宇宙論、ブラックホール、ダークマター、ホーキング放射、相対論

ブラックホール、ダークマター、ホーキング放射、相対論 etc etc

ダークマター・ホーキングさんが考えたこと・20・BH(ブラックホール)が質量を減らす方法

2019-04-25 08:41:27 | 日記
ホーキング放射を出す事でBHは出したエネルギーの質量換算分だけの重量を失う、というのはホーキングさんの結論でありました。
そうであればまたしても「何をいまさら」と言われそうであります。
まあそうなんではありますが、出したエネルギーが光かニュートリノか、その違いによって外から観測している人類にはその観測対象が変わってくる事になります。

質量を減らす状況を確認する前に、まずは質量の増やし方を見ていきましょう。
BHの質量を増やす、それはBHに質量を入れてやればそれでOKですね。
しかしながら、この場合、その質量をホライズンのふちまで降りて行って「そっとBHに入れてやる」のかそれとも「BHの重力にまかせて自由落下させるのか」では、その結果は当然異なったものになります。

そっと入れてやれば質量mの分だけBHの質量Mは増加するでありましょう。

さてそれで、「自由落下させた場合」はどうなりますか?
Wikiの「宇宙速度」によればそれは「第二宇宙速度」に相当するスピードでホライズンに突入する、と言う事になります。
そのスピードVはV=sqrt(2*G*M/Rs)=C、つまり「光速になる」というのがニュートンさんの言い分です。<--リンク
(どのような質量のBHであってもそのホライズン半径RsはRs=2*G*M/C^2で計算されます。)
そして、その時にBHが得る運動エネルギーは1/2*m*C^2、これをC^2で割ると換算質量になりますがその値は1/2*m、こうしてBHの質量は静止質量mに運動エネルギー換算質量分を加えた3/2m分だけ増加する事になります。(注1)

しかしながらアインシュタインさんによれば、「それは少し違う」と言う事になります。
BHの重力圏外では質量mのもつエネルギーEは
E=sqrt(P^2*C^2+m^2*C^4)ーUp
この位置を基準にしますのでUp=0
ここで運動量PはP=m*V/sqrt(1-V^2/C^2)
V=0ですからP=0
従ってE=m*C^2です。

これが自由落下してホライズン表面Rsに到達します。
その時の速度をVとしますと、エネルギー保存則の成立条件より
E=m*C^2=sqrt(P^2*C^2+m^2*C^4)ーUp
がここでも成立している事になります。

Up=G*M*m/Rs=1/2*m*C^2をいれて
3/2*m*C^2=sqrt(P^2*C^2+m^2*C^4)
整理すると
sqrt(5/4)*C=V/sqrt(1-V^2/C^2)

Wolframを使いVを求めます。
結果はV=sqrt(5/9)*C=0.745*C
速度は光速の74.5%と言う事になります。

それではこの物質mがこの場所で持つ事になる全エネルギーEはといいますと
E=m*C^2/sqrt(1-V^2/C^2)であり、これを計算すると
E=3/2*m*C^2 となる事が分かります。
こうしてここでもBHの重量増加は3/2*mとなるのでした。

「それではニュートンさんが言った事と同じではないか」と言われそうであります。
しかしながら、BHに突入する速度、ホライズンが感じる速度が違います。
一方は「光速である」と主張し、もう一方は「光速の74.5%である」と主張するのでありました。

さて、この結果を皆様方はどのように判断されるでしょうか?
ちなみに当方の判断は、といえば「アインシュタイン持ち」であります。

(以上の現象をホライズンに立って見ている人はどう見たのでしょうか?
「落ちてくる物質mの全エネルギーは3/2*m*C^2」と見えるはずです。
しかしながら、BHの外から見ている人には「質量mの物質がポテンシャルエネルギーと引き換えに運動エネルギー1/2*m*C^2を得て落ちて行った」と見えるはずであります。
さて、この物質mと同期して落ちて行った観察者にはどう見えたでしょうか?
「BHが加速しながら近寄ってきた。物質mには何の変化も無し。」
その様に見えた事でありましょう。)


次にホーキング放射でホライズン近傍からニュートリノが出てくる事を考えます。
「ホライズン上からはどのような粒子も出てはこれない」という意見があるようですが、それは本当でしょうか?
ちなみにここでは「ホライズンとは単にBHの外側と内側を識別する位置であり、そこにはどのような物理的な存在もない」という立場で考えます。
そして、ホライズンを境界としてその外側、つまりBHの外側では通常の物理座標と物理法則が作用しているものとします。
これはつまり、「BHの内側からは何ものも外には出てはこれない」という意見には同意しますが、「ホライズンはBHの内部ではなく、単に境界を示すものである」と主張するものであります。

さてそれで、上記の計算結果からはニュートンさんに従えば、「光速未満で飛び出したニュートリノはBHに再吸収される」と言う事になります。
他方でアインシュタインに従うならば「光速の74.5%未満ではBHに再吸収される」と言う事であり、いずれの場合も「そのような低レベルエネルギーのニュートリノがホーキング放射されたとしてもBHの質量は減らない」と言う事であります。

それでは以下、具体的に見ていきましょう。
「ホーキングさんが考えたこと・16」によれば、ホライズン近傍からエネルギーを質量換算した値⊿M(Kg)=2.443E-09でニュートリノが飛び出します。
(ここではプランクスケールに到達したBHが出す事になる最初のニュートリノ放出を事例として取り上げています。)

⊿M(Kg)=2.443E-09をエネルギーに戻すと
⊿E=(2.443E-09)*(2.998*10^8)^2(J)=2.196E+08(J)

このエネルギーをニュートリノの運動エネルギーが受け持つ、1/2*m*V^2=⊿Eとするのがニュートンさんのやり方です。
ニュートリノの静止質量は「ホーキングさんが考えたこと・2」から最大でm=1.1*10^ー34(kg)と思われます。

それでV=sqrt(⊿E*2/m)=sqrt(2*(2.196E+08)/(1.1*10^ー34))
V=1.998E+21=6665046667723.04*C
実に光速の6665046667723倍のスピードですから、優にBHの重力圏からは脱出致します。
そしてBH脱出時には光速Cに相当する運動エネルギーが消費されるだけですので残りのエネルギーは1/2*m*(VーC)^2
こうして放射されたニュートリノはほとんどエネルギーを失わずに脱出可能となることがわかります。
(ニュートリノを仮想粒子ーー>実体化させる為のエネルギーEはE=(1.1*10^ー34)*(2.998*10^8)^2=9.887E-18(J).
2.196E+08(J)に対して相当に小さいので、ここでは無視しています。)

一方で相対論によればニュートリノが満足すべき式は
⊿E+m*C^2=sqrt(P^2*C^2+m^2*C^4)
となる事になります。
整理して
P=sqrt((⊿E^2+2*⊿E*m*C^2)/C^2)
m*C^2=(1.1*10^ー34)*C^2=9.887E-18(J).

以上より
P=0.732488
P=m*V/sqrt(1-V^2/C^2)よりVを求めます。
Wolframによれば
V≒C

これでもいいのですがβ=V/Cを使って上の式を変形して
P=m*β*C/sqrt(1-β^2)
としてβを求めます。
結果はβ=1でした。
ちなみに手計算では
β=sqrt((2.2211E+25)^2/((2.2211E+25)^2+1))<1で
βは1未満のはずなのですが計算機の桁数が足りない模様です。

まあいずれにせよVはCに相当に近い値であって、「BH脱出条件のVは光速の74.5%以上」という条件はクリア、めでたくBHからは脱出する事になります。
そうして、ニュートリノがBH脱出につかったエネルギーはニュートリノが持つ事になるポテンシャルエネルギーUp相当であって
Up=G*M*m/Rs=1/2*m*C^2であり
従ってBH脱出後のニュートリノが満足すべき式は
⊿E+m*C^2-Up=sqrt(P^2*C^2+m^2*C^4)
となり
⊿E+1/2*m*C^2=sqrt(P^2*C^2+m^2*C^4)
となります。

ここで⊿E>>m*C^2であって(エネルギーの差は26ケタ!)、この式を解いてもPの値にはほとんど変化は現われません。
したがってBH脱出後もこのニュートリノは光速で飛び続ける、というのが結論となります。
そしてそのニュートリノがもつエネルギーはほぼBHのホライズン近傍で放出されたエネルギー、2.196E+08(J)という値のままであって、これをたったひとつのニュートリノが運ぶ、という事になります。

注1
通常の惑星に隕石が落下する場合は、隕石の自由落下による運動エネルギーは主に温度に変換され、最終的には熱放射(赤外線放射)の形で宇宙に戻る事になります。
従って隕石の直撃をうけた惑星の質量増加分はほぼ隕石のもつ静止質量分と言う事になります。
ここの所が「硬い表面を持つ惑星の場合」とそのような表面を持たないBHとの場合の顕著な相違点となります。

注2
ニュートリノがエネルギーを運び出す役割をしているのは、超新星爆発でも同じです。<--リンク
そうして、そのようなメカニズムがないと「超新星爆発そのものが起こらず」したがって「大質量のBHの誕生もない」と言う事になります。
但しこの記事中に「ニュートリノの速度の話」がでてきていますが、今の所はニュートリノの速度は光速を超えるということは確認されていません。

そうしてカミオカンデの例はこちらです。<--リンク
あるいはこう言う説明、超新星爆発とニュートリノ重力崩壊型超新星爆発の
ニュートリノ加熱メカニズム
もあります。<--リンク
ご参考までに。

注3
以上の結果は
「ホーキングさんが考えたこと・16」の注6の記述を訂正する事になります。

『・・・詳細なお話は後程とさせていただきますが、概算ではホライズン近傍で持っていたエネルギーはかなりの部分、ポテンシャル井戸を登るのに費やされ、残りの8%ほどのエネルギーが観測される事になるもの思われます。』

実際は「ポテンシャルの井戸を登るのにほとんどエネルギーは消費されない」が正解となるようです。

追伸
上記「超新星爆発とニュートリノ」によれば、超新星爆発でニュートリノが持ち出すエネルギー総量は3*10^46(J)程度とか。(SN1987Aの場合)
平均的なニュートリノ一個の持ち出すエネルギーは40Mev=6.4*10^-12(J).
そうなると、一回の爆発で発生するニュートリノの個数は5*10^57個程度。

さてそれで、その当時の地球のニュートリノ観測実力は5*10^57個発生の爆発に対して、カミオカンデ+その他合計で24個。
これがスーパーカミオカンデ完成でSK単体で8000個に増えました。
つまり6*10^53個のニュートリノが発生したとすれば、そのうちの1つは観測にかかる、という実力です。

さて他方でマイクロBHがプラス質量からマイナス質量へジャンプする際に放出するニュートリノ一つ当たりのエネルギーは2.2*10^9(J)程度とみられます。
そうして、地球を中心にしてその周りに地球近傍と同程度の密度で半径20万光年のダークマターの存在を想定し、それがマイクロBHだとした場合の想定される個数は5.2*10^51個程度。
このダークマターが一億年あたり1.07%程度がプラスからマイナスにジャンプしている、と想定されます。
そうすると年に5.6*10^41個の高エネルギーニュートリノが発生している事になります。
(以上の議論詳細につきましては「ホーキングさんが考えたこと・7・9・16」を参照願います。)

従ってこのイベントによる1年あたりの発生エネルギー総量EはE=(2.2*10^9)*(5.6*10^41)=1.2*10^51(J)
ちなみにこれは一回の超新星爆発の4万倍程度に相当します。
そう言う意味では、地球近傍で発生している高エネルギー現象としては、このマイクロBHに起因するものが一番である可能性があります。

さてそれで、そのイベントをスーパーカミオカンデが一年の稼働時間で観測する確率PはP=5.6*10^41/(6*10^53)
P=9.3*10^-13
このままでは人類はこのイベントを観測する事はできそうもありいません。

しかしながら、宇宙の始まりから137億年のニュートリノ発生のイベントによる合計ニュートリノ数を考えますとP=1.3%ほどとなります。
つまり77年に一回ほどはスーパーカミオカンデでこの高エネルギーのニュートリノが観測できる、と言う事になります。

そうして、地球にやってくる高エネルギーニュートリノは我々の銀河の外からも飛来してきている、そのように推定する事は妥当な事であります。
それゆえに、SKでの高エネルギーニュートリノの観測確率はP=1.3%を下限値としてそれよりも増えるであろう事は十分に予想できる事になります。

そう言う訳で、ざっとしたところではありますが、まあ現状ではこの辺りの推定が妥当なところであろうと思われます。
つまり、「なにやらとても高いエネルギーをもったニュートリノが地球にやってきている事をSKで観測できる可能性がある」という事になります。


・ダークマター・ホーキングさんが考えたこと 一覧<--リンク


http://archive.fo/v1SmY
http://archive.fo/Xd0at
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ダークマター・ホーキングさんが考えたこと・19・BH(ブラックホール)は光を出すのか?(3)

2019-04-23 14:43:40 | 日記
「トポロジカルな弦理論とその応用  大栗さん」によれば「加速器の衝突実験でプランクエネルギーEpを超える辺りからはBHが出来てしまい、衝突の現場がBHに隠れてしまって、観測できなくなる。」との事であります。<--リンク
つまり「あまりに大量のエネルギーが微小な空間に集まるとBHが生成される」そう言っている訳です。

そのことはまた以下の記事でも確認できる事です。
・光と光をぶつけたら <--リンク
(記事にアクセスできない時はこちらからーー>http://archive.fo/yQeGn

この記事の図1のbではよく知られた電子の対生成の状況が書かれています。
但し、通常の対生成はガンマ線と原子核との衝突によるものであって、光が持つ運動量の一部を原子核が受け取る事で光が物質に変わる事が可能になっています。
それに対してbでは両側から同等の光を入れる事で、光の持つ運動量を相殺しています。

光はエネルギーと運動量を持っていますが、あるいは常に「光速で動いている存在」ですが、そのままでは光の持つエネルギーは物質に変わる事は出来ない様です。
それで、光ーー>物質化には光の持つ運動量を引き受ける物質、たとえば原子核が必要になります。
あるいはbの様にして運動量を相殺してあげる事が必要です。
運動量の相殺が可能である、と言う事は光と光の衝突は「非弾性衝突である」という事でもあります。

さて図1のeで光と光の衝突からヒッグス粒子を作っています。
そうしてこの図には載っていませんが、fでは光と光の衝突によってBHが出来る、とその様に大栗さんは言っている訳であります。


さて次に、大栗さんが言う所の「プランクエネルギーを超えたあたりでBHが出来る」という状況を確認しておきましょう。

ベッケンシュタインさんによれば、「BHに入れる光の波長はBHホライズンの直径が上限である」と主張され、当方もそれに同意するものであります。
そしてその条件はホライズン半径Rsの2倍の値が入射光の波長λに等しい、と言うものになります。

ここで高エネルギーをもった2つの光の衝突を考えます。
そしてそれぞれの光はE/2のエネルギーを持つものとします。

この光の衝突でその場所に解放されるエネルギーEは2つの光が持つエネルギーの合計になりますが、それを一つの光子が持った場合に換算して以下、計算をすすめます。

質量MのBHのホライズン半径RsはRs=2*G*M/C^2 でした。
E=(生h)*ν=(生h)*C/λ
そしてこの光の衝突エネルギーの換算質量MはM=E/C^2=(生h)/(λ*C)
(生h)=h*2*Pi

この換算した質量でBHが出来る、と想定します。
その時にできたBHの直径がBHに代わる前のエネルギーを光喚算した場合の光の波長λと同程度である、というのが、このエネルギーがBHになれるかどうかの境界となります。
つまりλ=2*Rsというものがその条件になります。

以上をRs=2*G*M/C^2に代入してRsを求めます。
答えはRs=sqrt(2*Pi)*Lpです。.
ちなみにsqrt(2*Pi)=2.50663・・・≒2.507ですか。

プランク質量MpのBHのホライズン半径はプランク長Lpの2倍でした。
それからしますと、この光によってできたBHの半径は2.507*Lpであり、1.25倍の大きさである事がわかります。
それはまた同時にこのBHの質量をエネルギー換算した値はプランクエネルギーの1.25倍になっている、これが「プランクエネルギーを超えたあたり」と言う内容であります。

ちなみに
λ=2*Rs=2*sqrt(2*Pi)*Lp
ν=C/λ
以上よりこの光の衝突エネルギーの光に換算した場合の振動数νは3.700168・・・・E+42≒3.700E+42となります。
そうしてこの限界エネルギーの値を境目として、このエネルギーを超える衝突エネルギーを作り出せればそこにはBHが誕生する、と言う事になります。

衝突エネルギーが大きくなればそれだけそこから計算される光喚算の波長の長さ(それはまたそこに作られる物質が持つコンプトン波長と同一の長さになるのではありますが:注1)は短くなります。
一方でそこにつくられるであろうBHのホライズンの直径は大きくなる、そういう関係になっているからであります。


ところでこの振動数が上限であって、これを超えますとそこでこの光はBHに変わる為、光の振動数の上限はここだ、という論がありますが、それは正確な表現ではないでしょう。
光がどれだけのエネルギーを持っていたとしても、衝突という現象がなければ光が物質化する事はない、従ってBHが出来る事もないものと思われます。

しかしながら、他方で弦理論の主張によれば「光も弦の振動であって、その弦の長さはLp程度だ」とされています。
そうして上記の限界エネルギーを運ぶ光の波長はLpの5倍程度でありますから、それは弦理論の限界にまでは達していない、と言う事になります。
しかし限界エネルギーの5倍のエネルギーになりますとそれを運ぶ光の波長はLp程度となり弦理論の限界に到達してしまいます。

そして、それ以上のエネルギーを光が運ぶ事があったとしても、その光の大きさはLpを下回る、と言う事は出来ない、というのが、光の場合の大きさに対する弦理論からの制約条件になるものと思われます。
その場合は光のエネルギーを表す式E=(生h)*ν=(生h)*C/λは相変わらず有効でありましょうが、そこに現れるλはもはや光のサイズを表してはいない、という事になります。

以上の様な光が持つ特性によって、つまり光の波長がプランク長Lpに至るまでは光のサイズは光のもつ波長で表されるが、波長がLpを切った場合は光のサイズは波長では表されず、プランク長Lpに固定される、という主張になります。
その為に、光をBHがホーキング放射する場合でもそのBHには準安定となる事が出来、その時の限界BHのホライズン直径はLpとなります。
そして以上の様な状況はBHがニュートリノを放出する場合と同じである、という事になります。

結論
まずは「光のみをホーキング放射する」という前提に立ちますと、前回まで見てきました様にBHの寿命は相当に延びる、と言う事が分かります。

もうひとつは、光の場合も限界BHのホライズン直径がLpであり、そこに至るまでは前回提示した、修正された寿命式に従ってBHは光をホーキング放射しながら「順調に」質量を減らしていきますが、限界BHサイズを超えて小さくなった時点でフェルミオンの場合と同様に光の場合でも「BHは準安定の状況になる」、ということが分かります。

そうして、それ以降はやはりトンネル・ホーキング放射によってマイナス質量のBHへとその姿を変える、そうしてそこで最終的に安定化するであろう、と言う事が想定されます。


注1
:コンプトン波長
Wikiの記事を読んでもあまりピンときません。
しかしながら、たとえばこの記事の中に以下の様な記述がありました。<--リンク
『コンプトン波長は質量をもった粒子の波動関数の波束の広がり、つまり空間的な広がり、あるいは存在領域を与える。・・・』
以上、ご参考までに。


・ダークマター・ホーキングさんが考えたこと 一覧<--リンク


http://archive.fo/nTRRw
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3月の成績報告(2019年)

2019-04-15 15:53:00 | 日記
2月末時点でのさわかみファンド成績

月末時点で元金459.4万円、利益+4696637円、利回り+102.2%
平均取得単価11989円、時価24066円、日経平均21385円です。
全投資家平均利回り+65.3%(歴代変動幅+98.4%~ー35.8%)
 同上 全期間通算 +17.2%(2001年~現在まで)ー>年率換算0.94%

3月末時点でのさわかみファンド成績

月末時点で元金459.4万円、利益+4715953円、利回り+102.7%
平均取得単価11989円、時価24116円、日経平均21205円です。
全投資家平均利回り+64.1%(歴代変動幅+98.4%~ー35.8%)
 同上 全期間通算 +17.0%(2001年~現在まで)ー>年率換算0.95%


さて、今月は前月より日経平均180円ほど下げましたが、
さわかみさんところは50円ほどの上げです。(拍手)


それで今月の利益は今月利益ー先月利益=+19316円となりました。

以上まとめますと

民主党政権時代は暗黒時代
安倍さんの登場で円安誘導成功!!
そうやって始まった、以下安倍ノミクス相場

2013年での損益(6~12月)
         +1034606円
2014年での損益(1~12月)
         +2191964円
2015年での損益(1~12月)
          +540080円
2016年での損益(1~12月)
          +111954円
2017年での損益(1~12月)
(トランプ相場)+2122485円
2018年での損益(1~12月)
(トランプ相場)-1825229円<--差し引き+297256円がトランプ効果!
                   2017年でがんばって2018年でほぼ帳消し。
2019年での損益(1~12月)
1月損益     +360954円
2月損益     +159823円
3月損益      +19316円

累積損益   +4715953円


さわかみさん、今月は上げました。
しかしながら全投資家平均利回りは+65.3%ー>64.1%に下がりました。

それから現金比率は10.7%から10.9%で少し上がりました。

組み入れ銘柄数は102->103で一つ増えました。
      2015年
       3月   4月   5月   6月   7月    8月    9月
現金比率 7%  9.2% 7.9% 9.3% 10.7% 12.9% 14.4%
                         2016年
       10月   11月   12月   1月    2月    3月    4月
現金比率 13.0% 12.3% 12.8% 13.6% 14.6% 14.4% 13.5%
銘柄数    103   103   103    104   103   102   102
(↑組み入れ銘柄数)
       5月    6月    7月    8月    9月    10月    11月
現金比率 13.1% 14.7% 13.8% 14.0% 14.6% 13.8% 13.9%
銘柄数    99    99    99    99     99    99    99
(↑組み入れ銘柄数)
                         2017年
       12月    1月    2月   3月    4月    5月    6月
現金比率 12.4% 12.1% 12.5% 12.8% 13.0% 12.5% 12.1%
銘柄数     99    99    97    97    97    97    98
(↑組み入れ銘柄数)
                         2017年
        7月    8月    9月   10月    11月    12月    1月
現金比率 12.1% 12.3% 12.4% 10.1% 9.66% 9.35% 9.20%
銘柄数     98    97    96    94    94    95    95
(↑組み入れ銘柄数)
                         2018年
        2月    3月    4月    5月     6月     7月    8月
現金比率 11.6% 10.1% 9.89% 10.3% 11.3% 11.6% 11.8%
銘柄数     95    96    96     96    97    99    99
(↑組み入れ銘柄数)
                                  2019年
        9月   10月   11月   12月     1月     2月    3月
現金比率 11.6% 11.9% 11.6% 11.6% 11.1%  10.7% 10.9%
銘柄数     99   100   101   102    102    102   103
(↑組み入れ銘柄数)

さてそれから、今月は会員数減少でありました。
そしてさわかみさん、今月は日経平均は下がりましたが、入金超過の模様です。

追伸
どうも近頃さわかみさんのパフォーマンスが落ちてきている様に見受けられます。
とあるノーロード・インデックスファンドの直近の基準価格は24778円、
対するさわかみさんは24759円です。(4月12日現在 19円のビハインド)

そういう訳で、運営の皆様におかれましては、どうぞ気合を入れなおしていただきたいと思う次第であります。

PS
文字サイズはページ右上で変更できます。

全投資家平均利回り:月末時点でのファンドが持っている(投資家にとっての実質上の)平均利回り

考え方

個々の投資家は投資のタイミングがばらばらです。

従って、それぞれ異なった利回りを持つ事になりますので、投資家全員で平均してやる必要があります。

そうやって出した平均値がほぼ「全投資家平均利回り」に相当します。

ご自分の利回りの成績を判断する際の基準値としてお使いいただければ、、、と。
(ファンド仲間と比較して、上位か並みか下位か、ぐらいの判断は可能であります。)
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ダークマターは興味深いですね(2)

2019-04-14 21:00:56 | 日記
・東大など、ホーキング博士の暗黒物質の説を覆した?<--リンク

ホーキングさんが「PBHがダークマターの正体だ」と主張していたとは知りませんでした。

この話の詳細はこちら

・観測成果 ダークマターは原始ブラックホールではなかった!?

しかしながら当方の主張
「PBHがプランクスケールのマイクロBHとなって存在し続けている。
それがダークマターの正体である。
そしてそれはホーキングさんが主張したこと、PBHが蒸発して消え去る、ということは正しくはない」という主張でもあります。

以上の主張は今回のすばるの観測結果を持ってしても棄却できてはいませんね。


以下、すばる観測報告からの要点の引用となります。

月質量程度の原始ブラックホールの場合は、天球上のアンドロメダ銀河の星とブラックホールの位置関係、あるいはブラックホールの速度に従って、星の明るさの時間変化は典型的に 10 分から数時間にかけて起こります。
これは、変光星など明るさが変化する通常の星と比較して、短い時間変動です。
この重力レンズ効果では、星の多重像を分解して観測できず、一つの星が明るさだけ変化するように見える現象なので、重力マイクロレンズ効果とも呼ばれます。
・・・
しかし、重力レンズ効果は非常に稀な現象で、滅多に起こりません。
それでも、アンドロメダ銀河の多数の星を観測し、また地球とアンドロメダ銀河の間の広大な空間には大量のダークマター、つまり多数の原始ブラックホールが存在すれば、重力マイクロレンズが起こる確率は非常に高いはずです。
・・・
その結果、ダークマターが原始ブラックホールである場合は 1,000 個程度の重力レンズ効果を発見できるという予言に対して、たった1個だけの重力マイクロレンズ候補星を見つけました (図3)。
これが本当の原始ブラックホールの重力マイクロレンズ効果であれば大発見となることから、追観測が待たれます。
逆に、たった1個の重力レンズ候補天体しかなかったということは、これが本当の原始ブラックホールであったとしても、原始ブラックホールの総量はダークマターの約 0.1% 程度の質量にしか寄与していないことになります。』

PBHで「月質量程度の原始ブラックホールの場合」を探索しました。
1000個見つかるはずが1つ見つかりました。
したがって、ダークマターの候補としては「月質量程度の原始ブラックホール」というのは不適当ですが、この一つがPBHとすると「大発見」になります。・・・
という主張です。

そうして当方との主張との大きな相違は「探索すべきPBHの質量の大きさ」にあります。
探索すべきは「月質量程度のPBH」ではなく「プランク質量程度のPBH」なのですよ、すばるさん。

PS
・ビッグバン後最初の分子イオン、宇宙空間で検出

参考までに。

PS
・ダークマターは原始ブラックホールではなかった!?<--リンク

以下本文からの引用
『具体的には、太陽質量の10億分の1(月質量の30分の1程度)の軽い原始ブラックホールがダークマターであるシナリオを初めて棄却しました。
一方、今回の観測では、太陽質量の1-10兆分の1程度の原始ブラックホールがダークマターである可能性は棄却できませんでした。』

このようにちゃんと「境界条件」を言わないと誤解をする人がでてきますので、そこのところ、すばるさん、よろしく。


http://archive.fo/TQUp6
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M87のBH(ブラックホール)の撮影に成功(世界初)

2019-04-13 11:45:28 | 日記
BHに興味がある人たちにとってはビックニュースであります。

そうして、人間と言うものは本当に「一見無理な様に見える事を可能にしていく生き物」であります。

そうであればダークマターの探索、というものもついには成功する事になるやもしれませんね。

・ブラックホール捉えた世界の望遠鏡 直径は地球サイズ<--リンク

こうやって撮影した、と言う説明。
研究チームが作成した動画あり。

・史上初、ブラックホールの撮影に成功!8つの電波望遠鏡束ねた「イベント・ホライズン・テレスコープ」で画像化<--リンク
国立天文台の記者会見動画付き。

・ブラックホールの撮影に成功 世界初 一般相対性理論を証明<--リンク

簡単にまとめるとこうなる、と言う記事。

いずれにせよ大きければこんなばけものになるBHがプランクスケールになってそのあたりの我々の周りを飛び回っている、などと言う事は、簡単には信じられませんよねえ。

PS
・ブラックホール撮影に貢献、29歳女性科学者に脚光<--リンク
『画像の正確性を確保するため、ハーバード・スミソニアン天体物理学センターはデータを異なる4チームに渡し、それぞれのチームが独立してバウマン氏のアルゴリズムを使い画像を作成した。
1か月の作業の後、4グループはそれぞれの結果を他グループに発表した。』

こう言う事がやれるパワーと言うのがアメリカのすごい所ですね。

追伸
M87、ウルトラマンの故郷でした。
彼も大変な所に生まれたものですね。

M87銀河、あそこのBHはジェットを出している事で有名でした<--リンク
そう言う訳で、BHの姿もさるものながら「ジェットのかげでも見えないかなあ」とは、たぶん研究者の方々は思っていた事でありましょう。


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