13番札所 大日寺
神山温泉前のバス停から十三番札所の大日寺へ向います。
朝、バスを待っていると上品な感じのおばあさまが来たので、挨拶をして
「徳島方面に行きたいのですが、ここで待っていても大丈夫でしょうか?」
と聞きました。
上り方面のバス停が見当たらず、下り側にあったバス停で待っていたのです。
大丈夫と教えて頂き、しばらく色々なお話をしました。
なんでお遍路を?と聞かれれば、やはり、父が徳島に単身赴任で来ていたことからはじまり、
「ご健在ですか?」と聞かれ、既に他界していると話すと涙が出てきてしまいました。
やはり、このお遍路は父と巡っているのかもしれないと後々も感じました。
父が単身赴任で徳島にいたころ本当に色々と徳島の方々に親切にしていただいていたようです。
私が訪ねた時に父がよく利用する本屋さんの奥さんに親切にしていただいた事を今でも忘れないでいます。
父が阿波踊りに参加している写真が出てきたり、徳島での数年間はとても充実していたんだろうなと感じました。
だからか、私にとっても徳島での出来事は記憶に色濃く残り、故郷に感じるぐらいの場所です。
また、こうして徳島で色々な出会いがあり、幸せな事だとそんな思いもあって涙が流れたと思います。
十三番札所へバスで向かうときは一宮札所前で降ります。
大日寺はバス停のすぐ目の前でした。
ここには「しあわせ観音」という「ルルドの岩屋」のマリア様を思わせる像が印象的でした。
風が強くなかなかロウソクに火がつかなかったことを思い出しました。
納経を済ませると外に山盛りになっているオレンジをお接待ですお持ち帰りくださいと言われ、一つ頂きました。
最初は荷物になるかな?と思ったのですが、後、お昼が取れない時に頂き助かりました。
それからは、遠慮せずに頂くようにしました。
これも頂いたバンダナに包んでリュックにくくりつけました。
ここから十七番札所まではそれぞれ近いこともあり、歩きました。
次の常楽寺へは3kmです。
歩き始めるとすぐに近所で作業をしていたおじさんが「歩き遍路?がんばって!」
と言ってくれました。
しあわせの観音