箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

薄くなったpublic

2024年05月29日 07時12分00秒 | 教育・子育てあれこれ
2010年ごろは、携帯電話はガラケーの時代でした。

そのころの電車内の光景を思い出せば、乗客の様子はバラエティでした。

友だちと話している人、本や新聞を読んでいる人、居眠りしている人など様々でした。

それでも、電車内は公共の場(public)という概念はありました。

しかし、今はほとんどすべての人がスマホの画面を見ています。

それとともに、電車内で話している人が減ったように思います。

車内は結構静かなのです。

そして、多くの人はスマホで自分の世界に没入しているのです。

それとともに、、人びとの中から「公共」という概念が消えていくように感じます。

スマホを見るのは、自分の世界に入り込んで、他者との関係とは無縁の世界にいるのです。


スマホを見ながら、前から人が歩いてきます。

わたしとぶつかりそうになりますが、寸前のタイミングで、かわしていきます。

この場合の私という存在は、ただのよけるべき障害物にすぎないのです。

道路は公共の場。だから自分以外の他者との関係が意識されるので、画面を一人で見つめ歩くのは好ましくないのかもしれません。

でも、いまはたくさんの人が自分の世界に入り込み、このままでは公共という概念は、多くの人から意識されなくなり、消えていくのでないかと思います。




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