これ!どう思います?

マスコミがあまり報道しない様な問題を、私なりに考えてみます。

日本国憲法 (その6)

2019-06-01 01:45:29 | 民主主義
 今回は、第四章の第41条~第64条に規定されている国会についてです。GHQで憲法草案を担当した人達には、『自由主義/民主主義国家にとって理想的な国会とは?』、『国会を理想に近づけるためには?』などについては思想も知識も経験も無かったのだと思います。

 国会中継を見ていると、紛糾に紛糾して最後は力で採決したり、水を掛けたり、殴ったりのシーンが見られたりします。

 日本には、憲法学者が沢山おられ、学会や研究会が複数有ります。憲法の権威者と言われる学者がテレビで、『自衛隊は違憲だ!』と言われますが、民主主義国にとって重要な国会の有り方や議員選挙制度についての提案は聞いた事が有りません。

 議会選挙や国会について、私は種々言いたいことが有るので、今回も2回に分けて書きます。批判を覚悟して書きました。反対意見の方のコメントを期待しています。

【持論(1) :決定出来る国会が必要です!】
 民主主義の根幹の一つは、国民が選んだ議員が、必要な改革を議論して法律を制定(決定)する事です。私は『英国の国会は素晴らしいのだろう!』と思い込んでいましたが、EU離脱について3年間ほど議論して、未だに結論が出ていないのを見て、『理想の民主主義国会はどんなにしたら達成出来るのか?』と考え込んでしまいました。

 民主主義の基本は、種々議論して最後に”多数決”で決定する事です。英国の様に議員が党の決定に拘束されずに採決すると、、EU離脱の様に重大な問題では何も決定出来ない事が有り得るのですね!

(私の提案) 法案は該当の委員会で内容/趣旨を説明します。→各党で議論して党としての代案や賛否を採決して決めます。→委員会で討議します。・・・→本会議で採決します。このルールを憲法に明記しましょう!

 私の提案は現在と同じ様に見えますが、ポイントは党内で活発な議論をし、→党の考え方を決めて委員会や本会議に臨み、→党として発言/投票する点です。(現在は、時々ですが党の方針に反旗を振りかざす議員がいます。)

【持論(2) :新しい首都が必要です!】
 国会は、国の現在から未来について議論し、未来への方針を決定する場所です。過去を引きずった議論をする場所では有りません。現在の国会議事堂は、暗くて、手狭で、古い骨董品の様な建物です。超近代的な議事堂を作ったら、旧弊から脱却するのではと期待します。”まがい物”の骨董品の様な、とんでもない議員がいますが、居心地を悪くしてやりましょう!

 私が勤務していた会社が、工場の事務所を1990年頃に建てました。大会議室には、大きなスクリーンが有って、CDに記録したデータ、ノートパソコンにUSBケーブルを接続してデータを取り込める装置、印刷物をカメラで撮影してスクリーンに写し出す事も出来ました。勿論、マイクロホンがあり、録音も出来ました。私は長く研究・開発に取り組んで来ましたが、実験装置の写真や、運転状況の動画や、データをグラフ化した物を見てもらいながら説明しました。印刷物を配布して、説明する時よりも、居眠りする人も無く、活発な意見交換が出来ました。

(私の提案)  災害の少ないと予想される地方に、アメリカのワシントンD.C.の様な首都を建設して、立派な・明るい・広々とした、何よりも最新設備を完備した会議室を沢山備えた議事堂を新設する事を提案します。議員会館、議員宿舎、秘書宿舎、政党本部、各省庁、公務員宿舎、等々を合理的に配置した、世界に誇れる首都を建設しましょう!

 国会議事堂以外の政府の建物の多くは、近年建て直されています。肝心の国会議事堂は80年間も、何故そのままなんでしょうか?憲法に50年間隔で建て直せと書かないと、今回建て直しても、未来の政治家達も古くなった議事堂で、旧弊を続ける恐れが有ります。

(国会の環境をガラッと変えましょう!)  民間企業は職場環境の改善に金を掛けています。仕事がし易いだけで無く、”やる気を出す雰囲気”にする事にも力を入れています。植物を植えた鉢を置き、アロマを用いて心地良い香りのする休憩室を設けた企業も増えて来ています。机の上に書類が山積みになっているオフィスは、民間企業では殆ど見掛けなくなっています。

 古い事が”ありがたい”のは神社仏閣です。国会議事堂は斬新を売りにすべきです!内装や家具も斬新な物にした方が良いです。例えば、壁には、(株)リクシル(LIXIL)が開発した内装用のタイル(エコカラット)の使用を推奨します。日本で開発された建材を使用して、世界にアピールしましょう!

(余談) 現在の国会議事堂は石造の様な外観ですが、表面に石を貼った鉄骨鉄筋コンクリート造です。着工が1920年で竣工は1936年です。最近のコンクリート造の寿命は100年と言われます。強度の面でも建て直しが必要な時期になっていると思われます。 打合せの為に何回も行った”旧丸ビル”は、国会議事堂とほぼ同時期(1923年)に出来、1999年に解体され、2002年に”新丸ビル”が出来ました。入って見ると、全く違う世界になっていました。企業は時代に取り残されたら倒産しますから、”旧丸ビル”は80年で建て直されたのです。

【持論(3) :NHKの大改革が必要です。】
 本会議と予算委員会をNHKは実況中継していますが、他の委員会も同じ様に放送すべきです。野党は、党と議員本人をPRするために、TVで放送される予算委員会で予算と殆ど関係の無い質問をしています。

 御参考までに国会の委員会を下に列記します。(衆議院、参議院にそれぞれ17の委員会が有ります。) 加計問題は⑥文部科学委員会で、籠池氏の森友問題は⑤財務金融委員会で取り上げるべきだったと思います。

(私の提案) NHKは、ラジオ3波、地デジ2波、BS2波+1波、BS4K、BS8Kと、沢山放送権を持っていますから、予算委員会以外の委員会の中継が可能です。視聴率はNHKの収入に一応は無関係ですから、全ての委員会を平等に扱って放送すべきです。NHKの勝手な判断で、予算委員会を偏重しているために、国政を歪め、国会が改革出来ないのだと思います。

直ぐに実施すべき事 :(イ)中継中に、暴力沙汰になりそうになったり、ヤジが酷くなったり、牛歩戦術が始まりそうになった時などは実況を中断すべきです。そんな国民の恥を、国営放送が内外に発信する必要は無いと思うからです。 (ロ)国会中継中の画面に、『NHKは、本会議と予算委員会以外の委員会は重要と考えないので、中継しません』と言う字幕を流すべきです。

① 内閣委員会
② 総務委員会
③ 法務委員会
④ 外務委員会(参議院は外交防衛委員会)
⑤ 財務金融委員会
⑥ 文部科学委員会
⑦ 厚生労働委員会
⑧ 農林水産委員会
⑨ 経済産業委員会
⑩ 国土交通委員会
⑪ 環境委員会
⑫ 安全保障委員会(参議院には有りません。)
⑬ 国家基本政策委員会
⑭ 予算委員会
⑮ 決算行政監視委員会(参議院は決算委員会と行政監視委員会に分かれています。)
⑯ 議院運営委員会
⑰ 懲罰委員会