まい、ガーデン

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国立近代美術館 『TRIO展』倉俣史朗《ミス・ブランチ》

2024-08-06 08:51:40 | 展覧会

国立近代美術館『TRIO  パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクション』

 

TRIO展なのに単独で。
実物拝見できることをすごく楽しみにしていた倉俣史朗の代表作品「ミス・ブランチ」
ずぅーッと前のTV日曜美術館を観て知った次第で。
その時から、えっ?!椅子でしょ、なのにこんなにも美しいのか、機会があったらぜひ
お目にかかりたいものだと、無理と思いつつ願っていた。願えば叶うって、ほんとか。

 

日常生活とアートの3作品展示の一つ。

造花の薔薇の花があたかも浮遊しているかのごとくに

「ミス・ブランチ」『欲望という名の電車』の主人公、ブランチ・デュボアの名を椅子につけて。

バラの造花を封入したアクリル製の背、座、アームからなり、紫に染色されたアルミアルマイトの
脚部が付く。いったいどうやって作られたのか、知りたいものだ。ネット検索、引用。

制作面を支えたパートナー的な会社の存在があり、その会社社長の話。

板で仕切って箱状にしたところへ熱した溶かしたアクリルを流し込みます。
そのときに薔薇の造花も封入しつつ、少しずつ層を重ねて高さを出していきます。

ただ、その過程でどうしても空気が入ってしまう。そこで、ひととおり流し込みが済んだら、
タンクみたいな圧力釜に入れて圧をかけつつ熱します。そうすると、
空気がアクリルの外に逃げていってくれるのです。

切り出した後、研磨を掛けるのですが、粗いペーパーから細かいペーパーへ、
そして最後は車のボディーを磨くくらいなめらかで平滑になるように仕上げます。
実を言うとすべての工程の中でこの研磨がもっとも大変です。

と話している。全部手作り、そしてこれだけの工程作業、そりゃあ、お値段も高いわけだ。

アルミパイプでできた足を取り付けるのに、アクリルが重いので二人で持たなくては
ならないんでって。あの部分だけで数十キロありますからと言うから、わが家にお持ち帰り
できるわけがない。

オーダーメイドで56脚が制作され、後に18脚が作られたそうな。

ちなみに、薔薇、ご本人は生花にしたかったそうだが、制作過程で失敗し、最終的に香港フラワー
になって。結果とても満足されたとのこと。

 

 

 

 

正面

座ってみたいなと乗り出していったら、つま先が立ち入り禁止の線を踏んでしまって。
はい、係り員の注意を受けたことは言うまでもありません。


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