髪を切りに行く
家に帰ったら石材店からメールとともに 骨壺の写真が添付されてきた
納骨をすませたら滅多に見ることのない骨壺だ
見ていたら 愛おしくなってきた
最近は遺骨の一部を小さな容器に入れて家に置く人もいるそうなので 一瞬私もそうしようかと思ったが 考え直した
母が病床にあった時 母の切った爪を私はこっそりティシューに包んでおいた
それを見た父が 少しうれしそうな 寂しそうな顔つきで 気持ちはよくわかるといった風だったが でも・・・と付け足した
今はそういう気持ちでも それを大事に扱わない日が来た時に かえって辛くなるものだと
それを思い出したのだ
父の歴史の中で そんなことも幾つかあったのだろう
承継者がいないからこそお墓の整理を考えたのに 小さな墓を作ってどうする
最後はすべてゴミとなって 誰かが整理しなければならないのだから
近日中に 提出する書類に必要な石材店の社判を受け取りに行く
久し振りにゆっくり散歩気分でお墓に挨拶してこよう