まつなが畑のはたけ日記

農ある生活をするため奈良御所市金剛山の麓に農地を借りスタート
素人農業の何気もない日々の日記

伯母さんの豆について

2011年12月02日 11時54分41秒 | Weblog

豆の販売に当って、長野で放射能が検出されていますが、そのことを皆さんにお知らせするべきか?悩みました。私は個の安全の為には農業もその他販売もしたくないと考えているからです。

夫婦で話し合い、何も情報を載せずにひとまずご注文をお受けましたが、もう一度考えて、私たちの考えと共に、お伝えすることにしました。

放射能値を公表するか?しないか?は自然食品店などを見ても紙一重だと思っています。
どちらも間違った選択ではなく、どちらも意思は変らないと思うからです。


私が一番恐れるのは人の心の闇が勝ってしまうことです。
人は誰しも光と闇を持ち合わせています。闇が勝ると周りが見えなくなり不安に駆られ、自分中心に物事を考えてしまいます。

情報を知ることは人を闇に引きずり込んでしまう手段になりかねない危険性を持っているということです。
怯えた人はどんな些細なことでも拒否してしまいます。個が生き残る為に闇へ落ちることを良しとは思いません。

一方で真実を知り、立ち向かう事もできます。
人は強いですから、どんなに暗くても光を見出す事が出来ます。情報はその為の手段にもなります。また希望を切り開いていく為にも必要な時があるはずです。

今、自立して情報を得ている人は多くの不安が今の日本を取り巻いていることを知っていると思います。
その不安が個々の心に闇を落としてしまうと日本はバラバラになってしまいます。
多くの人が汚染の恐れのある農産物を拒否すれば市場は値崩れし、農家は潰れます。関東、東北の多くの人が西へ避難すれば?
経済、社会を維持する為に犠牲を払わなければいけないときがあります。

ですが子どもが傷つくことは我慢なりません。福島へ行って思いました。
多くの子どもの死が待っているのかもしれません。

私たち“まつなが畑”はノアの箱舟に乗りません。
生き延びる事が正しいとは思っていません。
いま滅びようという世界でも全が生き延びる為に立ち向かいます。
それは拒否、逃げる、と言う行動だけでは叶わないのです。

伯母さんの作った豆は、今年も私たちは日々ありがたく頂いています。
これが(私たちの考える基準で)高い汚染だと分かれば食べません。

皆さまがこのことを個々に考えて頂ければ幸いです。


この豆の産地から20km離れたところで土壌から120Bq/kgの汚染が確認されています。
採れたところの値は分かりません。高いかもしれませんし、低いかもしれません。
豆がこの土壌から吸収する量は土壌の性質や養分在り方などで変化します。が、この数値では出ても一桁だと予測しています。
今のところ私は大人50Bpまで子供その半分までと考えていますが、その物を測定しない限り分かりません。


ただ、汚染の基準もその人それぞれ。
線量と人体への影響には しきい値 はありません。


早速たくさんのご注文をいただきましたが、個々にご判断いただいて、またご連絡ください。よろしくおねがいいたします。


<お知らせ>
援農受付日以外でもご相談ください。今、しなければ行けない事が沢山あります。写真展、野菜の支援(思案中です)、作業小舎の整備、ロケットストーブの製作など。
興味ある分野がありましたらご連絡ください。