makoto's daily handmades

お手伝い 3月1回目 摘蕾と交配

先週、実家からお手伝いに来て欲しいと電話があったので、先日行ってきました。

摘蕾(てきらい)と言って、まだ咲く前の不要な蕾を摘み取ります。

母の説明と、兄の説明が違っていて頭の中に?マークがいっぱいになりながら1時間半ほど作業。

休憩の後に今度は人工交配です。

果樹の花は品種によって微妙に咲く時期が違いまして。

それに丘陵地の果樹園なので、丘の上と丘の下、日当たりのいい南斜面と北斜面との違いなどで同じ品種でも少し咲き進み方が違います。

ソメイヨシノが開花して約一週間後にこの作業が始まります。

この時期は天候が安定しません。

花に水滴が付いていると、人工交配はできませんし、人工交配の直後には防除が一番重要な作業で、防除後4時間以内に降雨があると全部やり直しです。

降雨後の気温上昇は開花を一気に進ませるし、人工交配は1か所につき、最低5回はやります。タイミングさえ合えば8回くらいやりたいところです。

だから、この時期は天気予報がとても重要情報です。

キレイでしょう?

1か所から8~10くらいの花がつきますが、ここから1個に選別して実がなります。

真ん中が赤紫色をしている部分が雄しべ。

雌しべはその中心にあります。

桜と同じで、1か所の花の塊がいっぺんに開花することはありません。

1週間くらいかけて次第に咲いていきます。

雄しべが赤紫色はまだ交配を終えていない花。

雄しべが黒っぽくて小さくなっている花は、交配済みで、その役割が終わっています。

 

私の実家の場合、交配には電動刷毛を使っています。

小さな充電器でコンプレッサーを稼動して、小さな羽根はたき(刷毛)の先に花粉と増量材を混ぜた粉末を送り出します。

今年から導入した軽量タイプを使わせてもらいましたが、本当にこれで交配できるの?と思うほどの使い勝手でした。

次回も楽しく手伝いたいです。

☆おまけ☆

実家でタケノコをいただいてきました。

実家の竹やぶはとても小さくて、それでもこの時期は毎日10~15キロ収穫できます。

これは農産物の自動販売機で販売用に梱包したモノ。

その余りをいただきました。

私の実家では、タケノコを戦前から昭和40年代までは、東京の神田にあった青果市場に出荷していたそうです。

私が物心つく頃には竹やぶを縮小して自家消費と無人販売へ移行しました。

ご近所の農家の中には行列ができる大規模タケノコ直売所もあります。

当地のタケノコのルーツは、薩摩藩の下屋敷にあると言われています。

そのお屋敷に出入りしていた武蔵国都筑郡勝田村(現在の横浜市都筑区勝田町)の農家から、橘樹郡土橋村(現在の川崎市宮前区土橋)の農家へお嫁に行った方が周辺に広めた孟宗竹なのだそうです。

この説は明治生まれの私の曾祖父から直接聞いたので、そう間違った説ではないと思っています。でもそれ以外の説を非農家の方が広めているので、あと30年もすれば真実が不明になると思っています。

コメント一覧

makoto-hizikata
まずはペンネームを考えなくっちゃ!
kinntilyann
本を書くのだ!!!
makoto-hizikata
うさぎさんへ
コメントありがとうございます。
今年の東京では、ソメイヨシノの開花が早かったので、当地でのバラ科の果物はどの品種も収穫時期が早まります。
それくらい、ソメイヨシノは日本の果樹栽培の指標となる花です。
タケノコも当地では孟宗竹を指しますが、17世紀半ばに琉球王国を経由して薩摩藩にもたらされた品種です。
当地では根生け(ねいけ)という増やし方で拡大していきましたが、この言葉ややり方を知っている方は本当に少ないです。
そして当地でタケノコ栽培が盛んになったのは、江戸地廻り経済圏のおかげです。タケノコの鮮度ギリギリの範囲だった現在の横浜市北部まで、脇往還沿いの宿場に満たない村の現金収入として、春の一大産業だったという訳です。
こういう歴史があることを、ご当地のJAに問い合わせても回答ができない状況ですから困ったものです。
kinntilyann
おはようございます(^^)/

摘蕾や人工授粉のことは果樹農家から伺ってはいましたが、makotoちゃんは理路整然と詳しい!!!
おまけに薩摩藩下屋敷の孟宗竹!!!
この記事はスクショして大事に保管しました。
そうなんだよな。
どういうわけだか、へんちくりんな説がいつの間にか通説になっちゃうのね。少し頭の体操すればわかりそうなものなんだけど。
巴の錦という菊でまいったわ。
なんせ天下の湯島天神さままで観光地のPR戦略にのせられちまってるんだもん。
他にもいっぱいあります。
今日も雨だね。
頑張っれ!
そして良い一日でありますように(^^)/
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