あたしは、
愛し過ぎちゃうから、ダメなのさ・・・
おはようございます。
昔、私は吉田秀彦と会ったことがある。
ファンの集いや講演会など、そういう場所でじゃない。
プライベートで会った。
それは、私にとってチャンスでしかなかった。
人生最大のチャンスだ。
当時の恋人が、なんと、吉田秀彦の後輩だったから
会う機会を設けてくれたわけだが、
私は、「チャンスが来た!」と思ったんだ。
恋人の前で、そう思ったんだ。
彼には、「吉田秀彦のファンなの」と話したけれど、
本心は、そんな程度の愛じゃなかった。
吉田秀彦を初めてテレビで観た時、落雷に遭ったような感覚を得た。
「あたし、この人と結婚するかもしれん」と感じた。
もちろん、その時は何の繋がりもなかった。
なのに、そんな予感がした。
だから、その数年後に出来た恋人が、その後輩だと聞いた時、
予感は確信になった。
「きたー!運命、きたー!!」と。
ところが、吉田秀彦と逢う日、私はコンビニのトイレに立て籠った。
「おい、おかっぱちゃん?先輩が外で待ってくれてるから出てこい!」
私の恋人はトイレの前で叫んでいたが、私は、
「嫌だ。やめて。放っておいて。」
とキレていた。
この時の私の心の中は、こう叫んでいた。
ダメー、もうダメー。
好き過ぎて、逢えないからー。
もう死にたいー!
我ながら、謎だ。
結局、私は恋人に引きずられて、吉田秀彦さんの前に放り出された。
まるで取り押えられた犯人のように、うな垂れている私を見て、
吉田秀彦さんは、極めて穏やかに、しかし慎重に言葉を発した。
「この子・・・。本当に、俺のファンなの?」
恋人は焦りに焦って「握手させてもらえ」と促したが、
「いいです。もういいです。」とブツブツ呟き、私は隙を見て走って逃げたのだった。
そんな私が土曜日、ライブへ行って来た。
グリムスパンキーという2人組のバンドだ。
グリム好きな知人から、
「グリムのコンサート、チケット取っておくね」
と言われた時も、私は逃げ出したい衝動に駆られた。
好き過ぎて、行きたくない!
もちろん、知人にそんなことは言えない。
だから私は、チケットが取れたと連絡を貰ってから、
ずーっと苦しんでいた。
「行きたくない行きたくない、大好きグリム、行くのが怖い」と。
まったく、謎だ。
我ながら、謎だ。
こうして今、私は思っている。
グリムスパンキー、やっぱり、さいこーーーーいえーーーい!
行けてよかった。
来年も名古屋へ来たら、この苦しみに耐えてみせると、心に誓ったのであった。
私がライブ会場で感涙していた時、
我が家では、おじさんに初めて猫らに給餌することとなった。
2枚のメモを書いて臨んだらしい。
のんちゃん?
おじさんからご飯もらえて、大丈夫だった?
のん太「のんは、走って逃げてやったんら」
うん、そうらしいね。
一切食べず、走って逃げたらしいね。
おじさん、凹んでいたよ。
のん太「のんは、かかぁちか、愛さない」
のん太の愛も謎だなウフフ。