06/22 頭の体操 (107) 漢字クイズ
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『頭の体操 漢字クイズ』 カテゴリーでは、
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04/04 ~ 04/13 に登場した外国語の人名、地名、用語が、
カタカナ表記で (1) ~ (20) に、登場した順に並んでいます。
また、(A) ~ (T) に並んでいるのは、それぞれを漢字で
表記しようとしたものですが、どう読めばいいでしょうか?
(1) サンスクリット語 (2) ソナー (3) フォン・ブルンスヴィク
(4) フィンランドのスオミ族 (5) マジャール族 (6) ルビンシュタイン
(7) 作曲家カウエル (8) ドン・ジョヴァンニ (9) ダンボ
(10) ラグビー (11) タックル (12) ショートパンツ
(13) タッチダウン (14) モノラル盤 (15) ヴィヴァルディ
(16) シャコンヌ (17) ブルガーニン首相
(18) 人工衛星スプートニク (19) プラハの春
(20) アフガニスタンへの侵攻
(A) 男母 (B) 手苦 (C) 借金脱 (D) 裸愚引 (E) 粗投荒
(F) 処音飯次 (G) 多恥駄運 (H) 侮威張弟
(I) 不良歯之腫 (J) 模之俺流版 (K) 鈍女不安児
(L) 流壜酒多飲 (M) 本気為訴求 (N) 酸素食狸吐悟
(O) 不穏震盗魚籠 (P) 殺去苦夏蚊餓
(Q) 震餓悪人殊勝 (R) 不隠乱殿過御身俗
(S) 塵光栄制風飛荷狗 (T) 吾怖蟹酢淡屁之新香
[解 き 方]
・ 漢字を読み、主にその音を用いて、原語での発音を表わそうと試みた
ものです。
・ 音読み、訓読みが混ざっています。 必要な場合は、濁点(゛)、
半濁点(゜)、送り仮名を補ってください。
・ 従来のカタカナ表記による読み方とは、必ずしも一致しない場合が
あります。
・ 音ではなく、単語の意味を外国語に置き換え、その発音を用いる
こともあります。 「星 → スター」、「太陽 → サン」のようにです。
今回はありません。
・ 口語的、俗語的にくだけた読み方をすることもあります。
(例) 「汚 → きたねぇ」、「社長 → ボス」。
今回は3箇所あります。
・ 漢文もどきに、順番を入れ替えて読む場合もあります。
(例) 「不読 → よまず、よまん、よまない」。
今回はありません。
・ 人名漢字の中には、“姓”、”名” ともに含まれている場合もあります。
姓に加えて "first name" をご自分で補ってください。
(例) 「ヨーゼフ・シュトラウス」。
今回はありません。
・ 音や意味とは無関係で、漢字から連想しないと解けないものも!
今回はありません。
・ 厳密に見るといい加減なものもありますが、そこは冗談の世界。
お見逃しくださいませ。
解答
↓
以下、04/04 頭の体操 (99) 漢字クイズ 問題/解答より
(1) サンスクリット語 (N) 酸素食狸吐悟
サンスクリット "語" と書いてしまった、無知な私。 これで
は "日本語語" と言うのと同じ。 ただ "サンスクリット" で
充分なのだそうです。
「インド・ヨーロッパ語族(印欧語族)に属する言語である。
ギリシア語、ラテン語、ペルシャ語や、英語を含む現代ヨー
ロッパの多くの言語と同じ起源をもち、語彙や文法の面で
さまざまな共通点をもつ。」 上記の解説ページには、そう
書かれています。
しかしその字体は、アルファベットに慣れた私にはチンプン
カンプン。 梵字と呼ばれる、あれです。 これには、さすが
の狸さんもビックリ。
また住民数は少ないながら、インド南部で今日でも使われ
ている文字に、グランタ文字があります。 人間がお辞儀し
ているような字や、私には三輪車のハンドルに見えるものが。
えーと、狸さんが酸素、吸ってるようなのは、無いかな…。
(2) ソナー (E) 粗投荒
"SOund Navigation And Ranging" の頭文字で、強いて訳せば
"音響による、航海機器および探信儀" でしょうか。
解説ページ中の "歴史" の項目には、古くは "レオナルド・ダ・
ヴィンチによる大型帆船の探知" の記載があります。 20世紀
に入ると、タイタニック号事件を契機とした氷山発見の必要性、
たび重なる大戦での潜水艦対策…。
軍事目的によって科学技術が飛躍的な発達を遂げたのは、
ここでも例外ではありません。
(3) フォン・ブルンスヴィク (O) 不穏震盗魚籠
魚籠、魚籃 (びく) は、釣った魚の入れ物。 古来は竹、網など
で作られましたが、最近はもっぱらヴィニール、プラスチック製。
鮮度を保つために、水筒状のものもあります。
これ、難読語の筆頭なんだそうです。
"びく" を検索していると、【池魚籠鳥】(ちぎょ-ろうちょう) なる熟語
に行き当たりました。 ただし読み方を見ても解るとおり、池の魚、
籠の鳥。 意味は、宮仕えなど、身の上や生活が不自由なこと。
さらに検索を続けると、【ビックカメラの隠語】。 漢字の "魚籠"
がですよ? へえ~。
Beethoven の"不滅の恋人" と考えられていた、テレーゼ・
フォン・ブルンスヴィク (ブラウンシュヴァイク)。 「なんで、私
がこんな所に登場しなきゃいけないのよ!?」
ええ、私もビックリしてるんです。
(4) フィンランドのスオミ族 (R) 不隠乱殿過御身俗
"フィンランド人" って、どういう人?
こう尋ねられれば、私なら「フィンランド国籍の人でしょ?」
と言ってしまいます。 ところが、そんな単純な答では駄目。
「民族がフィン人の人」…を指す場合もあるそうです。 今日
のフィンランド人は大半がフィン人ですが、「スウェーデン系
や、サーミ人も含まれる」…と書かれています。
じゃ、フィン人って? サーミ人って?
フィン人は主にフィンランド語を話すので、言語的にはウラル
系なのだそうです。
サーミ人は、いわゆる "ラップランド" に広がる "辺境の人々"
で、人種的に、またかつては言語的にもフィン人と近かったとか。
以上を理解するだけでも、私にとっては大変。 これにさらに
スウェーデン系の人々が加わり、今日のフィンランド国を構成
しているのだそうです。
その "フィン人" が分れ、「800年までにはスオミ族、ハミ族、
カレリア族が成立した。」
かのシベリウスの音楽を聴くと、必ず出て来るのが "スオミ"、
"カレリア" という言葉。 主流たるフィン人の一族なんですね。
じゃシベリウスもフィン人? 実はスウェーデン系なんだって。
う~ん、ますます複雑だ…。
ちなみにフィンランド語の単語は、最初の母音にアクセントが
来ます。 (したがって、私屁利薄…。 貴方は?)
(5) マジャール族 (M) 本気為訴求
フィン人は、民族的には北ヨーロッパ系。 でも言語的には
ウラル語族系。 同じウラル語族にハンガリー語があります。
ハンガリー語を話すマジャール族(人) は、「人種的には "コー
カソイド"」…とあります。 東欧、中近東からインドにまで広が
る人種ですが、名称は "カフカース地方" に由来します。
カフカースは、東西を黒海とカスピ海に挟まれ、今日で
は北オセチア、チェチェン、アゼルバイジャン、アルメニア、
グルジアの各共和国、それにナゴルノ・カラバフ自治州
などがあります。
関連記事 『頭の体操 (100) 漢字クイズ 問題/解答』
(1) ウラル語族とインド・ヨーロッパ語族
(6) ルビンシュタイン (L) 流壜酒多飲
ここではピアニストのアントン (1829-1894) のこと。 ロシア流
ピアノ学派の元祖とされています。
まだ31歳のときに開いた音楽学校に、さっそく入って来たのが
チ(ャ)ィコーフスキィ。 官吏に成り立ての21歳でした。 以後、彼
は作曲家として歩む決心をします。
その音楽学校は、開校翌年の1862年にサンクトペチェルブルク
音楽院となります。 ロシアの音楽界には、専門的な教育機関は
それまでありませんでした。
アントンの弟ニコライは、やはりピアニスト。 こちらはモスクヴァ
音楽院を1866年に創設しました。 26歳になった作曲家を、今度
はスタッフとして招きます。
さて、厳密に言うと、"流壜酒多飲" は間違い。 ロシア語に
忠実に読めば "流壜酒酊飲" です。 バレェのイダ・ルビンシ
テインも同じ。
ポーランド出身のユダヤ系ピアニストの方は、"アルトゥール
・ルービンシュタイン" です。
私にとっては、あまり変わりません。 どのみち、もうすぐ
"第三のビール" を飲むからね。 壜じゃなく、缶を少し。
(7) 作曲家カウエル (P) 殺去苦夏蚊餓
アメリカのヘンリー・カウエル。 ここでは、"トーン クラスター"
を最初に用いた作曲家として登場しました。
その作品は、ピアノのための "Dynamic Motion" (音源) で、彼
はまだ19歳でした。 指だけでなく、「両腕を鍵盤上に投げ出せ」
…と指定された箇所もあります。
結果として生じるのは、二度音程の集積。 長二度も短二度も
あります。 このSecundalを譜面で見ると、このようになります。
上記の曲とは無関係で、単純化した形ですが。
さらには、鍵盤を「鳴らさないで押さえ続けろ」…なる指示も。
これは、実際に鳴っている音を共鳴させるためです。
最初はピアニストとして活動し、作品中では無調音楽、多調
音楽、複リズムなどの実験を続けました。 しかし関わった創作
分野は実に広く、手法も一様ではありません。
「貴方の "トーン クラスター" を、自分の作品で採用しても
いいですか?」 そう依頼してきたのは、かのバルトーク。
"String piano" と呼ばれる手法では、楽器の中に屈み込み、
弦に直接触って音を出します。 鍵盤を叩くのではなく。
これが、ジョン・ケージに "プリペアド ピアノ" のアイディアを
与えたのでしょう。 ケージの最初の "作曲の師" と言えるのは、
実はカウエルなのです。
その他、師弟、交友関係を巡って登場する作曲家は、膨大な
数に上ります。 [Henry Cowell](英語版) には、詳細な記載が
あります。
(8) ドン・ジョヴァンニ (K) 鈍女不安児
ここでは女親に限らない例を幾つか。
物心ついたら赤面するような名を、子供に付ける親。
歩道と車道の区別が不明確な道路で、子供を車側に
曝しながら、握った手を振って歩く親。
子供が飛び跳ねても、手さえ繋がない親。
自転車の並列走行。
縦列でも右側走行。
左側でも、ジグザグ走行に無頓着。
子供が電車内を走り回り、喚いても、一顧だにしない親。
車内で赤子が泣き喚いても、「しょうがないだろ!」と、
不貞腐れる親。
アイスクリームや飲み物の汁を垂らして歩きまわる子供
に無頓着で、自分の服を見立て続ける親。
パチンコなどに熱中して、子供の存在を忘れる親。
音楽などに熱中して、子供の存在を忘れる親。 これは私…。
"giovane" (若い) には、"軽率な"、"思慮の無い"、"未熟な"
という意味もあるようです。
(9) ダンボ (A) 男母
耳が桁はずれに大きいばかりに…。
「(母親) ジャンボはその子象にジャンボ・ジュニアと名づけたが、
他の象達にそのことを笑われ、ダンボとあだ名されてしまう。」
"dumbo" には、元々 "あほ" の意味があるからです。
友人の鼠ティモシーに暗示をかけられ、眼も眩むような高所
から跳び下りたダンボは…。 下には、燃え盛る火炎の輪が
あります。 …幼少時に観た、その場面。 いまだに忘れられ
ません。
そこで、"dum" (あほ) を含む単語を集めてみました。
"dumbbell" (亜鈴、ばか)。 "dumbhead"、"dumkopf" (とんま)。
"dummy airplane" (模型飛行機)。 "dummy antenna" (擬似
アンテナ)。 "dummy company" (ダミー会社)。
"dumbjohn" (すぐだまされる人)。 これも私です。
(10) ラグビー (D) 裸愚引
解説ページの "歴史" の項目には、イングランドのラグビー
校のことが書かれています。 今や、こちらの方で有名?
また、「正式にはラグビーフットボール (Rugby football) と
呼ばれる。」…とあります。 またサッカー ファンの方々は
ご存じのとおり、"Soccer" は英国だけ。 "Football" の方
が世界的です。
サッカーの呼び名を、各国語で…。
独 : Fußball。 仏 : Football。 西 : Fútbol。 伊 : Calcio。
葡 : Futebol。 露 : Футбол。
イタリア語以外は、すべて同じと言ってもいいでしょう。
ラグビーに、サッカーに、アメフトに…。 何だか紛らわ
しい。 どれが一番古いの? 以下は、[wikipedia]からの
拾い読みです。
「ラグビーの起源は、『1823年、イングランドの有名な
パブリックスクールであるラグビー校でのフットボールの
試合中、ウィリアム・ウェッブ・エリスがボールを抱えた
まま相手のゴール目指して走り出した』ことだとされて
いる。 1840年頃にはボールを持って走る "ランニング
イン" が確立して普及しだしたのは確かであるが、その
第1号がエリス少年だったかどうかは諸説ある。」
要するに、古くから欧州各地に "フットボール" なるものが
あったのね。 内容は様々で、手を使うのが、一時的にせよ
許されたり、許されなかったり。 どこでも同じように プレー
していたかというと、そんなはずはない。 ルールなんて、
何でも後から出来るものですよね?
次はサッカーです。
「共通ルールが1846年ケンブリッジ大学で立案された
(ケンブリッジルール)。 これが現在のサッカーのルール
の基になった。」
いずれにせよ、"football" で通じるのかな? 世界の
どこでも、サッカーは。
「アメリカおよびカナダで単に football というときは、アメリ
カンフットボールのことを指す場合がほとんどである (ただし
カナダでの場合はカナディアンフットボールを含む)。 現在
の形式のアメリカンフットボールは、1874年に行われた
ハーバード大学とマギル大学の試合に由来する。 当初
は原始フットボールのルールで行われていたが、ボール
の所有権の曖昧さなどから、アメリカ独自のフットボール
開発の気運が高まった。」
何だって? "American" だけじゃなく、"Canadian football"
まであるの!?
調べると、"Gridiron football"、"North American football"
なんて用語まで…!
これじゃ、お手上げ (hold up)。 もう投げ出すよ (throw out)。
"throw in" じゃなくて。
(11) タックル (B) 手苦
競技によって、色々な技があるんですね! 単純な私などは、
何でもかんでも "相手の胴体や足に組みつく" ものだとばかり
思っていましたが。 調べてみると、スポーツや、また人体の
動きに限らないということが解りました。
(航海用語) ロープの効力を高めるためのシステム。
滑車、金属環などを伴う。
(釣り用語) ロッド、リール、ライン、ルアーなどの装置。
じゃあ、元々はどういう意味なの? "tackle" って。 語源
は、中世英語に限らず、オランダ語、ドイツ語、デンマーク語、
スウェーデン語にまで遡り、"take" とも関連するのだそうです。
歯車、装置、rigging (ロープやチェーンなど一式)、捉まえる、
捕える。 …なるほど、"take" か。
ね? "手苦" (テク) って書くの、まんざら嘘じゃないでしょ?
(12) ショートパンツ (F) 処音飯次
これ、"音に処す、飯、次ぎ" と読みます。 じゃあ、次、
行こう!
「ちょっと待て! "飯の次に好き" なのか? それとも、
"二の次で無関心" なのか、どっちだ?」
…あの、どっちでもないんです。 "音に処す、その次が
飯"! これが本当なんです。
「………。」
♪じゃあ、次、行こうね♪
(13) タッチダウン (G) 多恥駄運
私は "ラグビーでタッチダウン" と書いてしまいましたが、
この解説サイトを見ると間違いでした。 これはアメフト用語
で、しかも接地は不要。 敵陣の上空でもボールが入れば
いいのだそうです。
ラグビーでは接地しなければならず、こちらは "トライ" が
正解でした。
ラグビーでのタッチダウンは "防御側がする行為" だって。
知らなかった。 「苦境を逃れ、互角の状態に持ちこめる」…
と考えていいのかな?
何はともあれ、軟着陸 "safe and soft touchdown" にまで
持ち込みたい私でした。
以下、04/07 『変ホ長調の輪』より
(14) モノラル盤 (J) 模之俺流版
ステレオにモノラル。 「なんだ、"2チャンネル" と
"1チャンネル" の差があるだけでしょ?」
単純な私はそう思っていましたが、どうも違うようです。
[音響工学的な定義]には、こんなにたくさん!
よく見ると、スピーカで聴くか、イヤフォンで聴くかによって、
用語も異なるようです。
そう言えば、"モノ(ー)ラル" (monaural) は、【mono (単) +
aural (耳の)】。 イヤフォンだから、耳は一つなんだね…。
それでも、"スピーカ一つ" と "イヤフォン一つ" の差が、
最初は解らなかった私。
「スピーカは一つでも、その音は両耳へ入るからか!」
…と、イヤイヤ俺流の解釈をした私でした。
私がヘッドフォンを着けると、"dummy head" (擬似頭、
間抜け) になります。
以下、04/08 『"和声" と "調和" の狭間』より
(15) ヴィヴァルディ (H) 侮威張弟
昔は "侮威張泥医" と記していた私。 幾ら何でも失礼だ…と
考え直し、書き改めました。
さて、作曲家名と思われる名を付けられた小惑星には、以下
のものがあります。
下線部は発見者名、あるいは観測した天文台名。
番号は、軌道要素確定後の登録番号で、発見順ではありません。
年代の方は発見年です。
リゴー → (3280) グレトリ 1933年。
ベルンゲン → (3338) Richter 1973年、
(3826) Handel 1973年、 (3917) フランツ・シューベルト 1961年、
(3941) Haydn 1973年、 (3954) Mendelssohn 1987年、
(3955) Bruckner 1988年、 (3975) ヴェルディ 1982年、
(3992) ヴァーグナー 1987年、 (4003) Schumann 1964年、
(4076) デュルフェル 1982年、 (4134) シュッツ 1961年、
(4246) Telemann 1982年、 (4330) ヴィヴァルディ 1982年、
(4347) Reger 1988年。
以下、04/13 頭の体操 (100) 漢字クイズ 問題/解答より
(16) シャコンヌ (C) 借金脱
先日ラジオである番組を聴いていたら、「それではシャコンヌ
をどうぞ。」 アナウンサーの一声と共に、"バッハのシャコンヌ"
が始まりました。 これ、固有名詞ではないし、"バッハのシャ
コンヌ" でもまだ不正確です。
考えてみると、作曲者名に触れずに曲が流れる例が、如何に
多いことか。 (サティの) ジムノペディ (第3番) に、(パッヘル
ベルの) カノン。 ひどいのになると、ただ "Violin 協奏曲"。
しかも楽章さえ言わず、カットだらけの代物を5分程度流すだけ。
『田園』交響曲なら、まだ許す。 Beethoven だけじゃないけど。
『花のワルツ』? はい、◎です。 『ただのワルツ』? ××!
「それはそうと、シャコンヌって、何? パッサカーリアとはどう
違うの?」
…そんな事が解ってたら、今頃、こんな侮露愚、書いてないよ。
ほら、こういう記載があるでしょ?
「マッテゾン、ヴァルター、クヴァンツをはじめとするドイツの
理論家は、パッサカリアとシャコンヌの違いを明らかにしよう
としたが徒労に終わっている。」
……フ~~ッ。 "謝困脱" とは、私のことだ。
(17) ブルガーニン首相 (Q) 震餓悪人殊勝
スターリン時代に頭角を現わし、フルシチョフ政権では首相
まで上りつめました。 しかしその後は失脚の連続。 粛清
されなかっただけでも、まだマシかもしれません。
何も解らない小学生時代の私も、ラジオで幾度となく繰り
返されるので、その名を覚えてしまいました。
(18) 人工衛星スプートニク (S) 塵光栄制風飛荷狗
その首相時代に打ち上げられたスプートニク1号は、人類
初の人工衛星になりました。 最高権力者フルシチョフの反応
は、当初冷淡。 打ち上げの成功を聞かされても、「そうかね」
と、すぐ電話を切ったと伝えられます。
しかし、科学大国を自任していたアメリカの受けたショックを
始め、世界中が大騒ぎしているのを知ると、破顔一笑。 「じゃ
驚くようなことをもう一つ、すぐにやってくれたまえ。」
そして、文字どおりに間髪をいれずに打ち上げられたのが、
スプートニク2号。 それぞれ、1957年10月4日、11月3日の
ことでした。
その積荷は狗(イヌ)。 クドリャフカ、またはライカと呼ばれて
いたメス犬ちゃんです。 (犬種のライカではなく、一応固有
名詞です。)
「カッコいいぜ! 宇宙飛行犬だってさ!」
でも、「帰還は当初から予定されてない」…と聞かされて、
さすがの私たち悪ガキどもも言葉を失いました。 またその
死は、直後に発表された状況よりも、さらに悲劇的なもの
だったことが、後に判明しました。 宇宙の塵となるはるか
以前に、その命は失われていたのです。
「ソ連てさ、何でもうまく行ってから発表するだろ? あの
後すぐにさ、今度は人間、乗せたらしいぜ。 呻き声のよう
な音を、アメリカで受信したんだってよ!」 そんな根も葉も
無い、無責任な話を触れ回る悪ガキさえおりました。
"世界が驚くようなこと" だってさ…。 実験に名を借りた
"動物虐待" じゃないか。 歴史に名が残るから "光栄だ"
なんて真っ赤な嘘。 苦しんで死んだだけでしょ。
自分が行けば、世界はもっと驚いたのに…。
関連サイト
『伝説の犬~ライカ~』
『「ライカ犬」搭乗の人工衛星「スプートニク2号」打ち上げから50年』
(19) プラハの春 (I) 不良歯之腫
「あ、知ってる。 プラハの春音楽祭のことでしょ?」
はい、それも確かにそうです。 私も行ってみたい。
でも本当のプラハの春は、ここに一杯あります。 1968年
のこと。
すでに1956年にはハンガリー動乱があり、またかと思った
(だけの) 私。 大学生になっていました。
(20) アフガニスタンへの侵攻 (T) 吾怖蟹酢淡屁之新香
深刻な話、私には似合いませんね。
昼食に、サル回転寿司へ行きました。
そこにはおいしそうな蟹もあったんだけど、どういうわけか手が
伸びなかった。 サル蟹合戦が怖いからじゃないよ。
ひょっとすると、「この記事を夜に書かなきゃいけない」…ことが、
頭にあったからかもしれません。 酸っぱい蟹、怖~い。
「お新香は?」…だって? まさか。 寿司屋で?
いつになく、たくさん食べてきました。 ガリをね。
"溢ガリ数嘆" になって帰って来たよ…。
お疲れさまでした。