレに立つふりをしてサッカーファンの息子宅に携帯電話をかける。
「ねぇ、ガンバ大阪の宮本選手って知ってる?」
「知ってるよ。”頭脳派”で有名だよ。今度、日本選手で初めてサッカー発祥国のイギリスのチームに移籍するんだ」
10歳からサッカーを始め、大阪・生野高校から同志社大学経済学部の狭き門を実力突破した“文武両道の士(サムライ)”にして、 1993年 FIFA U-17世界選手権 、1997年 第9回FIFAワールドユース選手権、2000年 第27回シドニー五輪出場 、2002年 第17回W杯出場…と、赫々たる戦果を誇るTsuneさん。身長 176㌢、体重72㌔の好漢は、この日、日本人形のように美しい光子さん(ほんとうに優しく美しいお嬢さん!)やご両親と、自然体でくつろいでおられた。
「応援します。今日からファンです。どうぞ、頑張って!」
あっという間ににわかファンに変身した私が手を差し出すと、楽しそうに笑顔で握手をしてくださった。
以来今日の日まで、サッカーといえばTsuneさんひと筋。ベッカム? Hide中田? …メじゃないね、なのである。
言うまでもなく、がん(ほか難病・大病)を病む身には、つねに再発・転移の不安がつきまとい、これからの梅雨時期などにはとりわけ氣が滅入る日も多く、心身によろしくないことおびただしい。
そんな病者にとって、スポーツのくれる“夢中・熱中”のひとときは、得難い“非日常”といえる。
がんは、日常の生活習慣から発症するという一面をもっているが、それならば、日常から非日常に心身を置き換えてやれば、バランスがとれて心身が喜び、自己免疫力が上がり自然治癒力も増す…というのが、「金つなぎ非日常療法」の考え方である。
次は、対ドイツ戦。極上の非日常体験が期待できよう。
その日はテレビ画面にTsuneさんを捜して、ハラハラドキドキ、うきうきわくわく…。がんを抑え込んで「きっと良くなる、必ず良くなる。良くならないはずがない!」とまいろうか…。
2005年6月8日。遮二無二勝ちに行く!という、チームプレーが実ったワールドカップ予選・対北朝鮮戦で、ひたすら頭脳プレーでブロックにつとめ、柳沢敦選手や大黒将志選手の花道を作った男、全日本サッカーの主将・Tsuneさんこと宮本恒靖選手に会ったのは、3年あまり前のことだ。
折しも婚約中の光子さん(現夫人)と、両家のご両親が揃った席でのこと…。
真っ赤なセーターに黒の革パンツ、襟元に黒いシャツを覗かせた長身の彼は、意外にも寡黙で物静かな人のようで、そんなスタープレーヤーの彼を当時の私は、恥ずかしながら存じ上げなかった。というより、サッカーについて何の興味もない、さっぱりのサッカー音痴であった。
やがて座が和んで、Tsuneさんが言った。
「サッカー選手では、誰を知ってます?」
「ん~、釜本選手とか、アルシンドとか…」
「そうなんや…。じゃあ、サッカーチームでは?」
「…ガンバ大阪とか…」
「あ、ガンバは知ってくれているんや!」
気取らない肩肘張らない大阪弁からあったかい人柄が伝わって、いっぺんにこの青年に好感を持った。
トイレに立つふりをしてサッカーファンの息子宅に携帯電話をかける。
「ねぇ、ガンバ大阪の宮本選手って知ってる?」
「知ってるよ。”頭脳派”で有名だよ。今度、日本選手で初めてサッカー発祥国のイギリスのチームに移籍するんだ」
10歳からサッカーを始め、大阪・生野高校から同志社大学経済学部の狭き門を実力突破した“文武両道の士(サムライ)”にして、 1993年 FIFA U-17世界選手権 、1997年 第9回FIFAワールドユース選手権、2000年 第27回シドニー五輪出場 、2002年 第17回W杯出場…と、赫々たる戦果を誇るTsuneさん。身長 176㌢、体重72㌔の好漢は、この日、日本人形のように美しい光子さん(ほんとうに優しく美しいお嬢さん!)やご両親と、自然体でくつろいでおられた。
「応援します。今日からファンです。どうぞ、頑張って!」
あっという間ににわかファンに変身した私が手を差し出すと、楽しそうに笑顔で握手をしてくださった。
以来今日の日まで、サッカーといえばTsuneさんひと筋。ベッカム? Hide中田? …メじゃないね、なのである。
言うまでもなく、がん(ほか難病・大病)を病む身には、つねに再発・転移の不安がつきまとい、これからの梅雨時期などにはとりわけ氣が滅入る日も多く、心身によろしくないことおびただしい。
そんな病者にとって、スポーツのくれる“夢中・熱中”のひとときは、得難い“非日常”といえる。
がんは、日常の生活習慣から発症するという一面をもっているが、それならば、日常から非日常に心身を置き換えてやれば、バランスがとれて心身が喜び、自己免疫力が上がり自然治癒力も増す…というのが、「金つなぎ非日常療法」の考え方である。
次は、対ドイツ戦。極上の非日常体験が期待できよう。
その日はテレビ画面にTsuneさんを捜して、ハラハラドキドキ、うきうきわくわく…。がんを抑え込んで「きっと良くなる、必ず良くなる。良くならないはずがない!」とまいろうか…。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます