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野比海岸付近の地層を見に行ったら - その4

2020年05月03日 | 自然・アウトドア
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野比海岸(横須賀市)に露頭している、“三浦層群逗子層”と呼ばれる縞模様の地層帯。

様々な断層(亀裂、ひび割れ)と共に面白かったのは、層の合間に散見されるクネクネとした波状の模様だ。これがまたユニークで興味深い。

こちらのクネクネが大きくて非常に分かり易いだろう。



アップで見る。これは“スランプ褶曲(しゅうきょく)”といって、海底に堆積していた未固結の柔らかい層が地滑りでずり落ちた結果、波を打った様になるのだそうだ。



従ってスランプ褶曲は層の一部分だけの変形(その上下の層は平ら)なのであり、一方、ある纏まった地層全体が地殻変動によるゆっくりとした力を受けて大きく曲がるのが、“褶曲”である。

以下は、野比海岸で見つけたスランプ褶曲あれこれだ。なおこの付近においては、褶曲は見当たらなかった。もしかしたら背後の山の中に隠れているのかもしれない。











下画像もスランプ褶曲のうちなのだろうが、まるで目玉焼きを二つ並べたような姿で、まさに偶然の面白さを感じる。



以上、野比海岸で見られる地層をシロウト目線で4回に分けて紹介してみた。

正直、いずれ大地震を起こすであろう北武断層がこの地に走っているのは知っていたが、海岸に露頭した地層にはほとんど気に留めていなかった。

こうしてつぶさに観察してみて、たいして広くもない露頭帯であっても層の中にはさまざまな現象・痕跡が見つかるものだなあと、人間の一生とは比べ物にならない地球の時間感覚と営みにすっかり感心してしまった。

数年前に行ったことのある城ケ島などは、島全体が大規模な地層の塊なので、野比海岸より遥かに貴重で珍しい現象が見られたはずだが、その時は目に入る景色を単純に「凄いなー」と眺めつつ海岸線を歩いただけだった、今思うと実にもったいないことをしたものだと思う。

近々、城ケ島とその周辺を再度訪問して、よくよく地殻変動の痕跡を見てこようと強く思う筆者なのであった。

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