へんくつゃ半睡の「とほほ」な生活!

 奇人・変人・居眠り迷人。医療関連を引退⇒
某所で隠遁準備中。性質が頑な、素直ではなく、
偏屈でひねくれています。

【読】日暮らし 宮部みゆき@時代小説

2008年11月20日 | 時代小説

   

日暮らし (上・中・下) 宮部みゆき 講談社 各¥580 (税別 ¥552)

 

初ものがたり』から三十三年後、深川の鉄瓶長屋を舞台に事件が巻き起こる。
店子を襲う殺し屋、差配人の出奔、怪しげな壺信仰にかぶれて姿を消すものたち、
連続する不可思議な事件。だが、探索に乗り出すのは回向院の「茂七」ではなく、
本所深川方の同心・「井筒平四郎」と御番所の中間の「小平次」だった。しかし、
やがて探索の輪が広がり、超美形少年・「弓之助」、「茂七」親分の一の手下の
政五郎」と驚異的な記憶力の「おでこ」の「三太郎」らが次々に加わる。

 

 出奔した差配人の替わりにやってきた、鉄瓶長屋の地主「湊屋」の遠縁にあたる
若い差配人の「佐吉」と愛すべき鉄瓶長屋の住人たちは、大きな陰謀に翻弄されな
がらもたくましく生き抜こうとする。

 

一日、一日 積み上げるように、みんなそうやって日暮らし

 

 

江戸町民のまっとうな日暮らし翻弄する、大店の「お家の事情」。
ぼんくら」同心・「井筒平四郎」と超美形少年・「弓之助」が
「封印された因縁」を解きほぐす。
 2,000年刊「ぼんくら」に続く下町・時代小説。

 

  

日暮らし (上) 鉄瓶長屋から差配人が消え、店子が消えていく・・・・・・


 浅草の似顔絵扇子絵師が殺された。しかも素人とは思えない鮮やかな手口で、
「探索事件は井筒様のお役目でしょう」--。
 岡っ引きの「政五郎」の手下・「おでこ」の悩み。植木職人。佐吉夫婦の心、
煮売屋の「お德」の商売敵。などなど。
 本所深川の「ぼんくら」同心・「平四郎」と超美形の甥っ子・「弓之助」が
動き出す。著者渾身の推理仕立て・時代小説。

 

おまんま
嫌いの虫
子盗り鬼
なけなし三味

 

 

日暮らし (中) 弓之助」と「おでこ」、ころころと、走る、走る!


 「佐吉」が人を殺めた疑いを受け、自身番に身柄を囚われた。
しかも、殺した相手が実の母。あの「」だという。
 今頃になって、誰が「佐吉」に、十八年前の事件の真相を教えたり
したのだろう?。
 真実を探し江戸を走り回る「平四郎」。
 「叔父上、わたしは、本当のことがわからないままになってしまうことが
案じられるのです」。

 

日暮らし

 

 

日暮らし (下) 岸が違えば、眺めも変わる。本当に真実のこと


 「ねえ 叔父上、ここはひとつ、白紙に戻してみてはいかがでしょう」。
 元鉄瓶長屋・差配人の「久兵衛」からもたらされた築地の大店・湊屋が長い間
抱えてきた「ある事情」。「葵」を殺した本当の下手人は誰なのか?。
 過去の嘘や隠し事の目くらましの中で、「弓之助」の推理が冴える。

 

 「本当のことなんて どこに あるんだよ

 

日暮らし
鬼は外、福は内

 

 「過去の?と隠し事」の目くらましに迷って悩む「平四」。
夜ごとの悪夢でおねしょをしても、必死に「」と向き合う「弓之助」。
ついに「真実」が現れる…。下町時代小説、いよいよ佳境へ。 

コメント (19)
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