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学校の教師は中学生を指導するのが仕事です。
不適応や問題を起こした生徒を指導するとき、その言動が「よい・わるい」をはっきりさせたらいいだけではありません。
事実を確認して、子どもを理解し、指導をしますが、そこにはその子の成長を期待しているという点を忘れてはなりません。
生徒を指導するというのは、問題を解決することだけでなく、問題の解決を図っていく中で、子どもと一緒にじっくりと考えることであり、なぜ問題を起こしたのかを子ども自身が理解しないと、子どもは変わりません。
ときには、「待つ」ことも必要です。子どもが自分のことをふりかえり、自分を見つめ、自分のことを自分で語ることができるようになるまで「待つ」のです。
「そうせざるをえない理由が、その生徒にはあるのだ」という観点で、生徒を見ることが「待つ」ということです。
おそらく、ほとんどの場合、子どもの言動には、それに至る背景があります。
宿題をまったくしてこない子は、家庭が学習できる環境としてはたいへん厳しい状況にあることも、たまにあります。
それを教師がわかっているか、わかろうとしているかは不可欠です。
背景を知らず、好ましくない言動そのものをフォーカスすると、注意ばかりするようになってしまいます。
注意ばかりする人のことを、子どもは受け入れず、教師と生徒の信頼関係から遠ざかっていきます。
これは、子育てでも同じで、子どものことを「ダメでしょう」など、とがめてばかりでは、子どもは反抗的になります。
または、何を言われても(本音ではないのですが)平気であるように装います。
適切でない言動に対して、おとなはそのバックグラウンドに目を向けて、子どもを理解することに努力したいのです。
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今回の新型コロナウイルスのための長期にわたる休校により、家庭でのうまくいかなかった親子関係を引きずって、学校に来ている生徒、ストレスや心の葛藤を抱えている生徒もいるかもしれません。
教職員は、学校再開にあたり、感染防止に配慮しながら、子どもの様子を見ていきたいところです。
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