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箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

子どものことがわかる親

2020年02月10日 06時26分00秒 | 教育・子育てあれこれ

子どもの願い、つまり子どもがほんとうにしてほしいことが何であるかをわかっていることは、親にとって必要なことです。

 

ところで、昨今の社会状況・経済状況では、親が働き収入を得ることはさほど簡単なことではありません。

 

厳しい雇用情勢があり、仕事では成果を出すように求められ、ストレスがかかる職場の問題に直面する場合もあるでしょう。

 

家庭のことは気になるが、仕事にエネルギーを傾け、忙しい日々を送り、子どもから離れやすいのです。

 

それでも、収入を得るのは、わが子を幸せにするためという意識が働きます。

 

でも、あえて言えば、親は自分が「お父さん」「お母さん」の役割を果たせているかを、一度見つめなおしてもいいと思います。

 

子どもから見れば、お父さんやお母さんが何かを自分にしてくれるというのは、収入やお金でなく、いっしょにいてくれるとか、相談したいときに応じてくれるということなのです。



 

私は小学生のとき友だちと農業用水用のため池へ行き、池の樋をおもしろがって引っ張っていると樋が外れ、ものすごい勢いで用水路に水が流れ出しました。あまりの勢いで道路に水があふれ出しました。

 

直感的に「えらいことをしてしまった」と思いました。

 

翌日、学校では先生からこっぴどく怒られました。聞くと町内の池守の人が水中に潜り、抜けた樋をはめてくれたそうです。

 

家に帰ったら父から叱られるだろうと思っていました。

 

でも父は「これから気をつけるんだ。いいな」とだけ言って、それ以上は何も言いませんでした。

 

私はものすごい威厳を感じました。そして、二度とやるまいと心に誓いました。

 

人によっては、怒らないのはよくないという考え方もあるでしょう。怒ったほうがいい場合もあります。

 

でも、その時は、父は怒らなかったのです。


私は反省して十分後悔もしていました。それがわかっていたので怒らなかったのでしょう。

 

そのような判断は、子どもをよく見ている、子どものことをよく知っているからてきるのです。

 

最近は、夫が育児休暇をとることも少し増えました。


赤ちゃんがワーと泣いています。お父さんがなんでだろうと、戸惑っていると、お母さんはおむつが濡れていると思い、とり替えました。


すると赤ちゃんが泣き止みました。

 

「ね、泣き止んだでしょ。おむつが濡れていたのよ」

 

「そうか、そういうものなんだ」

 

このように、子育ては、お父さんとお母さんが話し合って、会話をしながらやると楽しくなるのです」

 

「ほら、笑ったね」といっしょに喜ぶ。

 

 

 

このようにして、親は子どもと同じ時間を過ごし、子どものことがわかるようになるのです。

 

このことは、子どもが思春期になっても、同じです。

 

忙しくても、相談したいときには応じてくれる。


日々子どものことをよく見ていて、子どものことを知っている親を、子どもは求めているということです。



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