箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

秋深し 想いを詩に

2017年11月15日 13時39分15秒 | 教育・子育てあれこれ




写真は、1年生の国語作品の詩です。

最近、朝夕の冷え込みが本格的になってきました。

木々の葉も、見事に色づき、落葉しています。

冬の到来が近づきつつあります。

生徒も秋について、思うことはそれぞれ。

秋の葉の色づきを人の頬にたとえたり、風の冷たさを感じ、月に目を向けたりしています。


日本に住む人は、昔から「花鳥風月」に情緒を託してきました。


浜崎あゆみの「Moments」という曲に、こんな歌詞があります。

のようにはかないのなら
君のもとで咲き誇るでしょう

のように羽ばたけるなら
君のもとへ飛んでいくでしょう

のように流れるのなら
君のそばにたどり着くでしょう

のように輝けるなら
君を照らし続けるでしょう ♪♬」


時代は移り変わっても、私たちが四季に想うことは変わらないようです。

自分らしく生きる

2017年11月14日 16時53分08秒 | 教育・子育てあれこれ



今日の4限は、3年の進路学習で、清水展人さんをお招きして、講演をしてもらいました。

ちなみに、清水さんは、去年7月の連P 「イキイキさわやかに学ぶ会」の学習会にも来られています。

清水さんは、NPO法人JAPAN GID FRIENDSの代表で、性的マイノリティーのサポートをされています。

自身も、子どもの頃から、身体の性と心の性の違和感に悩んだ経験をもち、いまは、男性として生きています。

自身の体験を三中生に語ってくださいました。

最後に、清水さんのパートナーは、「あなたの経験したことが、あなたの強み。経験したことは、すべて意味がある。ムダな経験なんてないのよ」と言いました。

この言葉に、清水さんは励まされました。

三中生には、「人生の時間は限られています。だから、自分らしく生きてほしい」というメッセージを伝えてくださいました。

3年生の心に、しっかりと届いたようでした。


人の悩みは尽きない

2017年11月13日 17時12分08秒 | 教育・子育てあれこれ



おとなには、おとなの悩みがあるように、子どもには、子どもの悩みがあります。

次のような昔の歌もあります。

「山には山の 憂いあり」


中学生には、中学生の悩みがあります。

私の中学時代は、悩みの連続でした。

おとなからみたら、微笑ましいと思うことでも、本人には切実な悩みかもしれません。

そして、働くなかで出てくる悩み、恋愛の悩み、子育ての悩み、家庭の悩み。

悩みがなくなるのは、人が亡くなるときかもしれません。

こう考えると、人は悩みと共に生きるものと言えるかもしれません。

こんなとき、誰かに聞いてもらうと、悩みは軽減されるかもしれません。

「優しい」という字は、憂いをもった人の横に人(にんべん)が立っています。

つまり、悩みをもった人に寄り添い、誰かが聞いてくれるという優しさに出会います。

でも、また別の悩みが押し寄せてきます。

ほんとうに、人の悩みは尽きないのです。

悩みのない人なんていないのではないでしょうか。


空海は「同行二人」(どうぎょうににん)という言葉を残しています。

この言葉は、「つねに弘法大師とともに旅する」という意味ですが、人は悩みとともに生きていく
と、私は解釈します。

三中の生徒も、生涯を通して悩みとともに生き抜いてほしいと願います。

英語で表現 English Expression Contest

2017年11月12日 17時05分57秒 | 教育・子育てあれこれ



昨日に引き続き、昨日は、昨日の弁論大会た同じ会場・箕面文化交流センターで、English Expression Contestがありました。

これは、いわゆる英語によるスピーチコンテストです。今回で3年目になります。

箕面市が、小3からの週1時間の45分英語活動と小1からの15分英語活動、さらには中学校での英語コミュニケーション科を開始した2年前から、このスピーチコンテストをはじめました。

今年で3年目になりまが、中学生の場合、とくに「英語を使い表現する」を重視しているため、Expression Contestと名打つこととなっています。

さて、今年の大会には、三中から「1年の部」に男子生徒1名、「2年の部」に女子生徒1名、「3年の部」に女子生徒1名、さらには、「海外経験部門」に3年男子生徒1名の計4名が出ました。

また、この大会は、箕面市立の公立中学校だけが、出場しますので、学年の部は一中から六中ととどろみ、彩都から1名ずつの8校8人がスピーカーになります。

「海外体験部門」は、一中から1名、二中から1名、三中から1名、四中から1名の4名だけの出場でした。

Expression(表現)なので、出場生徒はパワーポイントを使い、写真を映し出し、英語でスピーチをします。

英語を話しながら、いかに説得力のあるストーリーを伝えることができるかで、審査されます。(ただし、1年生だけは、出場生徒みんなが同じスピーチ原稿を暗唱。)



1年生: Four Seasons in Mino (箕面の四季)またはMinoh TaKimichi Tour(箕面滝道ツアー)の課題文のどちらか一つを選び、スピーチします。



2年生: My Memory(わたしの思い出)かSchool Event(学校行事)で、オリジナルのスピーチをします。



3年生: My Dream(わたしの夢)かMy Treasure(わたしの宝もの)で、オリジナルのスピーチをします。

この学年別部門は、各校が英語コミュニケーション科の授業で、練習をしてきた成果を発表するものです。



海外体験部門: 自由なテーマで、オリジナルのスピーチをします。



さすがに、大会にエントリーするだけあって、英語が専門である私が聞いても、英語力には長けている生徒が多くいました。

とくに、海外体験部門に出る生徒は、ネイティブなみの英語力を競いました。

出場者でしのぎを削りあいました。




結果は、海外体験部門で三中が優秀賞(Excellence)を受賞しました。



勇気を奮って出場した三中生のみなさん、お疲れさまでした。

みなさんのチャレンジに、敬意を表します。

イベントの秋

2017年11月11日 16時45分20秒 | 教育・子育てあれこれ



11月は、箕面市の中学生の発表の場がたくさんあります。

まず、小野原南公園では、多民族フェスティバルが本日開催されました。

箕面市の外国人が箕面市民が文化の交流をします。たくさんのブースが出店され、外国のフード、ダンス、衣装に触れることができます。

三中の生徒の出店、出品はなかったですが、四中の茶道部が茶道を披露していました。

大勢の市民や国際交流関係団体の人びとが集い、異文化交流で、外国市民との交流が展開されていました。




今日11日からは、箕面市学校園作品展が、箕面文化・交流センター(箕面サンプラザ)地下1階多目的スペースで開催されています。(13日まで)

三中からは、美術科が出品しました。明日の10時からは、三中の子が当番で会場の受付案内等をします。

学校園作品展は、中学生の作品を広く市民のみなさんに披露する、絶好の機会となっています。







また、本日午後からは、同じ建物箕面文化・交流センター8階では、箕面市青少年弁論大会が開かれました。

箕面市立中学校の生徒および箕面市内の私立中学校の生徒の17名が、オリジナルのスピーチを、それぞれ約4分間で行いました。

三中からは、2年女子生徒1名と3年男子生徒1名が出場しました。

2年生の生徒は、「障害について知ること」、3年生は、「寄り添うことで笑顔に変わる」というタイトルで、自分の主張を弁論しました。

その結果、「寄り添うことで笑顔に変わる」は、みごと優秀賞を受賞することができました。



高校生活を思い描く

2017年11月10日 21時13分17秒 | 教育・子育てあれこれ


今日の5・6限は、進路説明会でした。

5限目には、池田高校の先生による学校説明、箕面自由学園高校の先生と校長先生による学校説明をしてもらいました。

生徒たちは、説明を聞きながら、どのような高校生活を思い描いているのかな、と私は考えていました。

6限は、今後の進路選択に向けての三中の進路担当からの説明を行いました。

1・2年生の保護者の方の出席も、けっこう多く満席で、関心の高さが伺えました。

3年生は、来週には進路懇談を行い、受験する高校の話し合いをしていきます。

これから、自分の進路を考えるのに精一杯になりがちですが、仲間の進路も尊重しあえる学年であってほしいと、3年生の傍らにいて思いました。

学習は「過程」にも意義がある

2017年11月10日 19時50分33秒 | 教育・子育てあれこれ



学校の学習は、生徒たちに、「過程」の大切さを教えるという側面があります。

中学生が、ときどきいう言葉に、「因数分解を習ったからといって、実際の生活に何の役にたつの?」

これは、学習を結果だけで見るから出てくる言葉です。

投げ出すことなく、学習した過程で、得るものがあります。

そらは知識欲であったりします。これは、一生学習し続ける資質となります。

試験に向け準備勉強をすることで得る粘り強さが、その人な力となり、のちに花が開くかもしれません。

周りの人と競わなくとも、自分に負けないとか、自分がこうと決めたことはやり抜くという態度につながることもあるでしょう。

この「過程」を踏まえて成人すると、その人にとって、人生の選択の幅が広がることにもなるでしょう。

こころに届く一言

2017年11月09日 13時23分18秒 | 教育・子育てあれこれ



2年生は、今日・明日と職場体験学習です。

約90カ所の事業所、商店、公共施設等に分かれて、体験に行っています。

緊張した面もちのお子さんを、今朝、送り出されたご家庭も、多かったことでしょう。

こんなとき、わが子になんて言ってやればいいの?

このように、思われた親御さんもおられるのではないでしょうか?

「がんばってね」

「しっかりやってきなさい」

「職場の人の言うことをよく聞いてね」

・・・・・・

こういった声かけが多いのではないでしょうか。

じつは、私は今日10時から校長会の会議で池田に行きました。

会議の前に、うちの生徒が「働く」あるお店にあいさつに行きました。

女性従業員の方が、二人の生徒の指導役にあたっておられました。

わずか2日間なのに、生徒たちに丁寧に教えてくださっていました。

「ありがとうございます。よろしくお願いします」のごあいさつとすこしの会話を交わしたあと、生徒たちに声をかけました。

このとき、教職に携わる人間は、一瞬で頭の中をフル回転させます。どんな声かけをするかを。

この子たちに、何を言えば、こころに届くか、いまの彼女たちにふさわしく、感情が動き、行動につながる言葉は何か。

私から出た言葉は、たった一言。

「いつも笑顔やで」

でした。

二人はニコッとしてくれました。

そのあと、一人の生徒が、商品を笑顔で袋に入れていました。

私の言葉は、彼女に届いたのかなとホッとして、お店をあとにしました。

きっと、私が入店したとき、二人が緊張した面もちで立っていたから、私の言葉が出てきたのだと自覚しています。

おうちの人たちも、わが子を励まし、やる気にさせ、行動につながる言葉のメッセージを発してやってください。

言葉一つで子どもを動かすことはできます。とはいえ、私も失敗することもあります。なかなか難しいですが。

子どもに「聴く」こと

2017年11月08日 16時51分20秒 | 教育・子育てあれこれ






生徒に、朝、出会ったとき、開口一番に「なんや、その服装は」のかわりに「おはよう」と声をかける先生。

そういう人は、生徒から「聴く」ことがうまい先生です。

本当の意味で、子どもからの話を「聴く」には忍耐がいります。

相手を理解したいという気持ち、愛情、誠実さが必要です。

「生徒はこうあるべきだ」とまず外見や外にみえる態度から生徒を正そうとする前に、あるがままの生徒のすがたや心を、一歩離れて感じとろうとすることが、「聴く」ということなのでしょう。

ただし、聴く」ことの大切さを知り、「聴く」スキルをもっていても、それだけでは不十分です。「聴きたい」という気持ちがなければなりません。

聴こうとして、理解したいという気持ちで、生徒に接すると、生徒は相手への安心感とこころのゆとりをうけとります。

そのあとで、「その服装はな、・・・」と自分の考えを伝えればいいのです。

こんな「聴く」ことが好きな先生が、三中にも何人かいます。

でも、生徒の服装や格好から注意しがちな先生もいます。

だから、「どうか生徒の話を聴いたってくれ」と、教職員に言っています。



何とも思わないを変えていく

2017年11月07日 23時05分05秒 | 教育・子育てあれこれ




今日は1年生を対象に、弁護士によるいじめを考える授業の第2回目を、体育館で行いました。

その中で、講師の弁護士から、次の質問がありました。

(問い)グループ分けで、一人だけグループに入れていない人がいます。その時、あなたはどうしますか?


A1)声をかけて自分かどこかのグループに入れるように自分が動く。

A2)心配。その子がどこかのグループに入れるとホッとする。

A3)何とも思わない。


クラスごとに1の人、2の人、3の人というように手をあげていきました。

すこし驚いたのは、3に多くの生徒が手をあげたクラスが二クラスもあったことです。

そこで、私は、はたと考えました。

自分のことに関心が向きやすいいまの子どもたち(おとなも同様ですが)は、自分のことで精一杯な場合もあり、他者のことまで気がまわらないのかもしれないと。

もしそうならば、私たちは、それがいまの実態であると認識すべきでしょう。

そこをスタートとして、いじめZEROに取り組んでいくべきなのです。

中学生の集団は、2年、3年と変化して成長していきます。

事実、3年では、「いじめめは、どんな理由があっても、許されるものではない」と考える生徒が9割以上います。






土をつけたままで

2017年11月07日 13時35分03秒 | 教育・子育てあれこれ


役割上、わたしは判断を下さなければならないことがあります。

そのとき、正しい判断をするためには、もちろん生徒に関するいい情報、よくない情報にかかわらず、情報が早く、正確に伝わるかが大切になります。

そして、その情報はきれいな情報でなくてもいいのです。

真実の情報がなければ、判断を誤ることになります。

三中の教職員には、ありのままの情報を正しく伝えてほしいと、言っています。

玉ねぎは土がついたまま持ってきてくれればいいのです。

教職員が情報を伝えてくれることは不可欠です。

ただ、よくない情報は、むしろ、こちらから取りにいくくらいの気持ちがなければならないとも思います。


レッテル張りではない

2017年11月06日 13時25分31秒 | 教育・子育てあれこれ


「君は、本当は いい子なんだよ」

(「窓ぎわのトットちゃん」より)

黒柳徹子さんは、子どもの頃、「学習障害」だったらしく、読書と計算に、困難を感じていたと、『小さいときから考えていたこと』(新潮社)のなかで、述べておられます。


そんな黒柳さんが、学校で校長先生から言われたのが、冒頭の言葉だったそうです。

もし、この言葉がなければ、「ちゃんとできない子」、「悪い子」として大きくなり、いまの黒柳さんはなかったかもしれません。

発達障害を、その子の「個性」として受けとめるまわりの理解が求められます。

「発達障害」という名称は、「そうだったのか。だからあの子はこれができないんだ」と納得するためにあるのではない。

その子に「レッテル」を貼るために、この障害が社会でクローズアップされたのではないのです。

①うまく生活できない→発達障害だったのか→じゃ仕方ない→かかわらない

②うまく生活できない→発達障害だったのか→では、このような点を工夫できる→かかわる

その子の「特性」として、受けとめ、理解して支援するためです。

ところが、いま、おとなの発達障害が話題になり、①のような人間関係に陥っている危惧があります。

学校では、②の視点で、その子をサポートします。

悪い子と言われていた黒柳さんは、冒頭の言葉で、わたしを認めくれていると感じたのかもしれません。

黒柳さんは、タレント業だけでなく、若いころから点字とか手話を勉強しました。

彼女は、平和活動やユニセフの活動にもかかわっています。

発達障害の受けとめについて、考えさせられます。

全部もってきていいよ

2017年11月05日 14時20分11秒 | 教育・子育てあれこれ



全日本女子バレーの宮下遥さんは、セッターとして伸び悩んでいる時期がありました。

そのとき、木村沙織さんが伝えた言葉が、

「わたしに全部もってきていいよ」

でした。

ボールを上げるところに困ったら、私に回せばいい。

世界の高さやスピードにとまどい、バレーボール界が停滞していたとき、木村選手はキャプテンとして、チームを引っ張っていきました。

マイペース型の木村選手にすれば、精一杯の言葉だったかもしれません。

しかし、宮下選手にしては、救われる言葉だったのではないでしょうか。

そういえば、去年の夏休みのことでした。とどろみの森学園で、箕面三中のサッカー部が他の中学校と試合をしていました。

さのとき、三中のキーパーが、チームメイトに放った言葉が、「こっちにまわしても大丈夫! しっかり止めるから」でした。

キャプテン、リーダーの姿勢をかいま見る思いがします。

三中の教職員も、仕事上うまくいかなかったり、失敗したとき、生徒のことで悩んだりして、、不安になることもあります?

でも、学年団の教職員がサポートしています。

私は、学年からの相談を受けるのですが、教職員個人を指導したり、向こうからやってきて相談や悩みを聴こともよくあります。

そのとき、「わたしに全部もってきていいよ」という気持ちで受けとめます。

教職員は、それぞれ分けて三中の教育の責任をもっていますが、最終責任は分けられないので、自分一人が受けるものと考えています。

その安心感があってこそ、教職員は自分の担っている仕事に全力で打ち込めるのだと思います。

教員の特権

2017年11月04日 13時40分02秒 | 教育・子育てあれこれ



先日、1年生の各クラスに出向き、話をする機会を得ました。

40名近くの生徒に向き合って話しているうちに、私の中にある「陽」の部分が、メキメキと賦活(ふかつ)されて、自分が元気になるのを話しながら自覚しました。

あたかも生徒のもつエネルギーや活気が、私の体じゅうに入り込んだようでした。

生徒たちの思いが、こちらの思いと重なり、共鳴しだすような感覚でした。

生徒たちのもつエネルギーを、シャワーのように、全身に浴びるといった感覚でしょうか。

教員は、生徒のこのようなエネルギーをもらって、元気になっている。

あらためて、このように思いました。

人は、陰と陽の部分をもっています。元気な人に向き合うと、私の中にある「陽」の部分が元気になります。

「楽しげな気」を発する生徒と交わると、エネルギーを取り込むことができるのは、若い子がたくさん集まっている学校の教員の特権であるかもしれません。

わくわく、地域の運動会

2017年11月03日 16時17分10秒 | 教育・子育てあれこれ





10月29日に予定されていた、南小地区「なかよし地域運動会」が、台風で延期になり、本日晴天のもと行われました。

三中から、吹奏楽部が午後のオープニングで演奏しました。

「BELIEVE」や「Story」を演奏しました。

また、「わくわく! なかよしリレー」には、三中の陸上部を中心とするメンバー6名が、出場しました。

やはり、圧倒的な速さでゴールインしました。