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第13回

2013年10月13日 05時47分00秒 | アーカイブス:出版物・印刷物
「キング・クリムゾン」北村昌士著/シンコー・ミュージック by Mr.Rapport

 今回は「えっちなおぢさん」は止めにして、真面目なコメントを。
 この本は20代の半ばに購入しました。しかし、キチンと熟読したことは一度もありません。というか、熟読できないのです。文章があまりにも難解すぎて……。
 たとえば、本文中に記されている以下の記述、みなさんは理解できますか。
「キング・クリムゾンの基本的な目標は、アナーキーを組織化し、カオスの潜在的な力を利用し、さまざまな異なる影響を相互に作用させ、それらの厳密な力の均衡を発見することである」
「無意識の世界、ファンタジー、反世界を通して自らの根源を自覚するというシュールレアリスムの方法論にも通じる初期キング・クリムゾンの構想は、それ自体状況を大きく超越した試みであり、悪魔的な沈黙と荘厳なエネルギーの組織化でもあったのである。つまり聴衆の代弁的機能としてのロックを破壊し、より神経症的でマニエリスティックな主題へと移行することで、絶対的な時間と空間の再生を目指したものであろうと考えられる」
 どうです。著書がいわんとする意味・内容が的確に理解できますか。
 私はダメでした。何度読み返しても解読できません。
 この本は、上記のような文章のオンパレードなのです。
 はっきり言いましょう。どこかの音大の学生が書いた論文なら、こういう文章でも許されると思います(教授がよければそれでいいわけですから)。
 しかし、今の時代、商業出版界において、こういう自己陶酔型・自己満足型の文章はNG。どこの出版社も絶対に受け付けてはくれません。せいぜい自費出版がいいところ。こういう文章が通用するなら、私は管理人さんの監修の下、パープルの寸評だけでメシを食っています(ちょっと言い過ぎたかな……)。
 じゃあ、なぜ後生大事にこの本をとってあるかというと、附録にクリムゾンのメンバーを中心とした人脈のディスコグラフィーが数十頁にわたって紹介されているからです(文章は相変わらず難解で理解不能な箇所が多々ありますが)。
 これが意外と役に立ち、この資料を元にプログレを買い漁ったのは事実ですので、そういった意味では、著者に感謝の意を表さなければいけないのかもしれません。

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1 コメント

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Unknown (Mr.Rapport)
2013-10-13 23:23:20
ユニさんの言う通り。
だからこそわかりやすい文章を書いてもらいたかったんだよね。
著書が一冊だけというのも悲しい。
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