吉川洋 『構造改革と日本経済』 (p.38)
(註: 引用文中に引用文が含まれています)
引用文中に引用されている部分には、ケインズ経済学の論理は、長期に及ぶデフレ下では、有効に機能しない、と書かれているのだと思います。説得的なのですが、もともと、ケインズ経済学は、長期に及ぶデフレ下で唱えられたものではなかったのか、という疑問が頭をもたげます。
もっとも、ケインズ経済学は、長期に及ぶデフレ下で唱えられた、長期に及ぶデフレに対処するために考えだされた理論である、という私の理解が誤っているのかもしれません。調べてみたいと思います。
経済学者・エコノミストの間でかわされた論争において最も重要な論点の一つは、日本経済がこれほどの長期停滞に悩まされているのはサプライ・サイド、需要不足、一体どちらに問題があるからなのか、というものだ。結論的に言えば「両方だ」というのが本書の立場なのだが、
(中略)
サプライ・サイドに焦点を絞る経済学者・エコノミストが後を絶たないのは、「一〇年」に及ぶ問題は「長期」の問題であり、「長期」の問題は「サプライ・サイド」の問題だ、という考え方が経済学者の頭にこびりついているからだ。林(二〇〇三)の見解は代表的なものだと言えるだろう。
「総需要を強調するケインズ経済学でさえも、需要不足は長期的には価格の調整を通じて解消されるとされる。ケインズ経済学は、景気循環のような短期の経済変動を説明するには有効かもしれないが、九〇年代の日本のような長期の停滞を説明するには無理がある」(林 二〇〇三、三頁)。
(註: 引用文中に引用文が含まれています)
引用文中に引用されている部分には、ケインズ経済学の論理は、長期に及ぶデフレ下では、有効に機能しない、と書かれているのだと思います。説得的なのですが、もともと、ケインズ経済学は、長期に及ぶデフレ下で唱えられたものではなかったのか、という疑問が頭をもたげます。
もっとも、ケインズ経済学は、長期に及ぶデフレ下で唱えられた、長期に及ぶデフレに対処するために考えだされた理論である、という私の理解が誤っているのかもしれません。調べてみたいと思います。