MARU にひかれて ~ ある Violin 弾きの雑感

“まる” は、思い出をたくさん残してくれた駄犬の名です。

ゴジラの逆襲

2012-06-06 00:00:00 | その他の音楽記事

06/06      ゴジラの逆襲




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 すでにご覧いただいた音源映像

 世界的に知られているとは言い難い、指揮者、
宇宿允人 (うすきまさと) 氏による演奏でした。




 これをリンクしたのは、Facebook の中の、Classical
Music Humor
というページ。

 記事のタイトルは、"How to ignore the conductor...."
(2012_05_27) です。



 これ、『こうして指揮者を無視する』ですから、穏やかでは
ありません。 少なくとも、真面目な演奏が、笑いの対象と
なっているのですから。

 事実、そこで見られるコメントも、ほとんどが嘲笑混じり
のものばかりでした。




 今回も、その同じコメントをご覧いただきましょう。

 拙訳、原文の順で、数字がある場合は、"いいね!"
(賛同者) の数。



 そして、前回は無かったものですが、私がそれぞれに
さらに付け加えたコメントです。 いささかオーヴァーに
書かれていますが、もちろんこの場に限った話です。




 "これを真似ると指揮できない" の方がいいのでは。
演奏者が気の毒だ!

 More like "how not to conduct"... I feel sorry for
the players!

 23



 とんでもございません。 「少しは真似て欲しい。」
そう思わせる指揮者ばかり見かけます。

 「彼が完璧だ」…などとは、もちろん言いませんが。





 バーンステインも "先振り" を好んだけどね。

 though Bernstein liked conducting ahead!

  6



 それ以上に、指揮台上で好んでジャンプしたけどね。





 ギャオ!

 "Wow!"



 発声練習の場ではニャイぞ、ワン!





 解らんね!

 i don't get it!

  2



 何がさ? 書く以上は明確に発言しなよ。





 オーオー。

 o.O

  1



 オウ、オウ、何だってんだい!?





 映画のゴジラみたいだ。

 It's like a Godzilla movie.

 10



 野球のゴジラ松井、復帰。 頑張れ~! 逆襲だぞー。





 冗談じゃないわよね???

 Wtf???

  2



 ハイ、現実ですよ。 真摯に受け止めてください。





 真の栄誉はセクション リーダーたちへ。
何とか全体が持ち答えているんだから。

 Real kudos go to the section leaders
for holding this together.

 20



 違うよ。 一人ひとりが指揮者と、眼に
見えない糸で繋がってたんだから。

 そこまでの眼力は無いでしょ?





 あれじゃサンダーバードだよ。 すべて人形劇のガラクタさ。

 He looks like a Thunderbird, all puppetted and stuff.

   3



 木偶の坊 (でくの棒) と呼べる指揮者なら、ほかに一杯
います。 操っているような顔して、実はオケに着いて
行くのが精一杯なのがね。 主張、介入だけは人一倍
やろうとするけど、テンポ感が不正確だから邪魔になり、
オケの自発的なアンサンブルにとって有害な場合が多い。
音を出す準備のための "間" など、望むべくもない。





 「コンマスを見ろ! コンマスを見るんだ!」…って、よく
言うよね。 うまく行かない唯一の箇所は、ホルンだけの
ところだよ。 横並びだからさ。 指揮者がホールを借り
切り、演奏者たちを金で買ってるのは、明らかだろ?

 ?"Watch the concertmaster! Watch the concertmaster!"
the only place it doesn't work is the horn soli, since they're
side by side. Obviously the conductor rents the hall and
buys the players.

  8



 ホルンの箇所は、確かに指揮者の責任が大きいと思い
ます。 しかし "金うんぬん" は事実無根ですよ。





 カルロス・クライバーの方がマシだわ!!!

 es mejor Carlos Kleiver :D !!!

  1



 指揮者の Kleiber 父子なら知ってるけどね。 Kleiver
なんて、居ない居ない バー : Bah !!!





 アーサー・フィードラーが指揮した、古い映像を観て
ごらん。 まったく同じ指揮ぶりさ。 ボストン ポップス
の連中が着いて行っただけでも不思議だけどね。

 Take a look at old conducting clips of Arthur Fiedler.
He conducted in the very same manner. I don't know
how members of the Boston Pops were able to even
follow him.

  2



 それって、何の曲? 私は40年ほど前に、アメリカで
その指揮に接しました。 オケは違うけど。 本番で、
『フィンガルの洞窟』序曲を整然と指揮し終っても、聴衆
の反応が無かった。 曲の終りが静かだからか?

 すると彼、「おしまいだぜ!」 (That's it !) と小さく
吐き捨て、会釈もせずステージの袖から消えました。

 続くメンデルスゾーンの Violin協奏曲では、第Ⅲ楽章で
ソリストがもたつきました。 原因は記憶違い。 すると
今度は 「クソ!」 (Shit !) と声を上げ、譜面どおりにオケ
のパッセジに突入しました。 ソロの途中でも容赦なく。

 …関係無いですね…。





 あんなヒトの下で演奏するなんて、何という悪夢でしょう!

 What a nightmare to play under him!

  5



 「本番 案の定 凄みのある演奏。」 演奏会当日の
私の日記です。 当夜、私はこのヒトの下で演奏して
いました。

 その迫力は、「何度でも夢に見たい」と思うほどです。
決して悪夢ではありませんよ。





 あれは一体何だい? ロボットの踊りじゃないか。

 What's the matter with him ? Look like a robot dance :)

  2



 人形劇の次はロボットか。 内面の魂の振動が感じられ
ないの? 可哀そうに…。 あんたがロボットでしょ?





 あらまあ! 気分が悪くなるわ。

 .................My God! feel anxiety.....



 嫌いなモノ、無理して聴いていただきたくありません。
早めにお休みくださいませ。





 あんれまあ、あれに着いて行くんだから、オーケストラ
には百万%の超能力があるんだね。

 My god, that orchestra must be 1000000% psychic to
have followed that.

  5



 ありがとう。 別にイヤイヤやってたわけじゃないんだよ。





 ハハハハ…やれやれ…。

 hahahaha...goodness.....

  1



 バカバカ…やれやれ…。





 奇跡よ。 彼は16分音符をすべて指揮できると思うわ!

 It's a miracle. I think he was able to conduct all the
16th notes!

  9



 そうですか…。 この楽章には出て来ないけどね、
16分音符は。 それ、承知で言ってるの?





 指揮者オーディションのときのヴィデオを思い出すよ。
OAYO (っていう青少年オケ) で、アヴィヴァを採用したんだ
けどね!!!

 Reminds me of some of the videos when we auditioned
conductors for OAYO before we found Aviva!!!



 そうなの? 内面からの深い呼吸を伴って音楽が伝え
られるような指揮者が増えれば、アメリカ人の音楽観も
少しは変わるのにね。 教育は大事だよ?





 演奏者が尊敬の念を抱いていないのは明らかだわ。
彼が登場しても、みんな座ったままなんだから!

 obviously they have no respect as did not stand for
his entrance !

  3



 あのねぇ…、曲の前で毎回立ち上がったりはしないの、
我々は。 言いがかりも甚だしい。





 アジア人が失敗するのを見たのは初めてだよ。。。

 It's the first asian i see who do the things wrong... =P

  5



 何? これ。 人種差別意識を感じるんだけど、ボク。





 むしろ人類史上かつてない、糞ったれ指揮なんじゃない!

 More like the crappest conducting ever known to man!

  3



 貴女がた、何百万歳の遺物なのさ!? よう言うわ…。





 とても特色のある指揮スタイルだ。 明らかにこのオケ
は、見慣れちゃっている。 すべての "入り" がピッタリ
だからね。

 It is a very distinctive conducting style - one which
the orchestra have obviously become accustomed to
seeing as all their entries were spot on.

  6



 そのとおり! 彼の語法は、確かにユニヴァーサル
とは言い難い。 逆に、「解りやすくても音楽が無い」
指揮者が多すぎる。

 伝える能力、深い内容…。 その両立は、指揮者に
とって大きな課題です。





 幸いにも演奏者たちが、この "強引な入り"
を無視しているわ。

 afortunadamente los músicos ignoran esa
"entrada imposible"

  1



 "予め" 次の拍の位置が伝わっていれば、肝心の拍自体
を視る必要など、本来は無いのです。 それは "結果" に
過ぎず、「確認して安心する」…程度の意味しかありません。
余計な神経を遣わなくて済むので、その分、演奏者は自分
の仕事に集中できる。 結果として演奏の精度は上がる。

 指揮者がタイミングを裏切らなければ…の話だけどね。

 準備しなければならないボクたちは、鑑賞者の視点とは
違うの! Le es claro ?





 音楽は演奏者次第で、指揮者次第ではありません。 それが
幸いしましたね。 さもなくば、列車は直ちに脱線するでしょう。

 Good thing the music is really up to the performers and not
the conductor or that would be a train derailing so fast.



 本当に指揮者が悪かったら、その影響は演奏家に、ひいては
演奏全体に及びます。 そうなると、「指揮者は良かったが、オケ
は悪かった。」 …そんなトンチンカンな批評も、よく見られます。

 何にも解ってない批評家たちに、オケのメンバーたちが何度
泣かされたことか…。

 「悪いオーケストラは無い。 ただ悪い指揮者がいるだけだ。」
有名な格言ですね。 救いようの無いオケに実力以上のものを
発揮させるも、彼らの努力をぶち壊しにするも、共に指揮者次第
なのです。





 入るとき、誰も躊躇しないのはなぜさ? やれやれ、
こんなの初めて見たよ!

 por que cuando entró nadie se paro? bueno eso no
lo habia visto antes!



 事前に "体全体の呼吸" を感じさせず、「眼だけで
棒を見ろ」…なる教育や悪習がはびこっているのは、
一体なぜなのさ…。





 いかすわ、まる二小節も演奏者が遅れてるじゃない!!
…ざけんじゃないわよね?!?!

 Cool They are a couple full measures behind him !!
WTF ?!?!

  1



 二小節? そのぐらい前から音楽の流れを示す場合は
あっても、「その音を "事前に出せ"!」…という意思など、
彼からは感じないでしょ? その差が問題なんです。





 ハハハハハハハハハ、滑稽の極みだよ。

 jajajajajajajajaja no way that s funny



 "コケ" にしやがって…。





 爆笑ものさ。

 LOL



 これらの発言すべては、無知の極みとして
Facebook 上に残ります。 www





 ウチの子たちを思い出すわ、チビのハムスターだけどね。
奏者たちを尊敬するわよ!

 he reminds me of our kids´ little hamster :-) my respect
for the players!



 我々はハムスターの僕で充分です。





 私は彼の指揮で弾いたことがあるが、練習の際、極度に
イラつく指揮者としても知られている。

 I have played under his conducting. He was also known
as an extremely irritabile conductor at rehearsal.

  7



 これは本当です。 良く解釈すれば、「大目的のために
自分がこれほど粉骨砕身の思いをしているのに、若い
お前たちはどうして手を抜くんだ!」 そう叱咤激励して
いるようにも思えます。

 「本番 案の定 凄みのある演奏。 罵倒された個々の
Solo奏者が指され拍手受ける様に感動。」

 私の日記の続きです。





 指人形たちが帰って来たぜ! 今回は
クラシック音楽編なのさ、な?

 the muppets are back in town! this time
with classical music! YEAH

  1



 今度はちっぽけな指人形か。 私たちも
含めてね。 光栄です。





 指揮者がどうだろうと、彼らは一緒に弾き出せるんだね…。
オケ側の音楽家たちは本当に優秀だ。 どうなってるのか
解らんが…。

 Altough the conductor, they can begin together... orchester
musicians are really good, how they do this is a secret for me...



 だから言ったでしょ? 事前に呼吸が伝わっているから
だって。





 あいつ、何て曲、指揮してるの? オケがやってるのと違う曲
なのは確かだ。 一小節にビートが7つもあるなんて、いいね。

 What piece is this guy conducting? It's sure not the same
one the orchestra is playing! I love how there are seven
beats in the measure.

  3



 理想は、「最小限の数の動作で、最初の5小節分の緊張感を
伝える」…ことです。 もしかすると、「それが自分には出来ない」
…と感じたゆえに、彼は "あの形" を選択したのかもしれない。
何と言われようと承知の上でね。

 人間は誰でも至りません。 「たとえ自分は不完全な存在で
あっても、"ああいう音" を出すことが究極の使命だ。」 そう
思わせる姿勢に、我々は心打たれるのです。

 ただし、動作の数は最小限でも、それに要する時間は充分で
あるべきです。 時には何十秒、あるいはそれ以上に亘って、
緊張感を充実させる必要があるでしょう。 指揮者の手が動く
はるか前から、奏者たちとの交信はすでに始まっています。

 指揮者の表現は、人それぞれです。 少なくとも、これらを
感じない指揮者よりは、はるかにマシなはずです。





 あの指揮はフルトヴェングラーを思い出す…。

 His conducting reminds me of Furtwangler...



 いい意味で言ってくださっていることを望みます。





 指揮をするのは、オケに君臨してる者だわ…
そうなると…それも、ここまで来るとね…。

 da dirigiert der Orchesterbestuhler. . . .wenns
so was gibt. . . wow, so was von daneben,. . . .

  1



 ただ外から眺めるだけだと、演奏者のみならず、己に
対しては想像を絶する厳しさを彼が課していることが
解らず、そういう誤解を生んでしまう。 いずれにせよ
両者には、共に大きな至上命令があるのです。





 正直のところ、他の指揮者との違いが解らないね。
ヤツらもカッコウつけるのが好きだから、一拍前を
振るのさ。

 Seriously, I can't tell the difference between him
and other conductors. They also like showing off
and conducting one beat ahead.

  2



 聞えて来る音と、視覚との一致を望むのは、鑑賞者の視点。
そして、客受けを狙う派手好みの指揮者が用いる、常套手段
でもあります。

 でも、呼吸の準備が必要な演奏家は違う。 すべてを事前
に整える必要があるのです。 オケでも、室内楽でも、また
ソロの場合でも。

 指揮者たらんとする人は、自ら楽器を奏で、アンサンブル
に習熟する必要があります。 でないと、演奏には 「テンポ
や音のニュアンスに応じた、様々な呼吸法がある」…ことが
理解できないでしょう。 ただ "短く鋭く吸って止める" 方法
だけではなく。

 それが、手の、時には体全体の奥から発する動作となって
現われるのです。 それは、指揮者の背中から聴衆に伝わ
ることもある。 また、映像を伴わない音源であっても、いい
演奏なら、そのやり取りの "間" と、個々の音との "調和"
が感じられるはずです。

 そこには人間同士の "呼吸の掛け合い" がある。 それ
に興味を抱いていただければ、鑑賞の質は、また別のもの
になるかもしれません。





 いい音楽だと思うわ。 みんな彼によく着いて行ってるし。
変わってるけど、いいマエストロです。

 Sounds good to me. They follow him nicely. Looks like
a different, but good maestro.

  1



 願わくは、"変わってる" ではなく、それが一般的にならん
ことを。 指揮者も人間。 誰しも不完全な点はあります。





 確かに無視されてるね…ハハハハ

 si que le ignoran focaso..... jajajaja



 指揮者と演奏者の間の絆が見えず、
蚊帳の外に居るのは貴方です。





 ハハハハハ、おんやまあ。 今週一番の見ものだったわ!!

 Hahahaha hah omg best thing I have seen this week !!



 猫に小判、豚に真珠。 Do not cast pearls before swine !!





 音楽家たちは曲を知り尽くしているから、どのみち、実際は
指揮者なんて要らないのよ。

 The musicians know the piece by heart so they don't really
need a conductor anyway.



 最低限の意味ではね。 でも、「彼が一緒に居てくれるだけ
で、いい演奏が出来る!」 そう思わせるのが偉大な指揮者、
あるいは音楽家なのです。





 ありゃー。

 ouch!



 アチョー!





 あの人、Rowan にレッスン受けないと駄目だわ。

 Rowan must gave him some lessons :
> http://youtu.be/K2tpBwVuSKc

  4



 それとも、"must have given" (受けたはず) のつもり?
貴女、英語のレッスン受けないと駄目だわ?





 みなさん、違いますよ! 彼の指揮はまったくもって正確です。
オケはやるべき事が常に解っているし。 偉大な指揮者たちを
見なさい、クレムペラーでもフルトヴェングラーでも。 その指揮
は、時には眼障りです。 でも彼らは世界的な指揮者の範疇に
入るのです。 大事なのは、指揮がどう見えるかではない。
オケがどう演奏するかが重要なんです。

 You are wrong, fellows! He conducts absolutely correct as
the orchestra always knows what to do. Look at such great
conductors like Klemperer or Furtwängler, it sometimes hurts
to look when they were conducting, but they belong to the
world's greatest conductors. It is not important how it looks
but how the orchestra plays...

  4



 ……。





 …あるいは、ツンボの Beethoven のモノ真似でも
やってるのかね?

 Or... is he trying to imitate the deaf beethoven?

  2



 眼がご不自由な上、心の余裕が無いんですね?





 衝撃的なほど美しい音楽だわ。 彼の動きのアクセント
や色調に、一旦慣れてしまうと、すべてがね。 最初は、
私には不格好に見えたけど! 後になって彼の言葉に
耳が開けました。 そこには音楽がある。 明らかです!

 stunningly beautiful , the music everything once you
learned the accent and timbre of his movements ,at first
it was awkward to me ! Then I opened up to his language ,
the music is obviously there !

  1



 鋭い眼力、洞察力は、視覚だけに依存しません。





 そう、この曲は "いわくつき" だからね。 ところで、我々も
これを六月にやるけど、ボクは指揮者を見ないことにします。

 yeah... this piece has always problem...! by the way. we will
play it on june ! )) i will not look at the conductor ))



 頑張ってね。 さすがに "一切視ない" わけには行かん
でしょうが。





 ひょっとして、音源と映像が、この録音ではズレてるだけかも
しれないけど、誰もそう思わない?

 Has it not occurred to anyone that this may be merely due
to an offset between the audio and the video tracks of this
recording?



 思わないわ~。





 面白いわね、ヘヘ。

 interesante jeje



 "ヘヘ" があるということは…。 いい意味じゃないな、ヒヒ。





 弓の動きは音楽と合っている。 だから、遅れてるのは
指揮者だけみたいだよ。

 the bowing fits with the music, only the conductor
seems delayed!

  1



 早い、遅れる…。 どっちなの? 色んな意見があるねぇ。





 演奏経験が中高バンドだけの方々には、滑稽に見えるかも
しれません。 なぜなら、指揮者は拍をただ打ち続け、いつ
大きくするか、小さくするかを解らせればいい。 そうでしょ?
ところがこの場合のオケはプロで、そんな事はとうに解って
いる。 だから彼は、それ以上の意思の疎通を行っているの
です。 (音の出るのに) 先立ってね。 だからこそ、演奏者
たちは準備できるのです。 これは珍しいか? そのとおり
です。 では、これはアホくさいか? 断じて違います! 

 I suppose to? people whose only experience with music is
playing in a high school band, this will look funny. After all,
the conductor just has to keep the beat and tell the players
when to get loud or soft, right? In this case, a professional
orchestra already knows how to do that, so he is communi-
cating a good deal more, and ahead of time so they will be
prepared. Is it unusual, yes. Is it ridiculous - absolutely not!

  6

 ………。





 残念ながらそうじゃないさ。 どんなオケ奏者でも、一つ
振られるのを見て正確に弾き始めるのは不可能ですよ。
もちろん指揮者は、メトロノームを刻むヒューマノイドじゃ
ない。 演奏では活力を与え、感覚面を担い、形而上学的
な深層にも迫らなければならない。 だけど、棒を振り回す
だけで誰も着いてこないんじゃ、何の足しにもならない。
今回は幸いにも、強力なコンマスがいた。 でも、そうじゃ
なかったら…。 私の経験からすれば偉大な指揮者には、
通常は平静な者だっているし、動きが最小限の者さえいる。
にもかかわらず、必要な活力や緊張はすべて伝わって
来る。 クナッパーツブッシュ、フルトヴェングラー、(この
両者は動きは大きいが、やり過ぎではない、) カラヤン、
カール・ベーム…。

 I am sorry Timothy, but it is impossible for any orchestra
player to see a "1" to come in in time... Of course a conductor
is not only a humanoid metronome and also responsible for the
energy, feel and the whole metaphyiscal layer in a performance,
yet waving around your stick so that no one can follow is not
helping. If you are lucky like here, you have a strong concert
master. If not.... For me experience has shown that some of
the greatest conductors usually are quite calm, sometimes
even minimalistic. Yet they transport all the necessary energy
and tension. Think of Knappertsbusch, Furtwängler (both had
large gestures, but never too much...), Karajan, Karl Böhm....

  2



 「緊張感を持続させるためには、別に棒を震わせる必要は
無い。」 もし出来ればね。 その点は同感で、先に述べた
とおりです。

 でも、「みんな、ちゃんと着いてきた」よ? 確かにコンマス
は強力だったが、「負担がそこだけに集中した」…と見るのは
誤りです。 何度も言うように、一人ひとりが指揮者と繋がって
いたから。

 ところで指揮者としてのリヒャルト・シュトラウスは、本当に
「棒の動きが最小限だった」…と、私もドイツ人の直弟子から
聞かされました。 でも、「その方法が唯一正しい」のではあり
ません。 曲にもよるし、「様々な表現の一角に過ぎない」…と
私は思います。





 まさにアメリカ版のゴジラ映画だぜ!

 Just like an American dubbed Godzilla movie!



 日本版を観てから言いなよ。 二作目 『ゴジラの逆襲』
はね、アメリカの水爆実験が関係した話なんだぜ?





 音楽と指揮者がズレていると思う!

 I think there is an offset between
the music and the conductor! ;)

  1



 "眼でしか指揮者を視ていない" いい例です。





 とにかく彼の音楽を聴き、その音楽だけを論じよう。
産まれた音楽がすべてだ。

 Just listen to his music and criticize only his music.
The music produced is everything.

  1



 彼にも私たちにも、演奏全体の共同責任があります。
美点にも欠点にも。





 オケの演奏は驚異的だけど、どれほど知られた曲なのかを
頭に入れましょう。 だから、こんな変テコな指揮者が居ようが
居まいが、演奏は可能です。 指揮棒をあんなに振り回すの
は止めた方がいい。 それが問題なんです。 正確なダウン
ビートの指示が一切無いので、小節の頭が解らないわ!

 Think the orchestra played fantastically well but it's such
a well known piece that it could probably be played with or
without that odd conductor. He needs to stop shaking the
conducting baton so much! That's the issue. There is no
sign of a concise down beat for the start of each bar!!



 もし "鋭いビート" のことを言っておられるなら、この楽章に
はそぐいませんよ? それでは、「頭だけ鋭くて尻つぼみ」!
でも、一小節には八分音符4つ分の重みがあるんですから。

 「個々の音には形がある」…のと同じです。 何のことか、
貴女には解らないでしょ?





 どうも彼は一小節先に行ってるようだね。 終止形の部分
以外は。 どうやって演奏者たちが着いて行けるのか解らん
箇所も幾つかあるが、よくあることだ。

 He seems to be a measure ahead except cadence points.
Not sure how musicians cope with it but this is done in
some places.



 これだけ言っても解らないのか…。 よくあることだ…。





 指揮者なんて、本当に必要なの!??????? そのいい例
だわよね。

 goes to show, do you really need a conductor!???????



 必要です。 発言には、その人の音楽経験が顕われて
しまうから怖い…。




 さて、実は最後にもう一つありました。




 友人が偶然リンクしてくれた、2005年12月1日の演奏会、
私はオケで Viola を弾いていました。 指揮者の宇宿 (うすき)
氏は、少しでもいい音楽を作ろうと容赦しません。 時には
乱暴な言葉を、しくじった奏者に浴びせます。 またある時
には、時間が来ようと練習を止める素振りさえ見せません。

 演奏後、我々は全員、氏に感謝の念を抱きこそすれ、演奏
中に氏を無視した者など、誰一人として居ません。 ズラズラ
上に書かれているような、阿呆くさい形でなんてね。

 氏は2011年3月5日に逝去されました。



 A friend of mine has got a link, by chance, of the concert
on Dec. 1, 2005, when I played viola among orchestra. The
conductor, Mr. Usuki, was relentless in making any better
music, sometimes with vulgar words upon unsuccessful
players, and other times without stopping rehearsals at all,
though the time was over.

 We all thanked him after the concert. But no one ignored
him during the performance, in a silly way mentioned all here
above.

 He passed away March 5, 2011.





    (続く)