宇宙論、ブラックホール、ダークマター、ホーキング放射、相対論

ブラックホール、ダークマター、ホーキング放射、相対論 etc etc

未知の素粒子「発見できる」 宇宙誕生1秒後も観測可?

2022-11-23 11:16:54 | 日記

前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2021/6/20 12:20

 

https://www.asahi.com/articles/ASP6L55ZZP6HULBJ00Z.html

『宇宙が誕生して1秒以内に生まれたとされる未知の素粒子「アクシオン」を、実験で観測できる可能性があるとする論文を、東京大カブリ数物連携宇宙研究機構(カブリIPMU)などのチームが米科学誌に発表した。観測できれば、誕生直後の宇宙の姿を見られる新たな物理学の幕が開く。

 アクシオンは、物理学の根幹をなす標準理論には含まれていないが、理論的に予言されている軽い素粒子の一つ。宇宙の組成の4分の1を占める暗黒物質(ダークマター)の有力な候補とされる。
・・・
カブリIPMUの村山斉教授らは、アクシオンのなかでも、宇宙が誕生した直後に大量に生まれ、ほぼ光速で飛び交っているアクシオンに注目。既存の実験は宇宙をゆっくり漂うアクシオンに照準を合わせているが、実験装置に工夫を施したり、すでに得られているデータを別の手法で解析し直したりすることで検出できる可能性があるとした。・・・』


実験で観測できるといいですね、村山さん。

 

 


その2・素粒子物理学の根幹崩れた? 磁気の測定値に未知のずれ

2022-11-23 11:15:54 | 日記

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ミュオン g-2 / EDMの精密測定を実現するミュオン高周波加速
https://www.jstage.jst.go.jp/article/butsuri/73/8/73_564/_pdf/-char/en

『・・・g-2 は素粒子標準理論で精密に計算することができ,実験値と予想値のズレを測ることで標準理論を超える物理現象の有無を探ることができる.ミュオンの g-2 の測定は 1960 年代に CERN で測定が行われて以来,60 年近い歴史がある.先行実験である米国 BNL E821 実験はミュオン aμを0.54 ppm の精度で測定した.これは標準理論の予想値よりも約 3σ 大きい値になっていることがわかった.標準理論の計算は様々な実験データによって精度が向上している一方,aμ の測定をこのような精度で行ったのは BNL の実験だけである.・・・』


フェルミ研が発表した内容は、具体的にはこれだろうと思われます。

日本でも追試(?)測定の競争が始まっている模様です。

それで上記記事中の『先行実験である米国 BNL E821 実験はミュオン aμを0.54 ppm の精度で測定した.』
と言うのは
具体的にはここでレポートされているものの様です。

BNLでのE821ミューオン異常磁気モーメント測定の最終報告
GWベネット他 (ミューオンg-2実験)
物理学 Rev. D 73、072003 -発行2006年4月7日

https://journals-aps-org.translate.goog/prd/abstract/10.1103/PhysRevD.73.072003?_x_tr_sl=en&_x_tr_tl=ja&_x_tr_hl=ja&_x_tr_pto=nui,sc


ちなみにこれらは「相対論の議論で必要となったμ粒子の寿命関連の記事」を探索中にヒットしたものです。

グーグル君のおかげで「論文の概要ぐらい」であれば「日本語で読めておおよその内容がつかめる」と言う事になっている状況はありがたいものです。

おまけ
ミュー粒子
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%BC%E7%B2%92%E5%AD%90

「仁科、湯川、坂田というそうそうたるメンバーに関係した、年代ものの粒子である事」が分かります。


 

 


素粒子物理学の根幹崩れた? 磁気の測定値に未知のずれ

2022-11-23 11:11:54 | 日記

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https://archive.fo/ZHzA5

『素粒子物理学の基礎である「標準理論」で説明できない現象を捉えたと、米フェルミ国立加速器研究所が7日、発表した。素粒子ミューオンの磁気的な性質が、理論で想定される値から大きくずれていたという。理論が想定していない力が働いていたり、未知の素粒子が影響したりしている可能性がある。事実ならノーベル賞級の成果で、物理学の根幹が大きく揺らぐことになりそうだ。

【写真】米イリノイ州にあるフェルミ国立加速器研究所=同研究所提供

 ミューオンは、電子の約200倍の重さがある素粒子。チームは、光速近くまで加速させたミューオンを直径15メートルの巨大なリングに送り込み、磁気的な強さを精密に測定する実験を2018年から続けていた。その結果、測定値が標準理論が予言する値からずれていた。約20年前に米ブルックヘブン国立研究所が行った実験でも似た結果が出ており、異なる実験がいずれも理論から逸脱した実験結果を出したことになる。

 標準理論は、素粒子物理学が100年以上かけて構築してきた根幹の理論。これまでの素粒子実験の結果をほぼ矛盾なく説明できており、2012年には、標準理論が予言した17種類の素粒子で最後まで見つかっていなかったヒッグス粒子も発見された。

 今回の結果が正しければ、ミューオンが標準理論から外れた振る舞いをしたことを意味する。未発見の粒子や力がミューオンと反応した可能性があるとチームは指摘。例えば超対称性粒子などが影響を及ぼしている可能性があるという。

 とはいえ、今回のデータが正しい確率は99・997%(4・2σ(シグマ))で、物理学で発見と言える99・9999%(5σ)には達していない。チームは今後、数年かけてさらにデータを分析し、追加の実験も進めるとしている。フェルミ研のジョー・リケン副所長は「ミューオンのわずかな振る舞いを解明することが、今後の物理学の指針となるだろう」と語った。』


>未発見の粒子や力がミューオンと反応した可能性があるとチームは指摘。例えば超対称性粒子などが影響を及ぼしている可能性があるという。


超対称性粒子はダークマターの候補の一つでもありますので、この記事は一応ここに収めておきます。

 

 


その2・未知の素粒子を捉えた? 欧米チーム、想定外の事象を観測

2022-11-23 11:07:07 | 日記

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グランサッソ報告の続報、といいますか、また別の記事です。

ご参考までに。

未知の素粒子アクシオンの兆候が観測されたってニュース、なんか大事なの?
https://www.gizmodo.jp/2020/06/extremely-sensitive-dark-matter-experiment-detects.html

『XENON1T実験は2016年に始まり、2018年まで観測が続けられました。これまでの実験データからはダークマターについてなにも手がかりを得られていなかったんですが、2017年2月から2018年2月にかけてのデータに限っては、ちょっと興味深いことが起こっていました。

その期間中には、キセノンの電子との低エネルギー衝突が想定以上に多く観測されました。その数、285回。素粒子物理学の標準理論によって予測される232回を上回っていました。

この想定外の結果を受けて、実験チーム「ゼノン」のメンバーであるLaura Baudisさん(チューリッヒ大学)は、とにかく頭を抱えて悩みまくったと米Gizmodoに話しています。チューリッヒ大学の同僚・Michelle Gallowayさん、シカゴ大学のEvan Shockleyさん、そしてカリフォルニア大学サンディエゴ校のJingqiang Yeさんも、夜遅くまで分析に励んであらゆる可能性を考えてみたのだとか。

そして、この想定外の観測結果を説明するために科学者たちがたどり着いたシナリオは以下の3つでした。

もしかしたら、理論上の素粒子「アクシオン」が検出されたのではないか。
それとも、ニュートリノの磁気モーメントと呼ばれる性質が、想定よりも高いのではないか。
はたまた、トリチウム(三重水素)という水素の放射性同位体のβ崩壊がノイズとして干渉してしまっただけなのでは。
・・・
Baudisさんによれば、もし太陽から飛来したアクシオンが「XENON1T」の検出器を通過したら、今回得られたものと同様の信号が検出される可能性は99.98%(3.5シグマの信頼度)。でも、もしトリチウムのβ崩壊による汚染も考慮した場合は、可能性が95%(2シグマの信頼度)に落ちてしまうそうです。
・・・
この研究結果に、素粒子物理学界の同志たちからは分析の質の高さに称賛の声が上がっています。

直接研究に携わっていなかったカリフォルニア大学バークレー校のBob Jacobsen教授は、「データの背景を見事に分析している」と評価している一方で、データ量の少なさにも言及し、「まだヒントを得られたに過ぎない」と米Gizmodoに話しています。・・・』

 

 


未知の素粒子を捉えた? 欧米チーム、想定外の事象を観測

2022-11-23 11:06:08 | 日記

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未発見の謎の物質「暗黒物質」を探索している東京大や名古屋大、神戸大が参加する国際実験チーム「ゼノン」は17日、イタリアのグランサッソ国立研究所の地下にある施設で実施した実験で、想定外の事象を観測したと発表した。
未知の素粒子を捉えた可能性があるという。

 暗黒物質である可能性は低いが、信号の特徴から素粒子物理学で存在が予想される粒子「アクシオン」かもしれず、東大などはさらに詳しく調べる。
アクシオンも探索が続く素粒子で、太陽で生まれるとされる。
発見されれば物理学の最も基本的な理論「標準理論」の未解決問題を解く鍵になる。

http://archive.fo/Oteia

新しい観測装置、あるいは規模が拡大された観測装置は新しい地平線を見せてくれるものですね。
期待したいと思います。

もう少し詳細な内容

『ダークマター直接探索実験に動きあり。東大ら国際グループ「予想していなかった事象を観測」の意味
https://www.businessinsider.jp/post-214940

この実験は、「キセノン」と呼ばれる化学的に非常に安定な物質の液体と、宇宙の約85%を構成するとされる未知の物質「暗黒物質(ダークマター)」との間で起きるわずかな反応によって生じる光を直接検出することを目的に、2016年から2018年にかけて実施された(実験ではダークマター以外の現象も検出可能)。

この実験で検出できる光はごくわずかだ。
・・・
現時点で得られたデータからの分析では、今回観測された結果はアクシオンが存在しなくてもたまたま起きる可能性が約0.02%(標準偏差:3.5シグマ)あるという(トリチウムによるノイズ、ニュートリノの新たな性質によるものである可能性は3.2シグマ)。

それでも十分低確率だと思う人も多いだろうが、素粒子物理学の世界で「新しい素粒子の発見」を謳うには、「検出されたシグナルがたまたま出てくる確率」が約0.0001%(同:5シグマ)以下になることを示さなければならない。』

まだまだ先は長い様です。