へんくつゃ半睡の「とほほ」な生活!

 奇人・変人・居眠り迷人。医療関連を引退⇒
某所で隠遁準備中。性質が頑な、素直ではなく、
偏屈でひねくれています。

【読】剣客商売に出てくる昔のお医者さま!@時代小説

2008年11月06日 | 時代小説

剣客商売とは

 

 剣客商売(けんかく しょうばい)は、池波正太郎による時代小説。
1972年1月から1989年7月まで小説新潮で断続的に連載された。
また、番外編として「黒白」と「ないしょないしょ」の2篇が、
1981年4月から1988年5月まで週刊新潮で連載された。

 「鬼平犯科帳」や「仕掛人・藤枝梅安」と並ぶ池波正太郎氏の代表作。
全16巻の単行本は2008年10月現在2,000万部以上が出版され、
テレビ・舞台・漫画化されている。

 

平幹二郎版(明治座版) 平幹二郎/小兵衛、山口馬木也/大治郎
藤田まこと版 藤田まこと/小兵衛、山口馬木也/大治郎
中村又五郎  中村又五郎/小兵衛、加藤剛/大治郎
山形勲編   山形勲/小兵衛、加藤剛/大治郎

※「時代劇チャンネルでは、11月現在、上記の四版が視聴できる。

 

 無外流の老剣客、秋山小兵衛(あきやま こへえ)を主人公とし、
小兵衛と妻おはる、息子の大治郎、女剣客の佐々木三冬らが、
江戸を舞台に様々な事件に遭遇し活躍する。

 池波は新潮社刊『日曜日の万年筆』に収録の随筆「名前について」で
小兵衛の性格については、いろいろなモデルがあるのだけれども、
その風貌は旧知の歌舞伎俳優・中村又五郎をモデルにした」と
書いている。

 

剣客商売に出てくる昔のお医者さま

 

氏名         初出       場所(現在の地名)

◎医師・小川宋哲   「御老中毒殺( 1巻)」本所・亀沢町(墨田区両国4丁目)
 秋山小兵衛とは十五年来のつきあいがある医師・宋哲は長崎で異国渡来の医術を研究し、
今は七十をこえた老医だが、身分の上下にかかわらず、行き届いた診察と治療を施す。
小兵衛とは仲の良い碁敵で、さまざまな場面で小兵衛治郎を助ける。

 

◆医師・井村松軒   「陽炎の男( 3巻)」日本橋・住吉町(中央区日本橋人形町2丁目)
 松軒は、以前、佐々木三冬の住居、和泉屋の根岸寮に住んでいたことがある。
 この松軒、実は盗賊・清洲の佐平次の一味で、京都に滞在していたが、佐平次が
現在の和泉屋の寮に三百両を隠したことを知り江戸に戻る。そして金を奪うため、
かっての同僚・大場平七郎を頼み和泉屋の寮を襲撃する。

 

◇医師・村岡道歩   「兎と熊( 3巻)」神田・元乗物町(千代田区鍛治町1丁目)
 本所の医師・小川宋哲の弟子。道歩は宋哲が長崎で勉強中に寄宿していた鼈甲細工
問屋の息子で、宋哲が長崎を離れる時、その人柄を慕って弟子となり従った。
 今は医師として独立し、二人の医生を助手に、日々忙しく暮らしている。ところが、
娘の房野が誘拐され、毒薬の調合を強要される。

 

◆医師・山口幸庵   「突発( 4巻)」浅草・田原町二丁目(台東区雷門1丁目)
 煙管師・友五郎の後妻・おたよと関係をもった幸庵は、友五郎の蓄えた金を狙って、
診察する度に「死病、死病」と言い続け、その命を縮めようとしている。ところが、
入谷田圃付近を歩いている時、侍どうしの斬り合いに巻き込まれ、
あっけなく斬り殺されてしまう。

 

◆御殿医・山路寿仙  「品川お匙屋敷( 6巻)」品川・御殿山北(品川区北品川4丁目)
 近辺の人たちが[お匙屋敷]と呼んでいる、幕府御殿医・路寿仙の別邸。
[お匙]とは将軍家侍医の別名で、権勢を誇っている。この屋敷が密貿易を企む一味の
拠点となっており、探索していた幕府隠密の女から、証拠の品を託された佐々木三冬
誘拐され、屋敷内の地下蔵に監禁される。

 

◇医師・川島桃伯   「春の嵐(10巻)」渋谷村・金王八幡近く(渋谷区渋谷2丁目)
 以前、幕府表御番医師をつとめていた川島桃伯。偽・秋山大治郎に殺された
旗本・井上主計助、その夫人の主治医で、薬を貰いに来た老僕・権蔵は主人殺しの
犯人を・金王八幡で見かける。

 

◆町医者・菅井九甫   「剣の師弟(11巻)」神田・紺屋町二丁目(千代田区神田紺屋町)
 
町医者としても繁盛している菅井九甫は、裏で金貸しもやっている。
秋山小兵衛の弟子・黒田精太郎は菅井九甫から金を借りていたが、ある夜この菅井家に
押し入り、九甫夫妻と医生を殺害、大金を強奪して逃走する。

 

◎町医者・横山正元   「波紋(13巻)」牛込・早稲田町(新宿区早稲田町)
 町医者だが無外流の剣術を遣う、独り身の横山正元。酒も女も「大好物」と言って
はばからぬ人物で、秋山小兵衛大治郎の父子との交誼は深い。

 

◆町医者・服部宗全   「二十番斬り(15巻)」下谷・山伏町(台東区松が谷3丁目)
 医者としては三流の服部宗全。大身旗本・皆川石見守の屋敷に出入りし、
お家の内紛にからんで毒薬の調合を依頼される。


【引用・出典・参考】
完本池波正太郎大成 剣客商売 新潮社
江戸切絵図にひろがる剣客商売 仕掛人・藤枝梅  時代小説シリーズ 
鶴松 房治 解説  出版:人文社  1,680  ISBN:4-7959-1932-1
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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コメント (9)
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