晴れ、19度、福岡
稲の切り株が残る霜柱の立ったこの田を見たのが、今年の1月でした。春先のまだ寒さが残る中、背中の曲がったおばあさんが一人で、田を耕していました。昼過ぎに通ると、田んぼの端に座って休んでいました。
夏前には、まだ背の低い稲が、この田んぼの半分に植わっていました。次の日に通ると、また、おばあさんが一人で稲を植えていました。
8月の暑い日、稲はずいぶんのびていました。その緑の葉が風に揺れていました。その緑の中に、白いサギがゆっくりと歩いているのが見えました。
まだ、陽があるうちにと訪ねたところを出ました。行きは、車で通ったので気づかなかったこの田んぼ。すっかり、稲は刈られて、束ねられてれています。
舗装された道のすぐ横にある、さほど大きくないこの田んぼです。いつ通っても、丁寧に手入れがされています。きっと、あのおばあさんが、毎年毎年、大事に大事に手をかけているのでしょう。
家も田畑も、人と共に、人が手をかけることで生き続けます。おばあさん、いつまでも元気でいてください。