ミッキーの日記

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第21回 日本在宅ホスピス協会全国大会in金沢

2018-11-03 21:33:22 | 在宅
なんとめでたいご臨終~ホスピスケアの贈り物~ 小笠原文雄先生
・理想の在宅医療を求めて 死ぬまで苦しむ前に緊急退院
翌日から元気になる 家に帰ってから笑顔が見られる
住み慣れた家で生きる喜ぶを感じることができる

あなたと生きた家でいきたい~大切なものを守るために~ 大和太郎先生
・「大切なものを守る」
「家で過ごせるとは思っていなかった」「誰に相談すればいいか分からなかった」と言われ
患者 家族をサポートしていく必要がある
これからどうなるか想像つかないが 自分の思いを伝える
どのように過ごしたいかをイメージしそれを伝えて話し合う
医療につなげる人につなげておこう
あなたらしく生きるものの第一歩

シンポジウム①
地域でつなぐ

~最後まであなたらしく暮らせるまちづくり~
石川県済生会金沢病院 瀧澤康彦先生
・がん対策として「がん安心生活サポートハウス」をつくる
がんサロンの可能性として 誰にも相談できない
専門職やぴあサポーターの相談
プログラムの参加 仲間との交流 自分にもできるアロマやメイクなど
緩和ケア病棟で苦痛を緩和し在宅へ連携していき
また状態に応じて入院していくことで 上手く緩和ケア病棟を使えばいい

在宅医療・在宅ホスピスの勧め 武田俊彦さん
・現在の医療改革の基本理念は病院から在宅への流れである
医療介護連携ケアは「まるごとケア」に発展していっている
人生の満足度と生き方の自己実現をしていくためには医療をひっこめる必要もある
暮らしを支える地域包括ケアシステムとして 住まいや環境が大切である
暮らしを支え 健康を支え 望みを支えていく必要がある
それには①地域共生社会 ②街づくり ③栄養サポートで食べること ④病院以外の場所の多面的サポートが必要である

サービス付き高齢者向け住宅「銀木犀」の挑戦 下河原忠道さん
・多彩な共同住宅が必要な時代
サービス高齢者住宅がいいところは 住居以外は外付けで サービスを自分で決めていくことができること
介護度の低い方は費用が安く対応できる
「銀木犀」は玄関に鍵がかかっていない
楽しみだけでなく リスクもシェアすることがひとつのリスクマネジメントである
豊かな高齢者住宅とは地域住民が入れること 駄菓子屋や銭湯の番頭など
役割がその人らしさを取り戻すことができる
食堂やダンススクールをつくり 今は仕事付きのサービス高齢者住宅を建築中である
看取りに積極的なところほど看取り率が高い
介護職も本人の意思や家族の考えを聞きながら対応しており看取りを特別なことにしていない

「地域の中にあったらいいな」に挑む 中村悦子さん
・孤独は栄養不足になるので 食堂をつくり介護予防の場所となる
リハビリ難民をつくらない
保健室で無料相談や血液診断 認知症カフェや健康相談 キャンナスわじま
買い物難民に帰りの送迎をする 10回のリハビリよりも1回のショッピングの方が効果がある
地域にあったらいいものを地域のつながりの中でつくる

シンポジウム②
家でつなぐ
 
ものがたりのチカラ ものがたり診療所 佐藤伸彦先生
・ものがたりのチカラとは 行為の連続が理解可能となるには ものがたりが必要である
私たちはみな自分の生きている物語を元にして自分自身の人生を理解している
人間はその行為と実践において 本質的にものがたりを語る動物である
私たちは他人を理解することができない
「文脈で看取る」ものがたりとしていのちに関わる

話ことばが語っていくこと 天野良平さん
・「話し言葉で残す」話し言葉には力がある
話し言葉の中にメッセージを残す
「聞き書きの中に話し言葉を残していく」

ものがたりを紡ぐためにリハビリテーション専門職がお手伝いできること
なないろ訪問看護ステーション 神野俊介さん
・リハビリ職は「よくなる」ためだけにいるのか
倦怠感が強い時…マッサージ ゆっくり関節を動かす
呼吸が苦しい時…呼吸する筋肉のマッサージ 呼吸の介助
不穏勝ちの方に…クッションをつくって休む 安楽な寝姿勢をつくることで穏やかに休める
よくならない時期であってもリハビリの目線から
訪問リハビリは生活をみてその人らしさを支える
リハビリの専門性をもって家でも過ごせる
「やりたいことができるかも」という希望をもたせること
まずは 自分ならどう生きたいかをしっかりと考えることが必要である

父の看取りと、私への最期の宿題『今から、ここから』 馬渡徳子さん
・父の口ぐせは「逆に」だった 「逆に」認知を変えて違う見立てで出会ってみなさいとのこと
生活者としての視点を大事にして対応していた
父を何もできない人にしない
成年後見制度を利用して「失敗する権利」を保証した
支援の方に俳優になってもらった
父の歴史をひもとき 母のこだわりを聞いて
父を中心にして週間スケジュールをつくった
自分を大切に 周りの人を大切に お互いを大切にしあえる仕組みをつくっていきましょう

シンポジウム③
大切なものをつなぐ~ACPのすすめ~

生活の中でACPを紡ぐ~地域・在宅での実践より~
オレンジホームケアクリニック 紅谷浩之先生
・オレンジホームケアクリニックは
「Be Happy」ハッピーな町づくりを大切にしていこう
0歳から100歳まで ニーズがあれば診療を受け入れている
スタッフは 臨床宗教師も含めて60名で
在宅の生活を支えている
人生の最終段階に必要な議論はずっと必要であり繰り返す対話文化が必要である
病気になる前から出会うことが必要である
・みんなの保健室
・つながるクリニック
・オレンジホームケアクリニック
で元気なうちからACPをつながりをつくっている
ACPとは将来の意思決定能力の低下に備えて患者の意向を叶えるために話し合うプロセスである
在宅医療・介護の場で活用するには日頃からの話し合いが必要である
プロセスを重ねていくことが大事である
人生観 死生観 家族への思い 病気との向き合い方
亡くした近しい人への思い 好きなことのこだわり
医師だけにACPを語るものではなく 家族や友人 介護職に語ることである
エンディングノートだと 将来を予防することが困難であり
なぜそのような判断をしたのか分からない
実際の状況が複雑なため エンディングノートの内容をケアの選択に生かせない現状がある
なのでACPへ プロセスを共有することでどう考えているかについて理解できる
価値観を理解し共有することで 複雑な状況に対応可能である
「治療をどうするの」と聞くと真逆な方向に進む
在宅診療では定期診察時に最後の場所の選択や治療方針などの相談が頻回に行われている
「遠くの親戚」問題もACPを利用していくことで解決していく
ずっとケアに参加していなかった親戚が現れて今まで話し合ったことをひっくり返すことがある
家族のパワーバランスがずれた話し合いを泣く泣く受け入れるのではなく
ACPの手法に基づいて適切に介入することが可能になる
医療ケアが必要な子供たちにもACPが大切である
本人の意見を聞き出そうとしている
言葉を発しなくても本人が大事にされる
本人がいることが大切である 結論は出さずに話をすることが大切である
ACPは決めることが目的ではなくて 話し合うことが目的である
ACPは少しもやもやする 話し終わってももやもやしているからACPである
ACPが一般的に広まればいいと思っている

がん患者さんとご家族の「いまこの時」と「これから」を大切にするには
~がん相談支援センターにおける外来での取り組み~ 笠谷美保さん
・本人 家族が大切なことが何かわかりあう努力をしつづけることが必要である
医療のすき間を埋めたり間をつないだりして 柔軟に対応することが必要である

在宅訪問薬剤師とACPについて 宇野達也さん
・薬局は医師 看護師 ケアマネがバラバラでありチームの方針がそれぞれ違う
宗教をもっているのは死生観の共有ができた
本人 家族が医療処置をどう考えているか他職種で対応することが必要である
誰でもACPの窓口になれる

感度を高めて生きる 谷口紀子さん
・大和先生が主治医だったので両親を看取るのに不安はなかった
デイサービスやショートスティを利用した
救急車は呼ばない
胃ろうの処置はしない
大和先生に出会えたのが大きかった

4人でのセッション
・ACPはすんなり決まった方が不安である
オレンジホームケアクリニックでは 入院したらスタッフが
病棟の看護師にその人の強みを半日位言ってくる
それを病棟の看護師もありがたがっている
地域から病状以外から「こういう人なんだ」と話をもっていかなければならない
バイタルではなく  写真やつぶやきを共有すると意外と真に迫っている
紅谷先生より 「ACPはもやもやする 白黒決まるものではないからもやもやする
それが人を支えているんだろう Happyにしていこう それが支えのひとつになっている
もやもや はっきり決めないからこそ決定できるのではないか?
白と黒の間はグレーでは落とし穴がある
白と黒の間はカラフルである それはいろどりのある人生ということである」
と言われました
今日一番に残ったのは 「白と黒の間はカラフル」という言葉
確かにその間は無限大にあります
とかく白黒決めがちだけど その間の曖昧なことは大切であり
カラフルというのがいいなと思いました

そして 秋山正子さんもこの大会にシンポジストとして参加されていたのですが
再会できるとは思いませんでした 涙が出るほどとても嬉しかったです


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