宇宙論、ブラックホール、ダークマター、ホーキング放射、相対論

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電王戦・神の棋譜

2013-04-12 12:19:40 | 日記
つまらない将棋の第一に上げられるのが「神様が指す将棋」である事は前回
お話したとおりです。

どんな手かは人間には永久に知りえませんが、棋譜は一つだけ、そして結果は
千日手でおしまいです。

これを神様同士が対局される場合には、先手、後手を替えながら永遠に繰り返すのです。


こんなつまらぬ将棋はまずありますまい。

人間にはこんなものにはついて行けませんし、とても理解できません。


それにしても存在はわかるが永遠にたどり着けないたった一枚の「神の棋譜」。

むふふ、神秘的ではありませんか。

鬼太郎のおやじもやるものですねえ。


将棋の初手から「王手」はありません。

初手からは詰将棋にはなっていないのですね。

数十手進んだところでようやく詰将棋が見えてきます。

でも神の目にはそんなものは最初から見えてます。


それじゃ神様はどうするか?

穴ぼこに近寄らないだけですね。


穴ぼこは詰将棋になっているところですね。

穴ぼこが見えるのだからそこに落ちる訳がありません。

そうやってお互い穴ぼこをさけながら将棋の宇宙を進んでいきます。


さて、穴ぼこに落ちるとは勝負に決着がつく事です。

ちがう表現では割り算の結果が「有限長さの小数になった」ということですね。

でも神様は穴ぼこには落ちてはくれません。


そうするとあと残りは循環小数だけです。

これは「千日手」に相当します。


循環せずに「無限に違う手」を指し続けることは出来ないのです。

「無限に違う手」とは無理数にあたります。

無限に続く繰り返しがない小数です。

そして残念ながら整数の割り算では無理数は表現できません。


それで「つねに最善手を指す」という条件の下では特定の千日手にたどり着く
ただ一つの道しか許されません。

神の目をもってしてもそうなります。

いや、神の目を持っているがゆえにそうするしかないのですよ。

これが「神の目の憂うつ」なのですね。


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